ブリジッド・ディレイニーのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
人の悩みって、実は古代ローマ時代から今まであまり変わっていないんだなと気づかされました。
ストア哲学を知ることで、「どう生きるか」を考えるヒントがたくさん見つかります。
特に印象に残ったのは、「死を意識すること」。
私たちは頭では「いつか死ぬ」と分かっていても、普段はそのことを忘れて過ごしがちです。お金の使い方には真剣になるのに、時間の使い方については無頓着になってしまう…。
気づけばSNSやニュースをダラダラ眺めて終わってしまう時間ってありませんか?
もし明日死ぬと告げられたら、今と同じ時間の使い方をしているだろうか。いやしないだろう。でも明日死ぬかもしれない。だったら毎日後悔なく過ごした -
Posted by ブクログ
「ストイック」という言葉の語源となった「ストア哲学」の考えについて説明している本。
現代での「ストイック」という言葉には、むやみやたらにその身に苦難を振りかざすことをよしとするようなニュアンスを時々感じるが、ストア哲学はそもそもそのようなものではなかった。
本書で紹介されている考え方の一つに「コントロールテスト」というものがあった。
これは、「結局のところ、あなたがコントロールできるものはあなたの品性・行動と反応・そして他社への対応の仕方だけなのだ。それ以外のことに対して怒りや不安を感じるのは、あなた自身があなたを苦しめているだけに他ならない。」というような考え方である。
仏教における「諦観 -
Posted by ブクログ
ネタバレすっごくすっごくタメになった!!本の題名の通り、心穏やかに生きるためのヒントが様々な視点において散りばめられていた。
ストア哲学は初めて聞いたが、考え方や著者の解釈の仕方も含めて共感や学びの多い本だった。
特にコントロールテストについては悩んだ時にすごく活用できる手法だと感じた。
自分はコントロールできないこととどこかでわかっていながらも、それでもどうにかできるのではという根拠のない自信が働いてしまうことも多かった気がする。しかし、自分より学びの深い先人達が世の中にはコントロールできないものもある、むしろそっちの方が多いと言いきってくれたおかげで、コントロールできないものがあってもいいんだと -
Posted by ブクログ
ネタバレ人生の捉え方が変わる一冊。
以前から「人は死んだらどうなるのか」疑問に感じており、また恐れも感じていた。死後の世界などなく、ただ無になるという死が怖くて堪らなかった。
本書は、死に対して重要な示唆に富んでいる。つまり、否定的な視覚化によって死に備えること、時間の有限性を認識すること、周りの人の死を想うこと。
死が怖いという感情は真っ当だとしても、それをコントロール出来ないものと認識し、コントロール出来るものに集中することが大切なのだと学んだ。
また、「コントロールできるものとできないものを分類し、出来るものだけに焦点を当てる」という思考法は、より良い他者との関わり方や自らの精神状態の安定を目 -
Posted by ブクログ
心の安定剤になる本
人間関係、自分のキャリア、将来への不安に押しつぶされそうになる時に読み始めました。
自分がコントロールできる3つのもの
「自分自身の品性、相手への反応、自分の行動」
にのみ集中して生きる、という教えは、私の人生に極めて貴重な指針を与えてくれました。
これを意識するようになってから、自分の感情をコントロールし、パートナーとの関係も常に良好に保つことができています。また、お互いの信頼を深めることができました。
そして、余計なことに心を奪われることなく、キャリア成長に必要な重要な事項に集中できるようになりました。
人生で直面する様々な悩みに、大きな解を与えてくれる本だと -
Posted by ブクログ
ネタバレ
ストア派哲学
◎コントロールできるものと、できないものを分けて考える
◎良い・悪いを判断しない
★コントロールできるもの
・品性
・自分の行動と反応
・他者への接し方
これは常に心に留めておきたいと思った。
以下、印象に残ったところ↓
ーーー
P79
「幸福になる方法はひとつしかない。我々の意志ではどうにもならないことで悩むのをやめれば良いのだ」(エピクテトス)
ーーー
P113
「腹を立てるということは、自分が毒を飲んで、他の人が死ぬのを待っているようなものである」(聖アウグスチヌス)
ーーー
P193
「自分の品性を堕落させるものだけが人生を堕落させる -
Posted by ブクログ
なるほど…と何度も唸るようないい一冊だった。
よく「今を生きろ」とか言うけれど、それってつまり…?となりがち。
でもこの本は著者の経験や哲学者の声がたくさん紹介されているので納得しやすかった。
不安になったとき、私も常にコントロールテストをしたいと思う。
あと死について、見たくない考えたくない…と避けがちだがある程度は心の準備をしておいた方がいいんだろうなと思った。
(100歳近い老人がなくなったとき、それほど悲しくなく「大往生だった」と思えるのはある程度準備が出来ていたからだと思う。
逆に若くしてなくなったとき、悲しみに打ちひしがれるのは心の準備的な意味もありそう。)
健康に関して不安 -
Posted by ブクログ
ネタバレ
ストア哲学に興味があって読んでみた。
第1部でストア哲学の要点をわかりやすくまとめ、第2部では人生、第3部では死との向き合い方を、著者自身の実践を交えて紹介している。
セネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウスの3人の哲学者が登場。特にエピクテトスの教えが新鮮で、もう少し深掘りしたくなった。
SNSとの付き合い方についてもストア哲学の観点から触れられており、批判への向き合い方がとても印象的。
「侮辱が的を射ているか自問し、誤りなら感謝して直し、単なる侮辱ならユーモアで返す」。
この考え方、SNSだけでなく日常にも使える。
ストア哲学が今また注目されている理由、読んで納得。心を整えたい -
Posted by ブクログ
2000年以上も前の古代ギリシャ。その時代に誕生したストア哲学は、現代に生きる我々にとってもなお、有効で力強い指針となり得る教えである。情報が過剰に流通し、何を信じるべきか判然としないこの時代において、ストア派の思索は、静かに、しかし確かに心に沁み入る。
ストア哲学の核心は、「自らがコントロールできることのみに注力せよ」という原則にある。我々が真に支配可能であるものは、次の三つに限られるとされている。
1.自身の品性
2.出来事に対する自らの反応
3.他者に対する対応のしかた
これら以外は、いかに気を揉もうとも、最終的には自分の意のままにはならない。他人の評価や外的な出来事に心を乱されてい