五十嵐良雄のレビュー一覧
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出口のないトンネルを歩み続けるような。
ゴールのないマラソンを走り続けるような。
終わりの見えない心の病との闘い。
「全治○カ月」というものが、心の病にはない。
「君の今の体調では、仕事を続けることには無理がある。『リワークプログラム』というものがあるらしい。休職をしてそれに取り組んでほしい」
職場の人事担当者からこう告げられたのは、2014年春。
「メディカルケア虎ノ門」という精神科の「リワークプログラム」を自力で探しだし、申し込んだ。
これは、心の病に苦しむ社会人が、職場復帰と再休職防止を目指し、様々なプログラムに取り組むもの。
初診時に担当医から言われた。
「パワハ -
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ネタバレ5ページ 当事者の悩みで一番多かったのが、マルチタスクが苦手だったり、職場の人と良好なコミュニケーションが取れなかったりして、仕事が続かないこと。次いで、二次障害によるうつ病や睡眠障害、自律神経失調症、発達障害の特性により引き起こす可能性のあるギャンブル依存症や買い物依存症、性依存症などだった。 体調が悪くて病院を受診したら、その体調不良は発達障害が引き起こした二次障害だと判明したケースも珍しくなかった。この本により、当事者の現状や本音が少しでも多くの人に誤解なく伝わり、生きづらさの緩和への道が開ければと思う。⇒☆二次障害のうつや睡眠障害は結構認知度が上がったと思うけれども、ギャンブルや買い物
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ネタバレ・印象に残ったところ
→段階的に進んでいくプログラムを医療スタッフが見守っている。スタッフが患者の回復度を確認し、評価できる仕組みも組み込まれている
→WAP職場の疑似体験 うまくいかない場面 そのような体験を積み重ねて復職の準備 作業がうまくいかなくても、ストレスがたまっても帰宅後にしっかりケアをして翌日のプログラムに予定通り参加できた、次の機会にはうまくできるように対策を考えるようになったというような自分なりの対処法をみにつけることが大切。その際自己分析レポートが役立つ、CBTによって考え方や行動の見直しを行うことも有効
・リワークに参加し休職した理由を分析してレポートを作成知った人は「休 -
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通院、休職、リワークと目まぐるしい変化に戸惑っている時に病院にあったのでまず手に取った1冊。通う前にスタッフから軽い説明は受けたもののリワークが何なのか理解していなかったので、自分にとってタイトル通り説明書のようなものでした。
「会社にこれ以上迷惑かけちゃいけない、最短で復職してやる!」と前のめりになってましたが、読んでいて決まったプログラムを受ける期間もあるし全く焦る必要がないと感じてす〜〜〜っと肩の力が抜けました。
リワークは復職が一番の目的ですが、日々ちょっとした目標や楽しみを見つけて自分のペースで出来る事を少しずつ。自分自身のちょっとした変化を感じて、自信を取り戻したいなと思いまし -
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休職者本人の目線が多く描かれており、難しい表現がなくとても読みやすい。
異動、仕事量の増加、外部のミス、といった環境の変化
私がどうにかするしか…といった思考パターンが書かれており、
休職にいたる経緯や現状が似ている人には参考になる部分が多いと思う。
また実際にリワークで行われている内容を知るにも具体的に書かれており良いと感じた。
ただ、認知行動療法でコラムを作成する部分では
【ある時 上司に無視されたように感じた】という出来事に関する具体例になっており、
休職者本人の過程とは関係のない例になっているように思った。
コラムについて本人の感想はあるものの、具体例がなくこの点は残念だった。 -
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発達障害があるフリーライターの著者が
発達障害当事者に取材した本。
当事者の悩みとしてはマルチタスクが苦手、
コミュニケーションが取れず仕事が続かない、
二次障害(うつ病、睡眠障害、自律神経失調症、
買い物依存症、性依存症)など。
定型発達の人には生まれつき身に付いているものが
身に付いておらず、さらに身に付けにくい。
それで社会からはじき出されてしまう。
インタビューされた当事者の方々は
根は悪い人はおらず、どちらかというと
真面目な方が多い印象を受けました。
真面目にしている、でも、外れてしまう、
そこから生まれる苦しさが常に存在するという
状態はとても生きづらいだろうなと思います。