福田果歩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
東京で暮らす小5の奈保子は、母の失踪を機に夏休みの間、大阪にある父の実家にひとり預けられる。
祖母が亡くなり、少し認知症の祖父と暮らす毎日は退屈だったが、河原で出会った同じ年のアサコと血のつながらない4人の兄弟と親しくなる。
夏休みの思い出といえばかなり濃い思い出だろう。
両親がいなくて、子どもたちだけで暮らしているボロいアパートでの生活は、学校へも通っていないのに何故かみんな卑屈ではないと感じる。
嫌がらずに下の弟たちの世話もする。
けっして幸せとは思えないのに不幸って顔をしていない。
そんなところに奈保子は惹きつけられ、彼らと家族でいたいと思うのだろう。
不思議なほどに懐かしさを感じる