平戸萌のレビュー一覧

  • 私が鳥のときは

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    なんだろう、この読後感は・・

    1話目、バナミというふざけた名前の、ふざけた(感じの)女性が出てきて、なんだなんだ??とやや不快に思いながら読み進めていくと、彼女の内面にグッと近づけるラスト周辺でパッと散ってしまい・・

    そして2話目、場面は一転、気づくと彼女が中学生だったころの日常にいる。毎日が活気にあふれ、みずみずしい。こちらのバナミを追っていくと、いい大人になってからのバナミの行動が少しずつ理解できるようになり、バナミが好きになってきている自分に驚かされる。

    感動!!とかじゃないのに、読み終わった後、気づくといろいろな場面を思い返している自分がいる。なんというかじわじわくる1冊。タイト

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    2024年10月27日
  • 私が鳥のときは

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    受験生の蒼子がいる家に母が連れてきたのは、母の職場の同僚で、母よりだいぶ若い、余命わずかなバナミ。
    そのバナミと過ごした一夏のお話と、バナミの中学時代のお話の2篇を読むことができる。

    はじめは、図々しくて言動に幼さがあるバナミに対して、蒼子がイライラする様子に共感しながら読んでいた。

    でも読み終える頃には、序盤と感想が一変する。

    お母さんが多くを語らずバナミを連れてきたことや、バナミが図々しいこと。
    100均のマニキュアに泣いて喜んだ理由や、バナミが命懸けで息子にわかって欲しいこと。

    わかる情報が増えていくにつれ、そしてバナミの生い立ちや、人間関係が複雑な普通の中学時代を送っていたこと

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    2024年10月20日
  • 私が鳥のときは

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    とっても好みです。
    英子さん、モリー素敵
    バナミさんも良い。
    バナミさん(15歳)、蒼子とお母さんのその後のお話を読みたいです。

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    2024年10月06日
  • 私が鳥のときは

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    読み進めていくうちにバナミさんが、好きになっていく。
    最初は、「図々しくて無神経な、、、。」ってイライラしてたのにwww
    「《私が鳥のときは、私は自由に空を飛びます》」
    なんて、バナミさんらしい。
    と思ったのはアタシだけではないはずよね?

    ☆私が鳥のときは
    ☆アイムアハッピー・フォーエバー

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    2024年05月18日
  • 私が鳥のときは

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    とてもいい作品。「私が鳥のときは」は特に秀逸。バナミの人生を亡くなった後に追うのは野暮だし、心配になったけど、美しいところだけ描かれてホッとする。

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    2024年05月11日
  • 私が鳥のときは

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    氷室冴子青春文学賞大賞受賞作の表題作があまりに良すぎて、かつとてもさらっとした終わり方だったので書き下ろしの方の「アイムアハッピー・フォーエバー」を読むのを少し躊躇いました。でもそっちもすごく良かった。両作ともに氷室冴子よりも氷室冴子でした(語彙力)。

    日本の中学で英語を習ったなら誰でも必ず通るあれがタイトルと関連しているのも良かったな。なんならそっちが正しいのではとも思いました。

    オススメです。

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    2024年01月15日
  • 私が鳥のときは

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    スピンオフのほうになりますが、こういう中学生がいい意味でみんなで企むのが、一番小説読んでいて心地いい。

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    2023年12月31日
  • 私が鳥のときは

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    ネタバレ

    青春YAかなと思ってたら読み味が完全に推理小説
    普通は先に出すはずのいじめやリスカを後に出すことで本当にヤバかったのは主人公であることが判明し、同時になぜバナミが転がり込んできたのか理解した時は唸らされた
    ただ、父親が置物になってるのが不自然ではある
    そのせいか知らんおっさんがいきなり助け船を出す場面があったりする
    父性を入れたくなかったのか?
    いろいろな問題が解決されないまま終わる
    友人にも学校や児相が介入しないのがおかしい
    理不尽な問題は解決しないままになるということを書きたかったのかもしれない
    2本目は前日譚のようなもので、まっとうな青春もの
    若くして死ぬ未来が確定している前提だとなんと

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    2025年11月30日
  • 私が鳥のときは

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    病人の描写が凄すぎて、息を詰めて読んだ。
    いじめや虐待もさらっとした突き放したような書き方が逆に問題を際立たせてる。
    「私が鳥のときは」というタイトルも秀逸。

    短編2作目は1作目の続編かと思って読んだが、主人公の名前が同じなだけで、関係ないのかな。(1作目のバナミは友達がいたことないって言ってたから)
    少女小説っぽい書きっぷりだけど、重いテーマが潜んでた。バナミの生い立ちと、達観したようなある意味ののんきさが妙にリアル。バナミ、長生きしてほしい。と願わずにはいられなかった。

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    2024年11月26日
  • 私が鳥のときは

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    ネタバレ

    タイトル作にスピンオフ的書き下ろしを加えたデビュー作
    昔から何故か繊細な登場人物よりちょっとガサツなくらいな方が気になってしまう
    どんな大人にも多感な時期があり、その年頃をその時の精一杯で過ごしてきたからこその今がある
    「アイムアハッピー・フォーエバー」の終わり方がとても良かった

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    2024年08月23日
  • 私が鳥のときは

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     平戸萌さん。本作以前に別名義によるすばる文学賞最終候補歴? でも本書がデビュー作で、変な(?)日本語・英語タイトルの2編が収録されています。
     中学生女子の、諸々の事情や家族の垣根を超えた、ひと夏の絆の物語です。万人におすすめしたいと感じましたが、特に、中・高生の女の子、親御さんに読んでほしいと思いました。

    ◯『私が鳥のときは』
     (氷室冴子青春文学賞大賞受賞作)
     読み始めこそ、思春期中学生女子特有のイライラなど、その接し方の難しさから共感しにくい印象でしたが、(少々無理ある設定もあり)物語は思いがけない方向へ展開していきます。
     いじめ、虐待、不登校、余命宣告などの背景が徐々に明かされ

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    2024年08月21日
  • 私が鳥のときは

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    私が鳥のときは
    ってそういうことからきてるのか!
    中学生という時期の爽やかな青春小説だけど、爽やかだけではない現代の問題も折り込まれてる
    こう書くと、ちょっと重い内容もあるんだな、と思われるかと
    確かにあるのですが

    それでも何より読後感がすごくいい!

