津田建二のレビュー一覧
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ネタバレ先日、エヌビディアの本を読みました。
半導体企業として創業した同社が、時価総額3兆ドルにまで成長した過程がわかりやすく書かれています。
個人的に一番の勝因は、経営陣・社員・サプライヤー・顧客を対等なパートナーとみなす文化だと思います。
この文化があるから、技術者は半導体開発だけでなく、ユーザーにとって使いやすい環境作りにも柔軟に関われるのです。
意思決定がフラットでスピーディーな点も大きな強み。
市場の変化や顧客ニーズを素早く取り入れることができ、AI分野への転換も可能になったのでしょう。
面白いのは、日本のゲーム機ハード競争(Nintendo64、PlayStation、セガサターン) -
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AI技術に興味がある人におすすめの一冊。
キーワードは「ファブレス企業」と「GPU」。
本書は、NVIDIAがどのような企業かを詳しく語るというよりも、日本の半導体企業がなぜ停滞してしまったのかに焦点を当てている。今の日本の開発環境では新しい技術が生み出すことはできないかもしれない。
筆者は「読み飛ばしてもいい」と書いている部分もあるが、途中に登場する半導体やCPU、GPUの解説はとても重要で、しかも非常にわかりやすい。そこを理解できれば、NVIDIAがなぜ飛躍できたのかが自然と腑に落ちるはずだ。
全体を通して、これからAIを活用していきたいと考える人にとって、とても興味深く読める内容だ -
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【この本のテーマ】
グラフィックチップのメーカーからAIの企業になったNVIDIA(エヌビディア)を軸に、AI技術のこれまでとこれからを考察。
【概要】
全12章で半導体産業やAIの歴史とともにNVIDIA創業からAI企業への転身と、これからのAIについて考察されている。
1〜3章は、半導体企業のトップとなり、AIの企業へと転身したNVIDAの今について。4〜8章は、日・米の半導体産業の歴史。9章はNVIDIA創業から現在まで、10章でNVIDIAの幅広い提携、11、12章はAIの進化と今後について。
【印象に残ったポイント】
3Dグラフィックチップで実績を積んできたNVIDIAだが、その -
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AIや半導体の成長と可能性にワクワクする一方で、日本が世界の風潮に置いていかれることに危機感を感じた。
NVIDIAがグラフィクのチップを手がける会社から今ではあらゆる産業にまで関与する世界一の企業に成長できたのはなぜか。CEOのフアン氏の先を見る力と信じてやり続けた結果にあると思う。またアメリカ独自の文化である成長を後押しすることも助けた。
一方で日本は半導体競争に非常に遅れをとってしまっている。経営判断のミスや市場予想を誤ったことが理由にあるが、いずれにせよこれから少子化など多くの問題を抱える日本にとってAIや半導体は希望の光でもある。
また、NVIDIAのビジネスや成功法則といった -
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日本の半導体の衰退原因はIT化シフトの遅れとブランド、工場ありきの思考(こだわり)が世界の流れについていけなかった、とある。世界の生産企業の流れはファブレス化(水平分業化)であり日本の総合家電業界とは大きく成長格差が開いた。その典型的な企業が台湾のTSMCであり、熊本での躍進が期待される。現在、政府主導で半導体産業への再三の多額投資は復活するかは疑問であり、その潮流と消費市場はすでに海外にシフトしており国内での期待はできそうにない、と私は思う。(私ごとだが、半導体製造装置で日本が世界一位になったは1985〜1987であり、その後コンピュータ業界での大きな波を経験、双方の業界で25年間最前線にお
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NVIDIA の本というより、
NVIDIA も語る、半導体とAIの本という感じ。
NVIDIAは、半導体だけでなく、
ハードの機能を最大化するためのソフトウェア、さらには、顧客が開発するためのツールまで提供する
プラットフォーマーである。
ハードにおいては、
設計だけを行うファブレスである。
(製造はファウンダリに委託)
日本の半導体メーカーは、
顧客の顔ぶれが、ラジオなどのアナログ系企業から、
ソフトウェア企業に変わっていることに
対応できなかった。
また、ハードだけ売ればよい、という思想から
抜けられなかった。
日本製造業は、また同じことを繰り返すのか。
変革には、特に、経営者の -
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ネタバレマイクロソフトはいまやソフトよりもクラウドビジネス。世界中にデータセンタ尾と自前の船でファイバーケーブルお敷設している。
2007年頃は、エヌビディアはゲーム機用GPUの会社だった。2016年には人工知能1色になっていた。
「この会社にボスはいない。プロジェクトがボス」
TSMCに言わせると日本人は働かない。残業を嫌がるのは裁量権がないから。
ムーアの買収には失敗=ムーアはライセンス供与の会社で、エヌビディアの傘下になると中立性が担保されない。
2018年、レイ・トレーシングの技術を開発。核融合のシミュレーションに使われて、技術開発が可能と立証された。
マグニフィセント・セブン=GAFAMに加 -
Posted by ブクログ
ネタバレ生成AI、半導体、いろんな企業が新しく注目されたりしている中で、
NVIDIAという会社もよく聞くようになった。
『半導体戦争』で半導体産業全体について詳しく書かれていたのをざっと読み、
多くを忘れ、また今回少し学び直す。
NVIDIAは、ファブレス企業らしい。
1993.4.5に、台湾生まれでアメリカ在住のジェンスン・ファンさんがシリコンバレーに創設。
2023年5月に時価総額が1兆ドル超える。
2024年には3兆円超え、一時期、世界一になる。
本書では、NVIDIAの強みや特長に加え、そもそも半導体とは、ということや、半導体産業のこれまでとこれから、日本の同分野での失墜、に