井上勝生のレビュー一覧

  • シリーズ日本近現代史 1 幕末・維新

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    幕末に熱狂的な興味はなかったけれど、この本を読んで新しい見方などが提示されていて、とても興味深く読んだ。いろいろな人が真剣に当時の日本の行く末を考えていたんだなぁと思いながら読んだ。

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    2011年10月08日
  • シリーズ日本近現代史 1 幕末・維新

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    幕末から明治維新までの歴史の流れを分かりやすくつかめるのと同時に、いろいろな新しい見方が提示されていて面白かった。江戸時代の社会が単なる封建的で抑圧的なものではなかったことや、幕末に外国の侵略の可能性は高くなかったのではないか、など。「遅れた江戸幕府から進んだ明治政府へ」という見方はどんどん薄くなっていっているようだ。

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    2011年05月22日
  • シリーズ日本近現代史 1 幕末・維新

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    黒船来航から、明治維新へ―激しく揺れ動いた幕末・維新とはどういう時代だったのか。東アジア世界に視点をすえ、開国から西南戦争までを最新の研究成果をとりいれて描く新しい通史。
    従来から「屈服」したと言われてきた幕末の外交を再評価し、それが成熟した伝統社会に基づくものであることを明らかにする。
    維新史を書き直す意欲作。

    [ 目次 ]
    第1章 江戸湾の外交(黒船来航 開国への道 二つの開国論)
    第2章 尊攘・討幕の時代(浮上する孝明天皇 薩長の改革運動 尊王攘夷と京都)
    第3章 開港と日本社会(開港と幕末の民衆 国際社会の中へ 攘夷と開国)
    第4章 近代国家の誕生(王政復古と「有司」専

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    2011年04月24日
  • シリーズ日本近現代史 1 幕末・維新

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    「歴史は勝者の記録」とはよく言ったもので、その勝者の記録に惑わされずに史実を明らかにすることが歴史家の役割と言えば役割なのだが、それがなかなか難しい。この「シリーズ日本近現代史」は、どの巻も従来の歴史観にとらわれずに、日本の近現代史を再評価しているところが特徴だが、この第一巻「幕末・維新」からして、その特徴は明らかだ。

    軟弱卑屈、無為無策な幕府外交に対して、正論を掲げる朝廷、天皇が浮上するという「物語」を、様々な史料をもとに「事実と異なる」と一刀両断し、明治維新を無知蒙昧な天皇を担いだ少数派のクーデターであると断言する。勢い、琉球やアイヌの弾圧、台湾出兵、征韓論と江華島事件へと続いていく神国

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    2010年08月04日
  • シリーズ日本近現代史 1 幕末・維新

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    幕末から維新前後の歴史をざっくり復習する感じの1冊だが、ペリー来航以来の幕府の外交、政治というのは、欧米や中国、ロシアなど各国間の事情と日本の地政学的価値に影響されながらも、従来持っていた印象より柔軟かつ理論的で、慎重に筋の通った言い分をしっかり伝えていたのだと改めて思った。
    個人的に興味深かったのは、江戸末期の一揆の元気の良さ。新政府になって、相当厳しく処罰するようになったことを考えると、現代日本の政治に対する市民の軟弱さというのは、やはりこのあたりから始まってしまったのかという印象を持った。

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    2023年06月01日
  • シリーズ日本近現代史 1 幕末・維新

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    ネタバレ

     調べもの読書。主に幕末、開国の流れについて。幕府のアメリカへの対応や開国論はイメージより良かったらしい。中高の教科書では攘夷派がぬるま湯につかっていた日本を改革した。幕府は時代遅れだったというイメージがあるが開国への流れはかなり複雑。幕府側主導で開国が行われた可能性もかなりあったのだろう。そこは歴史のifなので考えすぎてもダメだが。
     一方で明治に入ってからは読む気力が湧かず殆ど飛ばした。何か読む基準がないとただ歴史を追っているだけなので単調に感じる、良い悪いではなく。明治初期について調べることがあれば引っ張り出して読みたい。

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    2013年11月24日
  • シリーズ日本近現代史 1 幕末・維新

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    本書のおわりにこう記されている。『幕末日本の大方が攘夷で湧きたっており、その中心に天皇・朝廷がいたという神国思想や大国主義で色揚げされた物語こそ、本文で述べたように、「無稽の謬説」の一つであった。』この謬説が、このあといく度かの戦争による多くの悲劇を生み出していくのである。この謬説は誰が作り、なぜのちの世まで連綿と流布し続けたのであろうか。

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    2013年03月10日
  • シリーズ日本近現代史 1 幕末・維新

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    近現代史にはまって、いろいろな本を読んできた。

    また一冊手に取った。

    黒船来航、開国へ向かうわけだが、しっかりと交渉している。

    それに引き替え、今の政治家は。。。

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    2012年04月12日
  • シリーズ日本近現代史 1 幕末・維新

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    幕末・維新のざっくりとした理解が深まり、また通説に対して新たな捉え方を数多く提示しており、歴史認識や物事を多角的な視点から捉える必要性を再認識させてくれた一冊。興味ある人物や歴史認識の関心を高めるきっかけを提示してくれ、これをきっかけに個々の人物や歴史について、より一層理解を深めていきたい。

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    2011年07月31日
  • シリーズ日本近現代史 1 幕末・維新

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    明治維新は、全くの革命ではない。江戸時代末期の経済の発展があればこそ、その後の貿易の発展があった。民衆からの訴え、合議制度の発達、一揆などにより、民主主義への地ならしがされていた。当時の幕府の外交は国力、軍事力、経済力、国際情勢を踏まえた現実的な判断であった。海外情報をオランダや中国経由で的確に把握していたことも驚きである。維新期の様々な戦乱は攘夷派・開国派の複雑な政治的駆け引きによって巻き起こされたものである。明治政府の政策は必ずしも素晴らしいものばかりでなく、民衆や貴族・士族(華族)に大きな負担を強いるものであり、多数の大規模一揆が発生している。これまでの「江戸時代=暗黒」「明治時代=開明

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    2011年04月26日