ハンス・ライテンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
原書はオランダ語、2019年刊。邦訳書は636ページ+カラー口絵48ページ。圧巻のひとことに尽きる。
ヨー・ファン・ゴッホ=ボンゲル(1862-1925)。あのゴッホ(フィンセントorヴァンサン)の弟、テオの奥さん。彼女なくしては、現在私たちが知るようなゴッホは存在しえなかった。なぜなら彼女がゴッホのほぼ全作品を管理することがなければ、そしてゴッホとテオの間で交わされた途方もない量の手紙を保管し公刊しなければ、ゴッホの作品の真価、その制作過程、さらにはゴッホその人についても、なにも知りえなかっただろうから。(なんだか、宮澤賢治の草野心平や宮澤清六、カフカのマックス・ブロートみたいだ。)
ゴッホ -
Posted by ブクログ
ゴッホの弟テオの妻ヨーが、短い結婚生活(同居したのは2年にも満たない)後に愛息を育てること、夫テオの願いであった兄の絵を正当に評価して貰うこと、その二つに全人生をかけた女性の生き様が緻密に描かれている。560ページを超えるためとにかく本が分厚く、重たい。初めて手に取った時、思わず「重っ!」と声に出すほどずっしりとしりとしていて、中身も濃い。今東京都美術館でヨーから見たゴッホ展が開催されているため、是非見に行きたいと思った。
追記 今日(2025-9-19)東京都美術館で開催中のゴッホ展を見てきました♪ 事前に本書を読んでいたため、家族がどのようにゴッホの作品を守り、広めてもきたのか事前知識が