かつて閉ざされた北の地にひとつの奇跡が生まれた。上川大雪酒造。老朽化し静かに眠っていた酒蔵を移転、再生の道。酒づくりへの情熱と地域にかける希望だ。
地元の水、酒米、杜氏人の力。その全てをつなぎ合わせ地方創生の象徴とも言える酒蔵へと変貌した。名声は全国に響き過疎に悩む町にも活気が戻る。
それは単なる復活劇ではない。人との対話を重ね最大限のエネルギーを人と地域にぶつけた結果なのだ。土地を知り人を知り共に醸す酒に魂が宿る。
上川大雪は語りかける。地方の力を信じよみがえった酒蔵は希望という名の酒を満たしながら今日も静かに酌み交わされている。