田畑勇樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者の田畑勇樹さん、お若いのに本当に尊敬!
政府の役人や軍から目をつけられるのはもちろん、そもそも強烈な村社会、属社会のアフリカという土地で新しいことをするだけでも危険を伴うのに、コレほどのプロジェクトをやり続ける根性と勇気と知性に心底痺れます。
根底には田畑さんの底知れぬ優しさが、罪のない人々が搾取され苦しんでいく姿を見過ごすことができないんだろうけど。それにしたって、普通はできることではない。そしてその想いに応えたカラモジャの人々のパワーと心意気。生きる力とは何か。環境や生まれによって、プラス後天的な理由も含めて、人は変化するものだけれども、自分は何をしたいのか、自分の為になすべき事は?
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Posted by ブクログ
学生の頃から社会起業家やNPO/NGOスタッフの本はたくさん読んできたけど、ひさしぶりにあつい感覚を思い出す初期衝動に溢れた本だった。アフリカの開発支援のNGOに新卒就職した若者が、現地で農業指導のプロジェクトを立ち上げる一年の奮闘記。SNSやネットニュースのコメントなど、NGOや寄付に対しては酷い不信感と蔑みの論調も目立つ。その手のコメントをする人本人に読んでもらうのはなかなか難しいにしても、そういうコメントを読んでNGOや寄付に疑問や不安を感じて迷ってしまう人にはぜひ手に取って、読んで、考えてみてほしい。現場の複雑さや不条理と向き合いながらそれでも人や地域のために仕事をするとはどういうこと
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Posted by ブクログ
ネタバレ学生時代にアフリカを旅し、大学の友人たちが安定した職を得ていく中、卒業と同時にNPOに就職してウガンダへ。飢餓の大地で、要支援者を巻き込んで、貯水池を掘り、荒地を開墾し、大量の果実を得るまでたったの1年間の話。
汚職や利権に塗れた国際援助の実態を目の当たりにした著者たちはそれらを批判しながら、理想を追う。国際援助によって自立することを奪われていた要支援者たちが、著者らと共に自立していく様は感動的。
国際援助による、援助される側の政治家、役人、事業者の腐敗の実態を明かし、それらの支配者と対峙しながら進めていくのだけど・・・・その困難は筆舌に尽くし難いものだったろうと想像する。本書にはわ