ところどころやっぱり、リスベットはこんなこと言わないよなー、と感じてしまったものの、物語としては面白かった。
スティーグラーソンの三部作はもはや地球のマスターピースとして君臨していると思うし、あれを読み終わった後のリスベットに対する畏敬の念はすごかったわけですが、作者がもう亡くなっていて、でもあの物語が終わるのは偲びない、と思う人たちが多すぎるからこそ続いているわけで、だからと言って原作者はいないわけで、となったらもう登場人物が描く人によって育って行くのは仕方ないことなんだろうと思うし、そう言うものなんだな、と思い切った新しい視点で読んで行くのがいいんだと思う。
スミルノフさんが三部作を書き上げたら、また新しい作者がきっと引き継ぐわけで、いつまでもダヴィドラーゲルクランツの引継ぎ完璧です!
みたいなノリでは続かないと思うので。
あと、リスベットこんなこと言わないよなー、に、翻訳の仕方もあるのかなーとは思った。
加えて読みにくさについても、皆さんの大ブーイングはとてもよく分かる。笑
けども、わたしは上に書いたことを踏まえて、全体を通して面白いミステリだなと思うし、続きも気になる。
でもリスベットの天才ハッカーぷりとか、もっと強いよね?とかミレニアムなくなっちゃったんかーい、ミカエルのかっこよさはどこに?的なのは続きに期待なのだろうか?
と言う点に於いての面白さには欠けたかもしれない…。暴力的なものは決して求めてないけどリスベットの孤高の強さが好きなので。
姪のスヴァラは結構好きだった。今後も出るんだろうとは思うので期待。
リスベットの母性に関しては…多少の違和感はありながら、実際そう言う存在がいたら、リスベットは優しいからな、とは思った。表現的に言葉的に気になる点はあるけども。
上の感想にも同じこと書いたけど、スティーグラーソンは三部作で伺えるように女性の地位を引き上げることに強い意志を持っていたと思うので、その点に於いて女性作家になって、今後どうなって行くか?はやはり気になるところではある。
同じジャーナリスト繋がりという点に於いても。