アマンダ・リプリーのレビュー一覧

  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    あらゆる場所で分断(対立)が叫ばれる昨今、分断を避けるには、相手の声に耳を傾け、背景を理解し、思い込みをやめて人は複雑であると知ることが大切。そしてそれを継続すること。

    相手に一方的にレッテルを貼って二項対立に持ち込む方が圧倒的にラクだし(しかもそこで相手を打ち負かせば即効性のあるアドレナリンというご褒美がもらえる)、分断や紛争は絶対になくならないだろうなあと、この本を読み終わったいま、改めて思う。でも読んだ自分は少しだけでもそれを避ける知恵を得たのではないか、と微かな希望を持った。全人類が読むべき良作。

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    2025年09月13日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    私たちは職場や社会や家庭など、あらゆる場面で不健全な対立を目の当たりにしている。時には自分も渦中にある。不健全な対立から脱却するためには、双方共に相手の話を聞き、違う考えも受け入れることが大切だ。第二次トランプ政権になり、より分断に進みがちな風潮の社会には、とても示唆に富んだ内容だった。多くの人に読んでもらいたい良著だと思います。

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    2025年08月18日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    人はなぜ対立するのか。「私たち vs 彼ら」の線引きなど、語り尽くされたテーマをいくつかの事例をノンフィクションとして取り上げており、いわばNHKスペシャル書籍版のような本。サンフランシスコ郊外のミュアビーチという自治会の話、シカゴのギャングの話、コロンビアの麻薬ギャングの話、ニューヨークのシナゴーグとミシガンの刑務所の刑務官のグループ交流の話、が折り重なって収録。元同僚Mさんが教えてくれて良本。

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    2025年08月06日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    歴史も、世の中のニュースも、どれも「対立」でできている。
    対立という視点でいろんな出来事をみると、構造が分かりやすくなるのかもしれない。
    悪い対立は避けるべきというのは分かりやすい。どうやって「よい対立」をするのかは難しいけど、この本の終わりにはよい対立の事例が載っている。
    「ネットはなぜいつも揉めているのか」も併せて読むといいと思う。

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    2025年09月01日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    会社の読書会の課題図書となったため購入して読んだ。あまり期待せずに読んだのだけれど、本当に素晴らしい本だった。

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    2025年04月26日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    世界を広く見る視点を持ちつつ、自分へと立ち返りこの本の中の考え方に助けてもらうこともできる。良本でした。
    他人との向き合い方を今生きている私と同じ立場と歩調で考えてくれる。対立とはどういうことか、他者への敵愾心はどこから来るのか、どうしたら自分が問題の解決ではなく対立の沼に嵌ってしまっているとわかるのか、そしてそこからどうしたら抜け出せるのか。
    私も対立して他人を憎み、相手を悪としか見れなくなったことがある。今も容易くそうなってしまう。
    私は政治や自分の本当に好きなものについては語りたくない。譲れないものがあるから。
    日本人が政治について語りたがらないのは、きっと思想が異なると対立するから。

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    2025年08月31日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    健全な対立と不健全な対立について物語調で綴った作品。引き合いに出される例が素晴らしく興味をそそるものだった。具体的な解決策について触れられていないのは惜しい点だった。

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    2025年05月25日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    不健全な対立には魅力があり、人はしばしばその罠に捕えられてしまう。それを自覚し、罠にはまらない、または抜け出す方法を知ることが大事。
    なるほどと思ったのが、対立はシステムであり、システム自体が維持されるように人々を駆り立てる、という視点。渦中にいるとそれに気づけないから、より過激化してしまう。
    日本はアメリカほどではないが、メディアやSNS上では分断や対立を煽る声が目立つ。そうした煽りへの免疫や解毒剤としてだけでなく、より良い対立への可能性を開く、価値ある一冊だ。

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    2025年02月19日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    分断された社会の統合の方法論が見えてくる。
    やはり、対面でアクティブリスニングにより話を聞く。
    三原則を守って対話する。
    それぞれの大切にしているものを尊重する。お互いに相手が間違っていると説得しようとしない。常に好奇心を忘れない。
    これをもっと多くの人達に広げていくにはどうすればいいのか、少しずつ実践していくしかない。

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    2025年02月06日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    不健全な対立と「よい対立」。健全と言わない面白さ。
    それはより良い人間となれる対立を指しているから。
    「善と悪」「わたしたちと彼ら」といった相反する関係が明確になったときに起こるのが不健全な対立。

