樋口英明のレビュー一覧

  • 原発と司法 国の責任を認めない最高裁判決の罪

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    著者の講演を2度聴講し、2025年4月に2回目の聴講をしたものの、著者が本書の冒頭で指摘している通り「原発の問題は難しい」と思いこみ、講演の復習の意味で本書を読み進めた。著者は、元裁判官で、現役時代の2014年5月21日に住民側の請求を認めて、大飯原発3、4号機の運転を差し止める判決を出した希有な裁判官でもある。原発の安全神話を真っ向から否定し、電気代高騰にあえぐ庶民の味方になると原発稼働を推進する勢力を痛烈に批判する。原発を巡る政府・財界寄りの裁判官達を批判し、原発が危険で経済的根拠もないと否定する裁判官がいることに期待もする。著者が強調する「原発の問題は民主主義の問題」であるとの指摘には納

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    2025年05月05日
  • 原発と司法 国の責任を認めない最高裁判決の罪

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    日本に原発をおくことの無謀さ、危険性の指摘が分かりやすい。東日本大震災で東日本が潰滅を免れた奇跡も良くわかりました。最高裁の怪しい判断を覆す流れがないと今後の日本は、危ないかもとしれません。

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    2025年01月12日
  • 原発を止めた裁判官による 保守のための原発入門

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    もしも化石燃料を入手できなくなったとして、原発が動いていれば安心なのか?燃料棒は止まっても発熱し続ける。代替での発電手段がない。冷やすことはできない。停止した瞬間に国が終わる。そんな危うい対策を煽る者が、保守を自称する。0.3%の陸地に世界の10%の50基余。動かし続ければ汚染された廃棄物が溜まり、いずれこの列島に住めなくなる。日本侵略に核兵器はいらない。原発破壊を脅せばよい。…理想を語る革新に対し、保守は現実主義で、物事の本質を捉えようとする人のはず。それでも原発動かせと叫ぶのは、保守を装うあちらの人。

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    2025年11月26日
  • 原発と司法 国の責任を認めない最高裁判決の罪

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    原発の問題は難しいと思い込んでいた。が、このブックレットを手にとって、そうではないと思えた。
     難しいと思われがちなテーマを一般人にどうやって伝えるか、裁判官という職業柄いろいろ試行錯誤して考えた経過もわかる。国富を守るということは、そこに暮らす人々の安全をどのように守るかということでもある。できるだけわかりやすいように論理的な展開を心がけたという過程も伝わるブックレット。

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    2025年07月31日
  • 原発と司法 国の責任を認めない最高裁判決の罪

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    311原発事故で日常生活を奪われたこと、避難を余儀なくされたことに対する訴訟。政府が指導していても防げなかったとして最高裁は国の責任を問わなかった。事故が予見できたことは争われていない。こうなることはわかっていた。国家権力でも阻止できなかった。では、誰が止めることができたのだろう?…将来起こる原子力災害。行き場のない放射性廃棄物。未来に責任を持つのは我々1人1人でしかない。学者や高官など権威に盲従してはいけない。意図的に流された風説に騙されてはいけない。原発は安くない。将来のコストを考えていないだけだ。

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    2025年06月15日
  • 原発と司法 国の責任を認めない最高裁判決の罪

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    岩波ブックレットNo.1103です

    3月15日は福島第一原発4号機で水素爆発が発生し(3号機は14日に爆発)、東京電力が撤退に傾く中、当時の菅直人首相が「撤退などあり得ない」と東京電力に乗り込んだ日です
    そんな日に原発についてあらためて考えてみました(拭えないたまたま感)

    著者の樋口英明さんは元裁判官で、2014年関西電力大飯原発の再稼働差止めの判決を下した方

    なのでもちろん反原発
    特に福島第一原発事故において国に責任はないとした最高裁判決を批判しています

    わいは、決して「反原発」ではないのだけど、やはり「国に責任はない」とするのは、かなり違和感で、結論ありきの裁判だったのでは?という

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    2025年03月15日
  • 原発を止めた裁判官による 保守のための原発入門

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    話の内容は硬いけれど、決して難しくない文章。
    私達がこれからどうやって生きていくか考える上で、避けては通れない問題だと思う。電気のこと、原発のこと。気候変動のことも含めて。全ての人に関係あること。

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    2025年03月04日