    全く暗い気持ちにならない
    こういう終わりかた、とても好きです

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    2024年06月14日
  • 私が鳥のときは

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    ネタバレ

    【私が鳥のときは】
    理不尽にも、中学3年の語り手蒼子の生活に割り込んできたバナミさん、
    しかもいろいろ我慢させられて、いろんな用事に使われて、「なんで私が⁉︎」って、怒り、うんうん、わかる!なんなんこの人、怒っていいよ、当然だよ!!

    なのに、一緒に暮らすうちに、バナミさんだけでなく、塾の友達ヒナちゃんも含めて、お互いのいろんな思いが交わり、縒り合わさっていく。
    もし私が鳥ならば、と、もし雨なら、の違いがしっくりこないバナミさんと受験勉強をする2人。

    フィクションだからこそというところもあるけど、こういうふうにできればお付き合いは避けて通りたいと思っていた相手とも、時間と思いを重ねることで、

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    2024年05月12日
  • 私が鳥のときは

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    ネタバレ

    第4回氷室冴子青春文学賞大賞の表題作とアイアムアハッピー・フォーエバーの2編。
    表題作は350ページ弱の一冊の3分の1程で残りが2編目というかなりの変則構成。

    家に帰ると「さらってきちゃった」という穏やかでない母の言葉と共にあっけらかんと居を構えるバナミの姿が。
    母のパート先の元同僚で病により余命宣告されている身だという。
    夫も息子もいるのになぜうちで世話を!?
    主人公蒼子(そうこ)の憤りもよそに、無神経とも言えるバナミ(とその病身の世話)が日常に溶け込んでくる。

    蒼子は受験生だが、学校でイジメに遭い塾通いのみで高校受験を目指す。
    塾でできた親友ヒナちゃんとの関係が救いとなっているが、その

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    2024年03月03日
  • 私が鳥のときは

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    2024-025
    バナミさんの命を賭した生き様に感動した。最初は変な人だなと思ってだけど、残りの命を必死に生きてる姿には胸を打たれた。
    アイムアハッピーフォーエバーの方もなかなか面白い。

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    2024年02月22日
  • 私が鳥のときは

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    ネタバレ

    二話を通して話そのものは青春小説と呼ばれるジャンルなのだろうけれども何とも物哀しい思いに捉われてしまう。
    鳥になった彼女はこんなに生き生きとした青春時代を過ごしていたのだ。
    長さでは無く質なのですね。

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    2024年01月29日
  • 私が鳥のときは

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    第4回氷室冴子青春文学賞大賞受賞作の表題作と「アイムアハッピー・フォーエバー」の二篇収録。

    青春小説と呼ぶに相応しい、きらめきを感じる作品だった。

    物語は中3の蒼子の視点で描かれる。
    蒼子の家に突如同居する事になったのは、母の元同僚で余命わずかのバナミさん。

    バナミには家族がいるのに一体何故?
    脳内でいくつもの疑問符が浮かび上がる中、蒼子の感情の揺れに共感しながら読み進めた。

    視点を変え見えて来たのはいじめや虐待の背景。
    家族の枠を超えた絆に胸が一杯になった。

    中1時代のバナミを描いた書き下ろし作品も瑞々しい感性が光る。

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    2023年12月16日
  • 私が鳥のときは

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    中三の夏、蒼子の母が家に連れてきたのは余命僅かのバナミさんだった。
    あの時の夏を鮮やかに切り取った物語。だからその外側のものが不意に垣間見えた時に、どきりとさせられる。
    少女が少女であらんとするためにもがき進む、正にど真ん中の少女小説。

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    2023年12月02日
  • 私が鳥のときは

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    ネタバレ

     短めの中編小説(それはつまり短編なのか)である表題作と、長めの中編小説であるもう一作との二篇が収録されていました。

     表題作はちょっと好みに合わなかったというか、もう一人の主人公ともいうべきバナミという女性にあまりいい印象を持てませんでした。あなたいじめ加害者側として息子と一緒に頭下げないといけない立場でしょうに……。

     一方でもう一編の方は中学生主体の王道青春小説といった趣で、こちらはすごく好みです。登場人物がみなイキイキとしていてよかったです。

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    2024年08月18日
  • 私が鳥のときは

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    「氷室冴子青春文学賞大賞受賞」の帯。
    どんな内容かは全く知らずに、大賞受賞に惹かれて読みました。

    「私が鳥のときは」
    青春、受験、いじめ、命、教育。様々なテーマが混ざり合っていました。「いじめ」が絡むと、物語は暗く重くなりますね。言葉では言い表せないほどの辛さを抱えながらも、前を向いて歩き、時には人に手を差し伸べる優しさを持つ主人公に惹かれました。私もそうでありたいです。


    「アイムアハッピー・フォーエバー」
    「私が鳥のときは」の登場人物「バナミ」が中学一年生の時のお話。「夏休み」「学生」が物語で交わると、それだけでワクワクするものになるなぁと感じます。色々なしがらみと戦いながら、長いよう

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    2024年05月12日