1年半行ってきたラジオでの対談番組の中から面白いものをチョイスして纏めた本とのこと。作家もとい小説家と芸能人が大半を占めている。作家は自分の作品との向き合い方を述べる方が多く、芸能人は読書好きが高じて本・小説を制作した方が大半を占める。そしてここの芸能人は意外にも純文学を良く読んでいることに感心した。また、本書を読んだ後に芸能人の本を読みたいと思ったことは一切ないが、この本に登場する作家の本に手を出そうか出さないか本当に迷っている。辛うじて同志少女のコミックスだけに留めようと考えているが、ちょっと自信がない。小説ではなく対談集なので、あまり何も考えずにスラスラ読める。小川哲の本なので迷わず通販で購入したのだが、対談集と明確に判っていれば書店店頭でパラパラと内容確認していただろう。今回はちょっとモヤモヤしている。
〇 <小説家>万城目学
流行作家・ベストセラー作家なので、話を聞いていると(文章を読んでいると)本を買いたくなる衝動に駆られる。ここは、我慢我慢。
〇 <俳優>小泉今日子
アイドルはやめられないの小泉今日子がここまで本好きとは知らなかった。読売新聞の読書委員も務めていたとは驚き。アイドルと対談できて実に羨ましい。私は明菜ちゃんと対談したい。
〇 <書評家・ゲーム作家>渡辺祐真
ゲームはちょっとやったことはあるけど、ドラクエの様なRPGはやったことはない。ドラクエの組曲なら吹奏楽で演奏したことがある。従って、難しい小説を読んだ感じ。
〇 <小説家>千早茜
直木賞の同期。なので、お友達の会話らしく、とても読み易い。本好きな人って全集を読むのか。時間があれば、私も誰かの全集を読んでみたい。5年ほど前、臭いの研究開発をやっていたので、「透明な夜の香り」や「赤い月の香り」を無性に読みたくなったが、これ以上読む作家の数を増やしたくないので泣く泣く諦めた。
〇 <小説家>逢坂冬馬
ガチ対談。つい先日、同志少女の文庫とコミックスを購入した。取り敢えず最初にコミックスを読んで、面白かったら文庫も読もうかと思っているが、580ページもあるので少し躊躇している。ベストセラーを読むともうSFには戻れない気がするので、できるだけSF以外の小説は読まないようにしている。第二作の「歌われなかった海賊へ」も人気があり、この対談を読んで、逢坂冬馬がベストセラー作家になれた理由が明確に判った。
〇 <アイドル>古川未鈴(でんぱ組 .inc)
でんぱ組って微かに記憶がある。モーニング娘。に憧れて苦労してアイドルになった。大好きなゲームで仕事ができるようになった。見た目より頑張って生きている、素晴らしい。
〇 <芸人・小説家>太田光
こいつが本を出版したのは聞いている。でも読んだことはない。こんなに読書好きとは知らなかった。ネタ担当であることは知っていた。ネタを作成できる能力は読書で培ったものということか。話が長いことと思い込みが激しいのは、文章を書けるという自負から来るものなのだろうか。お笑いコンビで両方ともネタ担当だった場合、コンビの統一性・ネタの文章力の差とかが気になるが、その様なコンビは実在するのだろうか?
〇 <小説家>九段理江
この二人はとても仲が良い。でも残念ながら、二人の間に割って入ることはできなかった。
〇 <映画監督>濱口竜介
「ドライブ・マイ・カー」で有名な映画監督。小説と映画の作り方に微妙な差があることが判った。よく作家が連載を単行本化する際に手直しをすることは良くある。大幅に手を入れる際には最後にその旨を記載する方もいる。しかし、映画の方が自由度は大きい、大きくできるだろう。一方、映画の方もきちんと脚本しばりする監督もいる。私は極力連載を読まないようにしている(時々守らない時がある)。先月以前の内容を忘れてしまうだけではなく、短い文章なので本を読むスピードがなかなか上がらない。
〇 <芸人・小説家>加納愛子(Aマッソ)
この人もネタ担当の芸人。芸能人の本は我が師匠の高田純次しか読まない。ちなみに高田純次の本は小説ではない。内容も殆どないけど文章だけは面白い。二人とも私が最も嫌悪する「~じゃないですか」を乱用する。酷い時には1ページに4, 5回使う時がある。これで内容が全然頭に入ってこなくなった。一応我慢して最後まで読んだが本当に気分が悪かった。
〇 <マンガ家>福本伸行
名前は知らなかったが、画像検索したら顎が尖ったキャラクターに見覚えがあった。この方の漫画を読んだ記憶は・・・昔、床屋で待っている時に近代麻雀で読んだかな。
〇 <小説家・アイドル>加藤シゲアキ
いろいろと話題になっている旅行さんのタレント。繰り返しになるが、残念ながらタレント本は師匠の本しか読んだことがない。内容を読むと、賞レースにも参加しており、最近作家として新たなフェーズに移行したとのこと。NEWSという9人グループのうち7人の名前を知っているが、他のメンバーは現在どこで何をしているのだろう。一人だけ順調だ。やはり歳を取ると、何か特殊技能を持っていないと生き残っていくのは難しいようだ。文学少年だと思っていたが現在37歳。これからも作家という荊の道を頑張って進んで行って欲しい。きっとNEWS時代のファンの皆さんがしっかりと支えてくれると思う。