張國立のレビュー一覧

  • 炒飯狙撃手

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     イタリアで中華飯店を営む男は、指令を受ければ狙撃の名手。

     潜伏工作員として台湾政府要人を狙撃した後から、わが身をも狙われる展開だ。台湾国内で発生した殺人事件も関連し、イタリア、台湾と舞台は目まぐるしく入れ替わる。章立ては地名の連記で、混乱してしまう。

     定年退職を1週間後に控えた台湾警察の刑事が解決に向けて精力的に動く。台湾国軍の諜報部門と警察庁の思惑の衝突も見られ、ノンストップで展開する。

     狙撃の描写が詳細で、マニア心を満足させる内容だ。台湾の政治体制に詳しいわけではないが、細部のリアリティが全体像を際立たせ、理解を助けている。

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    2024年05月12日
  • 炒飯狙撃手

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    イタリアの小さな炒飯店で腕を振るう台湾の潜伏工作員、小艾はある日命令を受け、ローマで標的の東洋人を射殺する。だが根城に戻ったところを何者かに襲撃され、命を狙われる身に。一方、定年退職を12日後に控えた刑事老伍は、台湾で発生した海軍士官と陸軍士官の連続不審死を追っていた。やがて遺体に彫られた“家”という刺青が二つの事件をつなげ――。背後に蠢く巨大な陰謀とは!?

    スリラーとしての面白さ以上に、出てくる食べ物の描写で読ませる。昨日の夕飯は炒飯でした。

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    2024年04月20日
  • 炒飯狙撃手

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    炒飯の名手というスナイパーと定年退職目前の刑事が対峙するようになっていく話なのだけど、とにかくお腹が空く小説。炒飯から始まりサンドイッチから餃子からとにかくお腹いっぱいになりそうになる。そう書くと何やらユーモア小説風なのだけど、手に汗握る攻防戦である。スナイパー訓練時代の話なかなか興味深く、サイドストーリー的に進んでいくのかと思いきや後の話に繋がっていく。何故台湾のスナイパーがヨーロッパで潜伏しながら活動するのか、刑事は定年前に事件を解決できるのか最後まで目が離せない。続編が既に(台湾より先に)フランスで刊行されているとのことで、今後も楽しみ。

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    2024年04月13日
  • 炒飯狙撃手

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    本文中に時折り出てくる、小艾がつくる炒飯やその他の飲食物が物語の中でいいアクセントになってる。アクション物でありながら、不思議な余韻が感じられる作品。

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    2024年03月31日
  • 炒飯狙撃手

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    ずいぶんふざけたタイトルだが、中身は台湾の作家張國立による、欧州と台湾を股にかけた本格アクション小説。イタリアで炒飯店を営むスナイパーと定年退職を 8日後に控えた老刑事の 2人を主人公に、実際に台湾で起きたラファイエット疑獄事件と唐代にまで溯る幇(同郷互助組織を指すが、物語の中ではより大きな謎の組織)を絡めた大活劇…だが、今一つのめり込めなかったなぁ。

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    2025年12月13日
  • 炒飯狙撃手

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    イタリアで美味しい炒飯を作る凄腕スナイパーの小艾。
    彼は命を受けてローマに行き、一人の男性を仕留めた。しかし、その後自分の命を狙う誰かに追われる身となる。
    台湾で起きた士官の不審死を捜査する二週間後には定年になる刑事、老伍。
    ローマと台湾で起きた事件が別々に進行しつつ、やがて一つに交わり始める。

    炒飯狙撃手というタイトルだがら、もっと炒飯を作るシーンが出てくるかと思いきや、意外に少ない。
    真剣なストーリーではあるが、設定にギャグ要素が多いのだからもっとふざけてもいいと思うらしい。

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    2025年10月13日
  • 炒飯狙撃手

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    台湾のミステリ、初めて。
    軽やかで、登場人物も魅力的でいい感じ。
    ときどき主語や、発言者がわかりにくいのと、
    見た目の描写があんまりないので、イメージが湧きにくいときがある。
    ときどき風景描写がかっこいいところがあった。

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    2025年08月26日
  • 炒飯狙撃手

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    イタリアの炒飯店店主、実は台湾の工作員である小艾と、台湾で定年退職間近の刑事老伍が主人公。暗殺を成功させた後に命を狙われる小艾と、老伍が追う事件がリンクして…
    奇妙なタイトル(邦題)に惹かれて読んでみた。情報を聞き出そうと侵入した家で炒飯を作ってしまう小艾がとぼけた味を出しているが、内容はシリアスな謀略スリラーである。軍事的な知識がないので最初はイマイチ入り込めなかったが、中盤以降はどんどん話が展開して一気読みだった。
    相変わらず中国の名前はなかなか覚えられず、最初の登場人物紹介があって助かった。

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    2025年08月15日
  • 炒飯狙撃手

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    台湾とヨーロッパを行き来しつつ、テンポよく進んでいきます。台湾の地名や名前に馴染みがなかったけど、それでもとてもおもしろかったです。

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    2025年08月07日
  • 炒飯狙撃手 弐 第3の銃弾

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    炒飯狙撃手シリーズ第2弾。前作と比べてアクション多め。料理の場面が美味しそうだった。老伍が気になる終わり方だった。

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    2025年05月12日
  • 炒飯狙撃手

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    炒飯の名手にして一流のスナイパーと引退間近の刑事のお話・・・と聞いて興味を持って読んだんですが。
    いうほど炒飯要素は多くない。もっとがっつり物語に絡んでくるくらい炒飯炒飯してるのを期待していたんですが。自分で言っててどんな話なんだよとは思いますが。で、原題は「THE SNIPER」なんですね。

    つまらないというほどでもないけど、ミステリというには謎の所在や手がかりがだんだんと見つかっていく感じが今一つわくわくする感じしないし。アクション的な面白さとしてもちらほら・・くらいで。刑事老伍のハードボイルド小説というわけでもなく、息子とのハートフルな・・というのでもなく。いろんな要素がちょっとずつっ

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    2025年01月23日
  • 炒飯狙撃手

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    日本はもちろん、今まで読んだ米国、英国、仏、香港の各国の警察小説でも、上位組織と現場の確執は不変でした。

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    2024年07月28日