藪下遊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
特に小学生くらいの保護者なら、一つくらいは近しい経験を見つけられるのではないか。
面倒になったり、ラクな方に逃げるように、叱らなかったり、ナアナアで終わらせてしまうことはあるだろうが、
やはり意見を伝えるべきところではきちんと向き合うという、当たり前のことが大切だと気が付かされる。
本書とは違うけど、子どもの叱り方って難しい。
叱る側がヒートアップしてしまったり
怒りの矛先のおさめ方、叱ることをやめるタイミング
など、どうしたらうまくいくのかわからない。
あ、私はいい子だったので叱られる経験があまりないからかな。それはそれで、良くないなと感じる。
自分が不機嫌になることで、怒りを示せるかなと -
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スクールカウンセラーの著者は、近年の子どもたちは、世界からの押し返し(=適切に叱られる、止められる、諫められる)の経験が不足しているため、「思い通りにならない環境」「万能的な自己イメージが毀損される状況」「自信の無さが露呈する状況」を回避するようになり、それが不登校の要因にもなりうると主張。
おおむね賛同できる内容だったけれど、「押し返しの経験が必要だからとにかく無理にでも学校に行かせるべき」というように、学校や家庭が旧来と変わらず子どもの尊厳や主体性を無視していいと誤解さてないといいなと思った。
ネガティブな自分を受け入れられるようになるため
親との関わりで重要なのは、「思い通りにならな -
Posted by ブクログ
夏休みが目前ですが、年度が変わって子どもたちを叱ることが多くて、どうにかならないかと考えていた時に出会いました。
思い通りにならないと耐えられない心は、「叱られる」こと「押し返される」ことの経験が少ないために生まれる。
ということが知ることが出来ました。
私が関わる子どもたちの中には、どうして叱られているのかわからない、と言うか「こんなことで叱られるの?」という表情をする子どもがいます。なので、こちらが叱るポイントというか、「今どきはこういうことはどうでも良いことなのだろうか」と思いながら接しています。
でも、子どもたちの今後を考えると譲れないものは譲れないので、しっかりと伝えていきたいで -
Posted by ブクログ
現代の学校という文化に耐えきれない子の背景を探っていく一冊。「なるほど。確かにそういう見方ができるな。」と、うなづく箇所が多かった。
子どもたちの背景を探るための見方や考え方を広げることができた。
ー以下は心に残った引用ー
「学校に行くべき」という価値観をもっていたとしても、それと反するような気持ちも自覚し、表現している。不登校になりやすい子どもほど、登校と反するような気持ちを抑えこむ傾向にあった。
だから、「登校刺激を与えずに、ゆっくり休ませる」が有効であった。環境の調整によぅて、もともともっていた「学校に行くべき」という価値観と、湧き出てきた「登校と反する気持ち」の間で葛藤が生じる。カウ -
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ネタバレ不凍港になる子どもたちは、周囲の価値観や欲求を読み取る技術が強い場合が多く、併せて読み取った価値観や欲求に対して「自分を抑えて合わせようとする才能」を持っていることが多い。この結果、限界を超えたりバランスが崩壊したりすると、様々な症状や問題が出てくる。だから、そういう人に対しては「投稿刺激を与えず、ゆっくり休ませる」という方針は非常に有効。
最近の学校で現れる子どもたちの不適応の特徴の一つに「思い通りにならないことに耐えられられない」ことがある。この背景には、親を中心とした「外の世界」から子どもたちの行動に対して適切に押し返される経験が不足していることが挙げられる。
内田樹「自分の無知や幼 -
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積極的に休ませる、子供の声を聞いてあげるが主流に思える今、斬新なタイトルだと思ってざっくりだが読んでみた。
数年前までは、「学校には行かなきゃと思ってるけど行きたくない子」が多かったから、上記の休ませる聞くで良かったらしい。
でも今は、上手くいかない勉強、人間関係、不快とかで、小中高色んな年代で「特にこれが超問題です、の理由が無いけど休む子」が増えているらしい。だから、休ませるとかでは解決しない。そういう子には、多少強引でも思い通りに行かない現実や不快に触れて慣れさせることが必要、みたいな内容だった気がする。
感想
私には現在子供がいない。この本を読むと、子育ての難しさがどんどん膨れ上が