木下長宏のレビュー一覧

  • カラー版 ゴッホ〈自画像〉紀行

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    ネタバレ

    ゴッホの描いた自画像を軸に、ゴッホがかいた主に手紙を道案内としてその「絵」の内面を旅する...ガイド版...といったところだろうか?

    自画像とはあるけれど中には風景かなども含まれている。
    風景画が自画像か?と問いながら読み進むとそのキャンバスに書き込まれモチーフ一つ一つに意味があり、自己投影という事に行き着く...

    素晴らしい解釈、洞察、そして時代背景...
    自画像は時系列に沿って解釈されており、その裏付けはゴッホがテオに宛てた手紙が主であった。

    こんなにも多くの自画像を残したのか...と驚く。
    自己の内面に目を向け続けた画家なのか?とも思ったり。

    ただゴッホの絵に興味を持ち何冊か読ん

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    2024年01月25日
  • ミケランジェロ

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    近代批判を近代の言葉で表す愚かさ。あとがきの言葉が印象的だった。ミケランジェロから学ぶことは多い。素朴だが力強い芸術観に触れることができて幸せだ。画集よりミケランジェロの芸術の本質に触れた一書だった。「カオスケープ」

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    2015年10月09日
  • カラー版 ゴッホ〈自画像〉紀行

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    極めて刺激的。ゴッホへの見方、絵画の見方、最後のエピローグでは歴史の見方すら変わる。炎の人ではなく、試行錯誤をする人がゴッホ。絵画を通して絵画にならないものを求めた部分も感じた。著者のように筆力がある学者さんっているんだな。

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    2014年12月01日
  • カラー版 ゴッホ〈自画像〉紀行

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    ゴッホの絵を見に行く予定があり
    そういえば何も知らないなと思い手に取った本

    読書目的からサラッと流し読みですが
    知らなかった事が沢山あって絵の理解が深まりそうです

    1番驚いたのはゴッホが牧師を目指していた話
    信仰心が強いが故 教会のあり方に疑問を持ち
    自らの信仰心を絵で表現しようとしたと言うところに
    非常に興味が持てました

    絵を見に行く前に一読の価値あり

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    2019年10月15日
  • カラー版 ゴッホ〈自画像〉紀行

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    40数点の自画像は35歳からの4年間に集中的に描かれていることに注目して、ゴッホの真髄を再評価した好著だ.1888.12.23に自分の耳を切断するという異常な行動からか、狂気の天才を称されているが、実際にはそうではないことを証明している.P142のフランス語の手紙の語句の解釈が面白い.肖像画が登場した歴史を踏まえて「ゴッホは短い生涯のなかで、人類の長い美術史の諸時代を駆け抜けた」と述べているのに共感した.また、画家を評価する上での注意点を「絵以外の"事実"で作品を解釈理解すると、"事実"が誘い出した"虚像"のゴッホを見てしまうことにな

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    2015年01月03日
  • カラー版 ゴッホ〈自画像〉紀行

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    ゴッホがその生涯のなかでえがいた40点以上の自画像をカラー図版で紹介し、その解説をおこなっている本です。

    本書で解説されているように、西洋絵画史のなかで自画像というジャンルが成立したのは、アルブレヒト・デューラー以降であり、そこには自己の内面を反省するという西洋近代に特有の精神史的背景が存在していました。ゴッホもまた、内省的な画家だったことはよく知られており、本書でも自画像を通してゴッホの自己へと屈曲する意識のありかたについて考察が展開されているのではないかと期待する読者も多いのではないかと思います。しかし著者は、パリ時代に集中的にえがかれたゴッホの自画像の変遷を通じて読みとることができるの

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    2025年09月06日
  • カラー版 ゴッホ〈自画像〉紀行

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    ゴッホ展の前に参考図書2冊目。

    ゴッホの描いた大量の自画像を元に、ゴッホについて探っていく。本書では自画像以前の時代、自画像の時代、自画像以降の時代と3区分されてゴッホの人生や精神世界を見ている。
    自画像の時代には多くの自画像が載っているが、素人目に見ても初期と末期では描き方がまったく違うことがわかる。最初は茶褐色で暗くのっぺりした自画像から、ブルーが中心になり躍動感のある筆使いが特徴的な自画像に変貌していく。著者は精神世界を推察するというより背景の描き方やタッチについて各自画像を比較しながら語っている。

    こんなにもある自画像は何のために描かれたのか?画家としての自己に目覚め、自分という存

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    2021年11月26日