青依青のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人づきあいを疎み、気ままなソロキャンプを楽しむナツ。人気のないキャンプ場で彼女のもとを訪れたのは、顔半分がない女性の幽霊だった。初めて見てしまった幽霊には怯えることもないナツだったが、やがて彼女は現実の恐怖に向き合うことになる。ぐいぐい読める痛快なホラーサスペンスです。
他人に関わりたくないナツの考え方は、たしかに人によっては「冷たい」と受け取られるだろうけれど。とことん正直で好感が持てます。コミュニケーション能力はむしろ高いしね、彼女。そしてそのそっけなさが幽霊に対してまで発揮されるとは……ちょっと笑っちゃう。
そして迫りくる殺人鬼との対決。知力と体力、そしてとあるものを利用して殺人鬼を迎え撃つナツの姿はとんでもなく痛快です。案外あっさり終わっちゃうな、と思ったけれど、第一章は前哨戦。第二章が本領発揮。さらなる脅威に手加減なしで立ち向かい、痛快さもまたパワーアップ。逃げることもできるのにとことんやっちゃうのが最高! それこそ読みながらこちらも「やっちゃえ!」ってなりました。
ナツがただ利己的なだけの人間じゃないということが分かるのも好ポイント。続編も楽しみです。 -
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人嫌いの会社員ナツは、休日山奥に引きこもりキャンプをするのが唯一の楽しみ。誰にも邪魔されず、ソロキャンプを楽しんでいるところに現れたのは顔面上部のない女。しかも普通に話しかけてくる。
しかしナツは動じない。そのまま料理を再開する。
他人に興味がなく無気力なナツに、幽霊の方が戸惑う。さらにナツが訪れたキャンプ場には殺人鬼が潜んでいて…という面白展開なお話。
主人公が人嫌いだからか冷静で、だけど熱くて強い。めちゃくちゃ良い主人公。
2章の彼氏との新社会人故のすれ違いの件はとても共感してしまった。
主人公と幽霊とのやり取りにクスッとさせられ、殺人鬼との戦いや逃走シーンはスリリングで、最後はうるっとさせられる。エンタメの詰まった作品。
続編が出てるということは、主人公はあんな目に遭ったのに、懲りずにまたキャンプに行くんですね。いいぞ、また楽しみが増えた。
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Posted by ブクログ
キャンプ場で死にかけたにも関わらず、再びソロキャンプに訪れた斉藤ナツ。
安全な場所と紹介されたはずが、寡黙な老人、謎の少女、不審な配信者と出会い、不安に駆られる中懐かしい人物と再会を果たす…。
シリーズ2作目は冬のキャンプ場が舞台。
前作を読んでから1年近く経っていたので、こういうキャラクターだったなあ…と登場人物のおさらいから始まりました。
作者のキャンプ愛がそのままナツに投影されているかのように、キャンプやアウトドア用品へのこだわりが伝わります。
ノンストップサバイバルホラーというジャンルですが、ホラー感は少なめで(幽霊はしっかり出てきますが…)結局生きてる人間が1番怖い、人怖要素が強めです。
ナツの性格がいまいち掴みきれず、過去の学校生活や友人関係が明かされてもこんなことある…?と思ってしまったのが正直なところ…。
同級生のナオの言動を含め多少の引っ掛かりはあるものの、キャンプ場での事件という展開の読めない面白さと伏線回収は圧巻でした。
特に事件解決後のお話が切なくて思いがけず感動しました…。(最近『親の都合で狂わされる子供』を扱う作品の読み過ぎで、親は大体敵とみなしてます。笑)
ソロキャンもいいけど美音たちと共闘するナツも見たいなあ。
次回はどんな殺伐キャンプが見られるのか、続編が楽しみです。 -
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前作で何度も命の危機に瀕したのに懲りずにキャンプを続ける主人公のナツ。
今回は前作ほど序盤からノンストップなサバイバルホラーな展開は無く、ナツの雪中キャンプ描写と過去の話を交互に出し伏線を散りばめていく展開。
前作でナツのキャラが気に入った人はナツの人物像深掘りがしっかりあるのでオススメです。
罰や運命や奇跡なんてこの世に無く。
あるのは行動と結果と責任。
ナツが胸中で何度も呟くこのセリフが、この作品を象徴していると言っても過言では無いです。
今作も読後感はスッキリ、そしてじんわり優しく沁みて、文章も読みやすいのでエンタメ好きの方は是非! -
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趣味のソロキャンプしに行ったら幽霊と遭遇して更にサイコキラーも出てきて襲われたからやられたらやり返す件。と要約したらシンプルな内容ですが構成がうまく一気読みできるエンタメな一冊!
