赤根智子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界を壊し続けるトランプの対局にある人と言っていいICC(国際刑事裁判所)所長赤根智子さんの本である。
ICCとICJの違いなどについてよくわかった。ともに「力の支配」をもって「法の支配」を無力化しようとする輩が好き放題やることに対し、戦争犯罪や紛争を止めるという対抗軸を貫く仕組みである。
トランプは自分に不都合な仕事をする人間に、一筆署名するだけで制裁を課すのが大好きな男だが、彼を心から信頼する者はいまい。
パレスチナを国家として承認する動きが進められているが、そもそも国連でそれを推進する案の作成に参加した我が国は、いざとなれば見事な「手のひら返し」である。アメリカに忖度し、ジェノサイドを推 -
Posted by ブクログ
プーチンとネタニヤフに逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)のトップが日本人女性とは!
アメリカはICCに加入してないから、プーチントランプ会談は実現した。
加入していれば、入国速逮捕、なのに。
そもそも国際刑事裁判所(ICC)の存在を知ったのはプーチンのおかげ。
そのトップで活躍する赤根さん。
3章で生い立ちを書いているが、名古屋で優秀で、
理系が得意だったが当時は男女雇用機会均等法前で
理系女性の働き口がなく方向転換、
法律で東大に合格し、弁護士資格を取り、検事になり、、、
ものすごい優秀な人なのだ。
東京近郊で受験勉強して中高一貫学校に入り、
受験テクニックで東大に入る偏差値エリート -
Posted by ブクログ
プーチンによる国際指名手配のニュースで存在を知るに至ったのですが…きっかけは良くないニュースではありましたが、知ることができて良かったです。
本を読んで、また新たなドナルド・トランプの酷さを知りました。
この本を読むまで、国際刑事裁判所のことは全く知らなかったので、圧力をかけていたことも知らなかったです。色んなことを知らなきゃな、と思うのと、きちんとした正しい情報に触れなくては、と思わされました。
国際刑事裁判所について誤って認識で非難する人のSNSの発信に惑わされないように。一時が万事そういうことなのだと思います。
親族に複数人、この方と母校が同じ人がいます。
面白い学校と聞いていたので -
Posted by ブクログ
ICC(国際刑事裁判所)と著者のことはロシアによるウクライナ侵攻を主導した容疑でプーチン大統領に逮捕状を出したこと、その報復としてロシア政府から指名手配を受けたこと、によって初めて知った気がする。
(戦時中に国家元首への直接的責任追及を行ったのは歴史上極めて重大な事案とのこと)
国際機関と思いきや加盟国(ローマ規程の締約国)は125ヶ国でありアメリカ、中国、ロシア、インドなど経済規模の大きな国は加盟しておらず、アジアに限ってはASEAN諸国のうちカンボジアしか加盟していないということには驚いた。
加盟していないアメリカなどの大国は自らに矛先が向けられることを危惧しているのだろう。
アジアの加 -
Posted by ブクログ
<国際司法裁判所>
(International Court of Justice:ICJ)
・国連憲章に準拠
・国家紛争を解決することが目的
<国際刑事裁判所>
(International Criminal Court:ICC)
・ローマ規定に準拠
・紛争を遂行した権力者個人の処罰が目的
著者の赤根さんはICC所長、ネタニヤフやプーチンといった重大犯罪者の逮捕には中々至れていないが、
公的機関として、虐殺を実行した権力者を明確に「犯罪者」として認定し、具体的に刑事責任まで追及した行動を強く支持したい。
下手したら暗殺者を送り込んでくるかもしれないような相手...、本当に -
Posted by ブクログ
国際刑事裁判所の日本人所長。
ロシアプーチン大統領への逮捕状を承認してロシアから指名手配され、イスラエルへの犯罪認定で米国から制裁を科されている。
そもそも、国際司法裁判所との違いって何かと思ってて、国際司法裁判所は国と国との係争だが、国際刑事裁判所は、中核犯罪についての個人の訴追。
東京裁判で日本が事後的に、戦勝国からの意趣返しでやられたあれを、きちんと法に基づいて常設された組織。
だが、執行機関もないだろうし、強制力も乏しいだろうしどうすんだとも疑問だったが、条約締結国による執行に頼っているらしい。
米国もロシアも加盟しておらず、本来逮捕される筈のプーチンがフリーで帰ってきたり実効性