中山玲子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
7月の沖縄県ジャングリア開業でいやがおうにも注目を集める森岡毅。そして株式会社刀。
この本は、まだ小さな会社だった「刀」を日経ビジネスで巻頭特集した記者の取材でできている。
私も既に森岡さんの本は何冊も読んでいるが、より彼の特徴を表しているのがこの本。
その一番の特徴は「少ない投資で成功する」ことにあると私は読んだ。
瀕死のUSJで、投資する資金のない中、知恵を絞ってジェットコースターの逆回転など、
おカネをかけずに話題を集める施策を繰り出したことは有名な話。
そこでお金ができてから、ハリーポッターにどんと設備投資し、大成功を収めたのだ。
友人がUSJに勤めていたのでそのご縁で少し中を見せて -
Posted by ブクログ
やはり森岡さんの本は心を熱くさせるものがあるな
特によかったのは最後の言葉
【目の前に、世界的に評価の高いアニメやゲームなど日本の大きな可能性がある。
そこに私がたまたま通りかかった。
これまで得たノウハウを使えばなんとかできると思えているのに、それを助けずして通り過ぎた先に納得して死ねる人生が待っているとは思えません。】
この言葉の表現力が、本当素敵。
ノウハウと実力があるからこそ、言えることだろうし、本当に豊かな日本にしたいのが分かる。
沖縄パークもどうしても実現したかった
沖縄の可能性を広げたかった
それが伝わってくる。
そして徹底的に顧客目線で身銭を切ってでもまずは体験して見るこ -
Posted by ブクログ
低迷していたUSJをV字回復させたことで一躍有名になった森岡毅氏を取材対象として経済記者の方が書いたノンフィクションです。
森岡さんは私と同じ兵庫県の東部地域の出身地ということもあり何となく親近感もあります。
彼の著作「苦しかったときの話をしようか」を以前に興味深く読ませてもらいました。
森岡氏がプロデュースした沖縄のテーマパークが来月(2025年7月)、ついに開幕します。
その名も“ジャングリア”!!
ジャングリアのコンセプト「Power Vacance!!」 は、世界自然遺産「やんばる」から連なる大自然で体験する、ここにしかない本物のクオリティと興奮を味わえることだそうです。
本書 -
Posted by ブクログ
"消費者の購買行動には一定の法則がある。つまり、消費者の一人ひとりの消費の選択は一定の確率でランダムに起きるー.
「アレンバーグ氏は、私が気付く十数年前にこの法則に気付いていた。彼の論文に巡り合ったときは大きな感動を覚えた」
その後、アレンバーグを通じて知ることになったのが、森岡と年齢の近いオーストラリアの経営学者、バイロン・シャープだ。”
シャープはコトラーの手法に異論を唱えた。
森岡や刀の「数学マーケティング」はアレンバーググとシャープの考え方に近い。
「我々の需要予測が精緻なのは、時間と距離抵抗を読むからだ」と明言する。
千差万別の距離への抵抗感ー。
「これを数学的に計算するの -
Posted by ブクログ
何が違うのか。消費者の行動を左右する要素は様々だが、「絞り込むと本質的には3つしか残らない」と、 刀の最高インテリジェンス責任者(CIO)、今西聖貴は言い切る。
最も重視すべき点は「プレファレンス(相対的好意度)」。次にどれだけ知ってもらえているかの「認知」。最後に、消費財であれば製品の手に取りやすさを示す 「配荷」が続き、テーマパークなら、ここはパークまでの「距離」になる。刀には、独自の消費者調査も織り交ぜ、この3要素を精緻に数値化し、高い精度で確率をはじき出すノウハウがある。だから未来の需要を見通せるのだ。
日本企業は品質や技術力といったパフォーマンスを重視し、優先順位を高くしがち