リチャードカッツのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者であるカッツ氏の座談会を拝聴する機会が先日ありましたことから、本書を手にとりました。日本の経済がなぜ近年低迷しているのか、産業の新陳代謝という観点から明解に断じておられます。
シュンペーターの言う「創造的破壊」が、1970年代後半以降の日本の産業で機能せず、急速に発展するガゼルのような米国の企業、アップル、マイクロソフト、近年ではテスラ、などのような企業が日本で出現せず、収益性の低いゾンビ企業が生き残り、雇用の安定を至上命題とする政界と財界の結託から、企業の新陳代謝が進んでいないことに大きな問題あることを著者は指摘します。一例として、2015年時点で日本では1990年以降の25年間に設立さ