ソロキャンプをしたいだけの他人に無関心な無気力系女子、斉藤ナツがキャンプ中に出会ったのは殺人鬼に殺されたと語る頭が潰された幽霊。とあるお願いがあると幽霊に相談を持ちかけられ、更にはキャンプ地に殺人鬼が‥‥という展開!
ホラー映画のファイナルガールの如くピンチに次ぐピンチをフィジカルと根性と勢いで切り抜ける様は恐怖よりツッコミと笑いが出てくる時もありますが怖いところはきっちり怖いです。
主人公のナツが他人に無関心な理由も作中で語られ、後半は涙腺にくるものがあり爽やかな読後感を味わえました!
続編も出ていますが、どんだけ運が悪いんだこの主人公! -
Posted by ブクログ
ネタバレナツが今度訪れるのは雪山のキャンプ場。
紗奈子はシングルマザーとしてYtubeに育児などなどの動画を投稿するが再生回数や内容でヒステリックに。美音とナツはストレス解消で紗奈子を買い物に誘う。買い物シーンもナツのダサい一面が見れて面白い。美音は紗奈子の動画にも参加すると、視聴者のかたが美容室に来てくれて安全なキャンプ場も教えてくれる。これなら安心とナツをその雪山キャンプ場に連れて行く。
並行してナツの小学生時代の話も紹介される。独特な世界観のナツに憧れる奈緒。奈緒の生い立ちの複雑さをなんとかしたいナツは一肌脱ぐ。
雪山ではキャンプYtuberレイジが動画を撮っていた。レイジは彼女がいないとのことだったが、彼女が映り込み炎上。久々の動画投稿をしているのかな?というシーン。ナツがレイジの隣でテントを張り、挨拶するもレイジは無視。その後彼女が挨拶に来ると、彼女は奈緒。意気投合するナツと奈緒。しかし、奈緒の頬に殴られた痕があり、ナツは激情してレイジのテントに乗り込むも…あれ?様子がおかしい。
色んな要素がビシッと繋がるオチは上手い。ナツの人間的一面がどんどん出てくるのも良いです。レイジこと山本貴史のストーリーもジーンとする。
最後の木下老人も良かったねーメイちゃんも喜んでるよ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ正直言って、事前に想像していたよりもまず文章がしっかりしていることが、嬉しい誤算だった。
どうしてもこの手の小説は、そもそものところから厳しいものが多い…という偏見を持っていたが、このデビュー作の体裁は充分商業作品たり得るクオリティに達していると思う、僭越ながら。
著者のプロフィールの詳細は存じ上げないが筋金入りのキャンパーらしく、さすがキャンプの描写もリアルで、違和感なし。
内容はまるでパニックアクションホラームーヴィー? のようで、ヒロインが総力を尽くして脅威と死闘を繰り広げる…というベタなものだが、締め括りの後日譚のくだりで、まるで別の小説? と思うほど一気に様相が変わる。
あまりの振れ幅に一瞬面喰らうが、主人公のナツが見事に再生を果たすこのパートがとても良かった。
ちゃんと最後で"人間"を描いているという点も、ポジティヴな裏切りを感じたところ。
また、ファンタジーをリアルにまぶす具合もちょうど良い塩梅だ。