ギャリースティーヴンソンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
非常に面白かった。資本主義や金融のような大きなシステムに対する違和感、それに無意識的に従属することで大金を得ながら、人間性や人生の目的を持たない会社人への違和感が、描かれていた。
その違和感は怒りやカラダの不調となって、筆者に現れており、それに耐えきれなくなったために会社を辞めることになる半生が描かれている。
きっと筆者は、「本質的なこと、真っ当なこと、自分の納得できる目的に向かって、まっすぐに自分の知識や時間を投入することで価値を出したい!」と考えるような正義感の塊なんだと思う。そこに強く共感したし、好感を持てた。
Youtubeも観たが、そのキャラクタそのままのイメージだった。真っ当だ -
Posted by ブクログ
展開の早さに理解が追い付かなかった。
が、なんだかすごい奴だということはわかった。
イギリスはロンドンの貧しい家庭に生まれた少年、高校を退学になるような奴、
しかし数学が得意で名門スクールに入り、さらに、
その数学のチカラと根性でシティバンクが開催したゲームで勝利し、
シティバンクで働くようになる。
すると彼のトレーディングは連戦連勝、利益の何パーセント高のボーナスで
一気に億万長者にのし上がる。なんで儲かるのかは読んでてもわからなかったけど。
しかし日本・丸の内に異動してから何かが壊れる。食べ物はおいしいが上司が悪い。
マイクロマネジメントで神経をやられる。
そうなったらあとはいかに辞めるか -
Posted by ブクログ
ネタバレトレーディングフロアや登場する面々の雰囲気はうまく書いているんだろうと思う。
著者は若くしてすぐ稼いですぐ辞めたので勘違いしたままのようだが、著者の能力がすごいから稼いだんじゃなくて、たまたまそこに座ってたから稼げたというのが大前提。他の人間でも額の上下はあれ、相応に稼げたはず。
やってるトレーディングもニッチ市場なんで著者が属するシティバンクの力が大きくて殿様トレーディング。リスクテイクしてポジションとるというよりは注文が来るので、それをさばきつつうまく立ち回って鞘を抜くって感じだろう。音声で注文が来て情報端末とExcelファイルを見て値段を提示するなど昭和的なトレード原始時代の延長線上に -
Posted by ブクログ
自伝としてのお話としておもしろく次々と読み進めてってしまう展開が広がってくる。実際、シティバンクで、そして東京支店も含めてこのような取引の時代があったこと、これは外からはなかなか見えないところである。
ただ、取引のとても目を引くところだけが書かれているという印象も強かった。実際にこのような取引を自己ポジションとして利益を上げていくことに。リスク管理など銀行の経営管理のところには言及がほぼない。銀行は無制限に取引できるわけではない。少々、お話を面白くしすぎているようにも見え、後半3分の1ぐらいは惰性で下記進められているような印象も強くなってきた。
やっぱりお話ではある。 -
Posted by ブクログ
面白い。
東ロンドンの貧しい家に生まれた著者は、類まれな数学の才能を武器にトレーダーとして成り上がっていく。
大金を稼いでいくのだが、その一方で虚無感が募っていく。
タイトルにあるようなトレーダーとして活躍していた時の葛藤や信念、責任感やプレッシャーなどに物語の焦点があたっているではなく、トレーダー時代を経た自分の人生がどのように変わっていったかを中心に描かれる自伝的な内容。
「欲望と幻想の市場」の様なトレーダーにとっての箴言などは軽め。
文章がサラサラしていて読みやすいのだが、その分状況説明があっさりしていて、わかりにくい部分もあるが、読み物としては面白かった。
世界の格差が広がり