小西公大のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かった~!
電灯売りの青年の「今」を生きるAal Izz Wellに感動し、土足で踏み込まれることに戸惑い、科学を超えたようなスピリチュアルな出来事に驚く。インドや沙漠社会のいろんな悲喜こもごもに筆者が示す率直な反応に、人類学者も私と同じ普通の人間なんだなと、すごく新鮮で楽しい感動があった。なんとなく可笑しみのある文体も楽しいな~。
今後どこの国に行くにしても、心に留めておきたいと思うキーワードが多々。
自分は日本社会においてはどちらかというと不思議な人生を送っていると思う(し、よく言われる)が、そんな自分でも良いんだなと、ゆらぎまくりの自分を肯定できるような気がした。
なんとなくずっ -
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Posted by ブクログ
人類学者の著者が学問を志すきっかけとなったルーツとなった大学生の時のインド旅行について振り返っている随筆。インドという日本とは違う価値観の文化圏において年若い頃の著者が悪戦苦闘している様が面白い。また、年若い頃の己を現在の視点で振り返っているから自分に対する内省見たいのも含まれていてこれにも相槌を打ちながら読んでしまう感じがする。インドと日本の違いで面白かったのは感謝の表し方の違い。日本はすぐに言葉と顔、感情に出して精一杯感謝を示す。でも、インドでは表情にも言葉にも感謝の意は示さない。その代わりに行動などで持って感謝を示す。言葉で感謝を示すのはタブーであるというのが面白かった。
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Posted by ブクログ
ヘタレな僕がインドで様々な体験を繰り返し、得たものは?
キーワードは「ゆらぎ」。
・プロローグ
・本書について、または「ゆらぎ」のフィールドへの誘い
第一部 ゆらぐ自分 第二部 褐色の世界で見たもの
第三部 ゆらぎの世界 第四部 僕がゆるがせてしまった世界
・エピローグ ・あとがきにかえて――旅の終わりに
僕は常にゆらいでいる。
自分の事、人間関係、将来など。
そんな自分を“壊す”人生初の海外一人旅はインドへ。
生まれ育った日本とは、あまりにも違った場所へ。
異世界の中の異物という孤独感。周囲への不信感。
そして辿り着いたジャイサルメール沙漠で、
トライブ(少数民族)の青年と出会い、彼の故 -
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Posted by ブクログ
人類学者である筆者が20年におよぶインドでのフィールドワークをまとめた本。
本人がヘタレと表現しているように、立派な人類学者の話ではなく。異文化の中で右往左往する様子が面白く、体を張って理解をしていく過程が興味深かったです。
私たちが考えるあたりまえは日本のあたりまえであり、どこでも通用するものではない。驚くような事例もあって、例えば砂漠の民たちの「ありがとうの不在」の話。理由を聞いてなるほど~と思った。
でもやっぱり私はいやだな。それは私側の常識と思っているもののせいだけど、もしもその場にいたら、理屈を説明されたとしても猛烈な違和感と不快感が伴ってしまうと思う。
ただ、この世の中にはところ -