マシュー・ブレイクのレビュー一覧
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超★5 四年間も眠り続ける容疑者を目覚めさせよ!彼女は事件に関係していたのか… #眠れるアンナ・O
■あらすじ
心理学者で睡眠が関わる犯罪が専門のベンは、ある日上司から内密に呼び出される。かうてに発生した刺殺事件の容疑者の治療を引き受けなくてはならなくなった。
容疑者の名前はアンナ・オグルヴィ。彼女は二人を刺殺された現場の近くでナイフを手にして発見されるが、その後四年もの間ずっと眠り続けているのだった。責任を問えるか見極める必要があるため、彼女を目覚めさなければならない。
ベンはアンナを治療するにあたり、彼女の家族、過去、事件などを調べていくのだが…
■きっと読みたくなるレビュー
超★ -
Posted by ブクログ
二人の人間が刺殺された事件で最重要容疑者となったアンナ・オグルヴィ、通称〈アンナ・O〉は、発見直後には深い眠りについていて、以来、四年近く目覚めることなく眠り続けている。殺人罪として起訴したいという思惑が絡んで、睡眠による犯罪の専門家であるベネディクト・プリンスは、彼女を目覚めさせるために、治療を行うことになる。政治家の母を持つアンナ・Oの罪の有無をめぐっては世論が対立している。果たして彼女は殺人鬼なのか。そして彼女が執拗に調べていた事件とは――。
というのが本書の導入になるでしょうか。なんという魅力的な導入、そしてどこに行き着くか分からない終盤の衝撃的な展開。ここまでやるのか、と感動を -
Posted by ブクログ
夢遊病、生存放棄症候群という現実にも存在する難病をテーマに繰り広げられるミステリー。
眠り姫ことアンナが本当に殺人を犯したのかを、犯罪心理学者のベンが解明していく展開。
聖書や哲学色強めの作品で人によってはそこがむしろ読みにくさを助長してしまう。
私はそういう作品が好きなので、個人のアイデンティティや存在価値とは何かを考えるテーマは受け入れやすく、ベンやアンナの心理描写を興味深く読めた。
ベンが感じる"他人の人生を生きている気がすることがある"
というワードが最後に繋がる。
人生の三分の一は眠っているというが、言うなれば生の中の三分の一は死であると。
生きることは拷問の -
Posted by ブクログ
友人2人が殺害された現場近くで、昏睡状態で発見されたアンナ・オグルヴィ。生存放棄症候群と診断された彼女を目覚めさせるために指名されたのは、犯罪心理学者のベネディクト・プリンスだった。彼は独自のアプローチでアンナを目覚めさせることに成功するが……。
単純なフーダニットのプロットに、あんなことやこんなことをプラスしてサスペンスを盛り上げる手法に唸った。提示される“真実”は疑わしく、当然のようにひっくり返される。理詰めで考えれば犯人ではないとわかるので納得がいく。
最終章で真相が明かされたときには、まったく予想もしていなかった犯人像に呆気にとられてしまった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレおそらくイギリスの作家、マシュー・ブレイクのデビュー作。
数年前、友人二人を殺害した容疑のアンナ。ただ、アンナは自供のようなメールを送った後、眠り続けている。彼女に裁判を受けさせるため、政府は睡眠学者のベンの元にアンナを送るが。。。
星3寄りの星4かなぁ。設定も良く、展開も良いのだけど、あまりにも中弛みが酷い。ワシントン・ポーシリーズ並みとは言わないが、章立てが短いのでサクサク読めるのだが、序盤の後、中盤までが辛かった。。。
アンナは目を覚ますのか、本当にアンナが友人を殺したのか、大きくこの2点が肝だが、この辺りがわかってくる後半の展開は面白い。
ただ、帯に描かれるように今年ぶっちぎりの -
Posted by ブクログ
アンナ・オグルヴィは将来を嘱望された25歳の雑誌編集長。4年前のある夜、雑誌社を共同で経営していた同僚2人が刺殺され、その現場近くで、ナイフを手にしたまま深い睡眠に落ちていたアンナが発見され、以来彼女は眠り続けている。タブロイド紙に 〝眠り姫〟と呼ばれたアンナの症状は、神経学者には「あきらめ症候群」として知られる珍しい精神疾患だった。
心理学者で、睡眠が関わる犯罪の専門家のベンは、アンナの治療を引き受けることになり、彼女を目覚めさせ刑事責任を問えるか見極めるのが任務だった。だが、過去の事件との関連が判明し、容疑者の子どもである患者Xの存在も明らかになるに及んで、事件は思いもかけない方向へと転が