白井俊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界の教育に対する認識や動きを知ることができてとてもためになった。
また、読んだ後に世界の教育、そして日本の教育はどうあるべきなのか非常に考えさせられた。
筆者は多様な組織での仕事を経験し、それぞれの立場での考えなどを理解しているからこその本書であると感じた。教育に対して俯瞰した視点を与えてくれる本だと感じた。
何を重視する教育が良いのかはそれぞれの価値観が大きく関与するため、正解はないのだが、国として、教育水準を均等に保つには、どこかに比重を置いたカリキュラムを作る必要がある。しかし、昨今、問題や必要とされる能力が多様化してきているため、カリキュラムのオーバーロードが起きてきている。また -
Posted by ブクログ
日本の教育につけては、学んだことがあったが海外の教育については学んだことがなかっため、この本を読みました。
内容は、OECD、SDGs、PISAなどをもとに現在の世界の教育についての取組を紹介されています。
その中でもキーワードは、ウィルビーイングです。
教育もデジタル化が進んだり、金融教育、プログラムミングなど、日々変化しています。
この変化をどう乗り切るのか?保護者だけでなく学校も、一緒にこの変化に対応する方法を考えていくことが大事だと思いました。
特に、保護者は学校の変化は気づきにくいため学校または教育委員会からの積極的な情報発信を期待したいです。 -
Posted by ブクログ
能力や探究といったホットトピックスの世界的な動向をわかりやすくまとめてくださっている。
あとがきに筆者自身が書かれているが、以下の視点をもって、一面ばかり喧伝されがちな様々な教育に関する情報発信を冷静に見極めたいと感じた一冊。
「教育は社会の実情を踏まえて形成されているので、何が正解とは一概には言えないのだが、日本にいると、諸外国の優れた側面にばかり目が行きがちである。」
「国際的な教育の動向にしっかりと目配りしながらも、常に批判的な視点を忘れずに、日本の教育の強みを生かしていくためにはどうすべきか、冷静に考えていくことが必要だろう。」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「教育の未来」に対する漠然としたイメージや、「学校は今後どうなっていくのか」といった不安について、世界の動向や具体的なデータを元に書かれている。
●躍進するシンガポール
→「教育活動におけるゆとり」と「厳しい競争原理」によって効果を上げている。日本も参考とすべきポイントが多い。
●「教師」から「教育者」へ
→「教育」は、より広く開放的なものとなる。学校教育に携わるのは教師だけではないし、教師のキャリアも多様化して然るべき。
●「個人の尊厳」に向き合う
→教育大国シンガポールは、意外にも日本より「いじめ」が多い。「個人の尊厳」が大切にされた素晴らしい教育と断言できるか。
●主体性とエージェンシ -
Posted by ブクログ
ネタバレ世界の経済の変化から教育に求められるものがどのように変容してきているか、それをふまえて何が求められているかを述べた本。
メモとしては
教育の世界で注目を浴びているのは4つのC critical thinking, creativity, communication, collaborationである。
社会に出た後で、必要となる能力にも2つあり、abilityとcompetencyである。competencyは成果につながる能力とも考えられ、正しい文脈の中で知識を組み合わせて相手を説得したり、解決策を見出す能力であり、注目される。
近年、これまでの教育が認知能力重視だったこともあり、非認知能