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    2024年10月02日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    良い本でしたね〜。
    生きていると対立ばかりですが、自分も悪い対立を扇動してしまっているときがありますね。反省。
    中でも、良い対立をするには、物語を複雑にする必要があるというところがとても印象的でした。
    最近は論理的であったり、合理的であったりすることが良しとされている気配を社会に対して感じますが、見事に逆です。
    話を整理して二項対立にするとわかりやすくはありますが、見えなくなるものも多いです。
    物語を複雑にするには、好奇心をもって相手に接することがとても大切で、本当はどう思っているのか、なぜそう思っているのか、背景を知ろうとすることが必要です。
    言われれば当たり前なんですが、実行するのが難しい

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    2025年11月03日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    事例や体験談をもとに悪い対立に巻き込まれることの恐ろしさがとても良く伝わる良書なのかも知れませんが、この分量ならもう少し踏み込んで書いて欲しかった気がします。

    ちょいちょい出てくる「悪い対立を煽る紛争産業の複合体」って何者ですか?それって、もしかして…著者の属してるマスメディアも含まれるんですか?と、ちょっと不信感&不完全燃焼感。最後、ニューヨーカーと田舎の人々との心温まる交流話でうやむやに終わった感じがしました。

    二項対立になくるらいなら多項対立の方がよいという話、良い関係を築く黄金率の話は面白かったです!やっぱり職場でも積極的に雑談した方がいいのかな〜と思い直しました。(と、言いつつ結

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    2025年08月16日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    二項対立のような勝ち負けしかつかない考え方を変え、事象をもっと多面的、複雑にとらえるべきという点は非常に共感できたし実践していきたいと感じた。
    ただ、あまりに話がアメリカに偏っていて理解しづらい部分が多かった。

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    2025年07月19日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    最近自分の中で、誰かと対立していると感じることがあり、でもその状態は好ましくないので、何か手立てがないかと思い本書を手に取りました。
    本文の中で、ユネスコ憲章の前文も引用されていましたが、人の心の中での葛藤がいかに難しく、自分を見つめ続けることをしていかなければならないと強く思いました。
    対立に置かれた人々の様子が物語調で書き綴られているので、とても読みやすかったです。

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    2025年06月28日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    ネタバレ

    High Conflict。

    本書が注目するのは、一般の人たちが対立から抜け出そうとする際の個人の内面での変容のプロセス、とのことです。

    葛藤、ですね。

    自分自身に落とし込んでたしかに、と思える点と、

    アメリカ特有の歴史・文化的背景についての理解を少し深められる、という側面もあるかなと思います。


    ・・

    一見、異なる人と人が対立している、グループとグループが対立している、という場合でも、

    その対立は自分の中で生じていたりする、でもその本質的な部分は何なのかに迫る。

    _イデオロギーは対立の背景を隠しているものにすぎない。この対立の背景は、裏切り、排斥、屈辱だ。誰が仲間で、誰がそう

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    2025年06月20日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    二項対立の内の不健全な対立を主軸に、著者がインタビューしてきた人々の物語を例にしながら対立の中で何があったのか、どういった心理でどう考えていたのか、結果どうなってしまうのかを書いている。
    そもそも不健全な対立とは、当事者たちにとっては理にならない悪循環に陥った対立だ。個人の、そして少人数の行動からちょっとしたいがみ合いから集団へ、そして憎しみになり対立した相手を「敵」と見なし見下す。そうやって進んでいく対立のことである。それに支配されたら抜け出すのは本当に難しい。だからこそ歴史の中でも、現代でも、人が不幸になる対立が続いている。対立の根本と目的をとにかく見失わないこと。固執せずに帰属意識だけで

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    2025年03月21日
  • High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために

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    第一期トランプ政権の誕生に前後して、世界の分断が激化しているという論調が多い。感覚的にはリベラル層が経済的な力をつけるとともに、二極化しているとの主張が増えてきた気がする。

    本書はそんな二極化ブームの中で、対立の構造と解決策を真面目に取材・考察したルポルタージュである。タイトル「よい対立 悪い対立」からは、建設的・生産的な対立をどのように生み出すかという内容に感じるが、本書の内容はどちらかといえば、破滅に向かう対立のループから如何に抜け出すか、がメインテーマである。

    破滅的な対立として、地域自治会の水道代のような小さな話から、シカゴのギャング、コロンビアの内戦のような、生命の危険と隣合わせ

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    2025年03月16日