マルクスガブリエルのレビュー一覧

  • 倫理資本主義の時代

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    経済活動は、他者に不利益を押し付けるのではなく、他者の問題の解決策を生み出すことで利益を得るべきだというのが道徳律。マイナス面ももちろんあったが、コロナ禍でワクチンを開発した製薬会社が巨大な利益を得たのは確かに好例だ。問題解決という資本主義の機能は、その道徳的正当性に依拠している。
    私たちが協力するのは、なんらかのアイデンティティを共有しているためではなく、それぞれが異なるから、という考え方はつい見過ごしがちだけれど、今一度確認しておきたいことだ。

    持続可能性は経済活動の制約要因ではなく、地球上で生存と繁栄を続ける唯一の方法が経済成長という概念を放棄することだと考えるのは誤りだ、という記述は

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    2024年09月27日
  • 倫理資本主義の時代

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    ナンシー・フレイザーの資本主義に対するヒステリックなディスりと比べ、大人な感じ。けど、結局、難しいは難しい。

    ナンシー・フレイザー → 白井聡 → 斎藤幸平 → マルクス・ガブリエル → 柄谷行人 → ナンシーへ戻るw

    「子どもをマイノリティにするな」は激しく同意。

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    2024年07月16日
  • 倫理資本主義の時代

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    「なぜ世界は存在しないのか」哲学者マルクス・ガブリエルが、
    「人新世の資本論」斎藤幸平監修のもと執筆した
    日本書下ろしの新書。

    溺れかかっている子供を助けるか、プールサイドの冷えたビールを飲むか、
    倫理的には行動は当然決まってる、
    という例を何度も出して倫理を説明してくれる。
    これはとっつきやすかった。

    が、次第にわからなくなってきた。
    著者は何をいわんとしているのか?

    倫理と資本主義、、、
    プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神、、ウエーバーは全然出てこない。

    各企業、最高哲学責任者(CPO)を置いて、倫理部門が企業をリードして、
    子供たちが投票権を持ち、AIを社会的技術として

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    2025年04月25日
  • 倫理資本主義の時代

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    日本向けに書かれたという本書は「倫理資本主義」というコンセプトについてガブリエル氏が安易な言葉で解説しています。倫理資本主義とは、一言でいえば経済的価値と道徳的価値のリカップリング、ということです。まず「リ(再)」とついていることからわかるように、近代になってデカップリングされていた2つの価値を再びつなげよう、というメッセージがあります。また経済学的に言えば、公害などの外部不経済と呼ばれるものをいかに減らすか、またプラスの外部経済(例:教育や研究開発など社会全体に染み出る効果)をいかに増やすか、も倫理資本主義のエッセンスと理解しました。

    また生活の質と経済学をリカップリングすることも可能だ、

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    2024年11月07日
  • 倫理資本主義の時代

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    新書のレベルじゃないですね。難しかった。倫理的事実というスタート地点自体どうなんだろうという疑問は消えない。新実在論をきちんと理解すればもう少し分かるのだろうな。ウィルバーもそうだったけど,哲学を現実世界に応用するときに感じる違和感って何なんでしょうね?
    CPOとか子どもの参政権とか思考実験はアメリカっぽい。

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    2024年10月03日
  • 倫理資本主義の時代

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    第1章 「倫理」「資本主義」「社会」を定義する。
    P.43 倫理資本主義とは、倫理と資本主義を融合されられると言う考え方の。道徳的に正しい行動から利益を得ることは可能であり、またそうあるべきである。

    第2章 入れ子構造の危機
    p.60 自由という価値は個人にかかわるものであり、また個人を形成する。しかし個人は、自らが属する社会的形式が選択の余地を提供しないかぎり自由にはなれない。私たちが近代の自由社会を評価するなは、常に社会的形成の一部にある個人により多くの選択肢を生み出すからだ。

    第3章 経済学の危機
    p.92 何らかの方法で資本主義と自由民主主義を排除し、環境社会主義その他の柔道の低い

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    2024年08月12日
  • 倫理資本主義の時代

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    一般読者向けに出来るだけ平易に書いたと断りを入れているが、やはり哲学者の書いたもの、かなり難解である。ビジネスに倫理が必須であるとは年来の小生の主張であるが、それを敷衍してくれる論文と言える。ただ、世の中は善人ばかりで成り立っているわけではなく、古典派経済学が陥っているのと同じ論法ではないかと思われて、その実現性に懸念を覚える。斉藤幸平氏の主張と同様に、社会に一石を投ずるものに育つことを期待したい。

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    2024年08月05日
  • 倫理資本主義の時代

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    倫理と経済は再び同期できるというストーリー。最後に、
    1企業はCPOという倫理責任者とともに倫理研究部門を設置し、利益と倫理の同時に達成すべき点を開発せよ
    2子どもに参政権を与えよ
    3欲望をコントロールせよ
    4AIそれ自体はインテリジェンスにはならない 
    などの提言がある。

    特に 子どもに参政権を は深く納得した。倫理セクターは今後少しずつ導入されると思うが、哲学が実学として教育されてから時が経てばと思わなくもないので5〜10年ほど変わるだろう。

    フィロソフィーマーケティングなどとマーケティングオリエンティッドの安い理論に陥らないことを願う。

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    2025年01月26日
  • 倫理資本主義の時代

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    『日本にはCPO(最高哲学責任者)たるべき人材が限りなく不足している』がこの著作を日本向けに書き下ろした唯一の理由でないことを祈る。

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    2025年01月10日
  • 倫理資本主義の時代

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    「哲学界のロックスター」と言われ、来日講演したりEテレの番組にも出演したりしたことのある新進気鋭の天才哲学者である著者が、初の日本書き下ろしを出版したということで2024年の夏休み図書として購入。

    本書は3部構成となっており、第1部ではまず、「倫理」「資本主義」「社会」について、あえて経済的側面から定義するところから論考が展開される。そしてそれらの定義や概念に基づき、資本主義のインフラを使って道徳的に正しい行動から経済的利益を生み出し、社会を大きく改善することができる、またはそうすべきだと冒頭で筆者は述べている。
    かつてミルトン・フリードマンが主張した「企業の目的は利益追求である」から、「企

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    2024年10月06日
  • 倫理資本主義の時代

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    資本主義に対して革命を起こすことを説くのではなく、人間が有する道徳の客観主義にもとづき、資本主義の営利活動と倫理とは両立する。著者マルクス・ガブリエルはそのことを「倫理資本主義」を「エコ・ソーシャル・リベラリズム」に発展させながら述べていく。言っていることはわかるが、著者の才気を感じさせるような議論ではなかった。

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    2024年09月30日