キム·ソンミのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ私自身、「自分の存在感はないのではないか」と日々、悩みながら生きている。
そんな時に、書店で見つけました。
表紙に、「自分は存在感がない」と感じたことのあるすべての人へと書いてあった言葉に惹かれ、読んだ作品です。
この話を読みながら誰もが、ビスケットになる可能性があると感じた。
無視や仲間はずれにされたら、自信をなくし、存在感がなくなってしまう。
(=これが、この本でいうところの"ビスケット"の状態)
現代の「生きづらい社会」に生きている私たちは、共感できる部分も多くあるように思う。
「存在感のない人なんていない。
誰もがこの世界にとって大切な人だ。」
ということを -
Posted by ブクログ
ジェソンには存在感が無くなって人から見つけられない人を見つける能力がある。そんな風になってしまった人をビスケットと呼ぶ。誰からも自分の存在を気にされず、自分でも小さくなっていたら本当に姿が見えなくなってくるのだ。存在が時々薄くなっていく第一段階。時々そこにいたんだねと気付かれる状態だ。姿かたちが薄っすらとしてきて、気を付けないと見えない時がある第二段階。そして本当に誰からも見えなくなる第三段階。第二段階になった女の子を何とか元に戻そうとジェソンと幼稚園からの幼馴染のヒョジンとドクワンの三人組が活躍する。「見えない誰かがあなたの側で泣いている。」
-
Posted by ブクログ
タイトルの“ビスケット”とは、なんぞや?と思ってページをめくると、次のように定義づけられていました。
「世の中には、自分を守る力を失ってほとんど他人に目に見えなくなってしまった人たちがいる。何らかの理由で存在感が消え、誰からも相手にされなくなった人」
主人公ジェソンは、男子高校生。聴覚過敏があります。何でもかんでも音を取り込んでしまうと、毎日がへとへとだと思います。そんな彼には特別な配慮が必要なのに、なぜか両親の対応は今ひとつ。家庭において寂しさを抱えています。
心に形があるなら、彼の心を取り出すと繊細なガラス細工のようで、ちょっと触れるとパリンと割れてしまいそう。
そんな彼が“ビスケ -
Posted by ブクログ
ネタバレめっちゃよかったー!とは思わなかったけど面白かった。
3人組のバランスがとても良かった。こんな友達がいたら楽しいだろうなと思うし、この人たちがいたら、見つかったビスケットたちは安泰と言える。実際そうだったけど。
ビスケットかぁ。
存在感が消えちゃう時は、もしかすると誰にでもあるのかなぁ。
わたし自身にはその時間は必要だった。
自分の意識を徹底的に内向きにする時間。
だけど問題は、子供たちがそうなったとして、自力で出てくる強さを、育つ過程で身につけてもらえているかどうかなんだよな。
そのまま消えちゃう人も、大人でもいっぱいいそうな気がする。
途中から説明の部分はすっ飛ばしてしまった。
夢