赤根智子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大変恥ずかしながら、赤根所長が指名手配されたことによってICC(国際刑事裁判所)を意識した。
こんなところで闘ってる女性がいるのか、かっこいい!と思い、その気持ちが細々と残り続けていたので本書を手に取った。
ICC勤務への経緯や、
ICC内での予審第二部(捜査許可から起訴の可否まで)や所長になってからの話など、そもそも何も知らない私でも読みやすいものだった。
海外で働くことに全く興味がなかったが、海外から日本を見ること、海外の人の考え方・働き方に触れることは、大変だけど面白いものだと思った。
徹頭徹尾、法の支配を重視し、ICCを主語に、存続のために力を貸してほしい、日本にも中核犯罪を裁く法の制定をと訴えていたのがあまりにかっこよかった。
きっと本書も、ICCを守るため、世界に法の支配を広げるために書き下ろし出版したのだと思う。
この感想と、少しの行動で、赤根所長の信念に報いたい。
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Posted by ブクログ
著者がホットな人だから、という大変安易な理由で読んだけど、本の趣旨的にはおそらく正解。
法律については門外漢過ぎるし、話が難しかったらどうしようと思ったけど、中学生ぐらいなら全然理解できるレベルの日本語で書いてあって、とても読みやすかった。
そもそもICCがどういう仕事をしているのか分からなかったので勉強になったのと、今が思ったよりヤバい状況なのかなということは理解できた。
第二次世界大戦は私たちの世代にとっては完全に過去の話で、授業で学ぶ段階では「どうして止められなかったんだろう」と思う。
けど実際は、徐々に変わっていく時代のうねりになかなか気づけなくて、いつの間にか戦争が勃発してるということがあるのかもしれない。
そして、私たちは今その大きなうねりの中にいるのかもしれない。
ICCがそのうねりを止める一助となれるなら、私たちは活動を支援していかないといけないし、日本という国にも積極的な姿勢を求めないといけないと思った。 -
Posted by ブクログ
ICC(国際刑事裁判所)ってよくわからなかったので、この本を読みました。日本では戦争犯罪やジェノサイドについて、犯罪として特別に規定した法律はないため、一般的な犯罪と同じ刑法が適用されることになる。しかし戦争は国家が行うものであり、国家がそれを罰するはずがないのだ。
ウクライナを侵略することを決定したプーチンはもちろん、ガザ地区の子供達を何万人も殺したエタニエフも、他国の指導者数十人を一瞬で殺したトランプも何の罪にも問われないのだ。国家が「正義」の名のもとに行う犯罪は国内法で裁くことはできない。そこに国際刑事裁判所の存在意義があるのだが、この犯罪は、捜査することすら困難で、起訴して裁判することは至難なことである。しかもこのICCにアメリカも中国もロシアもインドも加盟してないというのだから、その所長を勤める赤根智子氏の苦労は想像を絶する。日本はここに1番お金を拠出し、裁判官も継続的に輩出しているというのに、アメリカの意向を恐れて積極的に決議に賛成していない。そのことも赤根智子氏の活動を困難にさせていることは日本人は知っておくべきだと思いました。 -
Posted by ブクログ
ニュースでは知っていたが馴染みのなかったICCについて知ることができた。
著者がiccの必要性、貴重性、重要性、そして理想を示すたびに、なるほどと深く納得するとともに、人権、人道という倫理を自明の前提にした、自分たちの正当性、公平性、そして暗黙に無謬性には、少し距離を取って受け止めたいと感じた。
ネオプラグマティストのリチャードローティは、あらゆる価値、意味、倫理、正義は、たまたま生まれた場所で得られたものであるという。だからこれ、それを受け入れる、アイロニカルニヒリストという生き方を奨揚した。
突き詰めて考えれば人権という価値すら宗教との違いは本質的にないだろう。
身近な誰かの不安、何なら一食の夕食より、知らない他者の命を優先することは当然か。
人権という他者の価値観に従って、ルールを合意していない他者から裁かれるのは、ロシアがウクライナを侵略することと何が違うのか。
どこまでも西洋価値観のグローバル化であるという視点でICCの活動を理解したいと思った。