大田ステファニー歓人のレビュー一覧

  • みどりいせき

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    独特で脳みそにつっかえる文体、惜しげもなく活字に盛り込まれる口語、小説ナイズされてない生の会話、売人の世界の生々しい描写。この本をひらいて顔をしかめた人は、ぜひ最初の20ページぐらいまでを我慢して読んでほしい。今どんな場面で、主人公は何をしてるのかなんてことは読んでいけば自ずと理解が追いついてくると思うので、まずはこの文章の奇妙なグルーヴを浴びてみてほしい。この飛躍感、この変拍子的なリズムを体感したら病みつき間違いなし。
    読むエデボー

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    2026年09月20日
  • みどりいせき

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    最初、ん?と思いながらも読み進めてみたら途中で急に読みやすくなってぐっと引き込まれた。
    読むというよりは感じてほしい。

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    2026年06月12日
  • みどりいせき

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    ネタバレ

    ほぼ2年ぶりに読み返したけどおもろかった。
    読んでるとぐにゃぐにゃした気持ちになるけどそれがこの小説のバイブスなんだと思うし、それを味わうためにも読むべき。
    あと支離滅裂なようで一貫した反骨精神があるから大好き。戦争批判と環境問題の意識が至る所で滲み出ていて、作者はきっと何もかもこのオワコンのような汚い社会というか世界全体にブチギレてるんだろうなって思う。でも冷笑に終わるんじゃなくて愛と人間同士の絆の重要さを示しているのが熱い。冷笑ばっかのこの社会で読まれる価値しか無い。

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    2026年02月27日
  • 身体を記す

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    表紙がピンと来て内容も見ず、予約して読みました!
    朝井リョウの文章って何が他の人と違うんやろ?
    特別脳に入ってくる
    何が違うのか考えながら読んでも分からなかった

    他いいなとおもったのは
    小池水音、大田ステファニー歓人、
    古川真人、春日太一

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    2026年09月26日
  • みどりいせき

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    ネタバレ

    独特な文体で最初は読みづらかったけど、後半は流れるように読めたし、ページ捲る手止まらなかった。
    一つ一つの単語に引っ掛からずノリと雰囲気でざぶんざぶんと波に乗る感じで読むといい感じです。これがバイブスってやつか。あとこういう小説にありがちな性描写が一切なかったので安心しました。女の子が多くて不安で、途中からヒヤヒヤしてましたね。

    内容としては、春の何も悪いことしてないって発言について。
    ドラッグを吸えばみんな穏やかになる、だからみんなに幸せを振り撒いてるだけなのに。でも犯罪。
    ももぴは明らかにやる前後で人が変わった。グミ氏のことを心配できるほど、人に心を預けられるようになった、それって成長じゃない?でも吸ってるよ?
    社会的に見れば犯罪で悪、別の角度から見ると変わってくる。トリップした時みたいに見えなかったものに気付けるかもしれない。

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    2026年09月15日
  • みどりいせき

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    主人公の主観のまま語られ、説明がないので想像するしかないことが多い読み始めは「最後まで読めるか?」と思ったが、読んでいくと情報の蓄積と、推測も追いついてきてどんどん楽しくなった。
    日常で何気なく聞こえてきた誰かと誰かの会話に興味をひかれ、耳が会話の方へ向くような、そんな雰囲気があった。

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    2026年09月10日
  • みどりいせき

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    今の若者たちは、どんな国語教育を受けてきたのだろうかと心配になるような、ポップでリズム感に溢れた、窒息するわ!ってぐらい息もつかせない文章の羅列。自由すぎる文体。
    なんなのこれ。よくわからん。
    だいたい若者言葉がわからんし、原稿用紙の使い方、めちゃくちゃ。
    プロジェクト・ヘイル・メアリーの科学的な説明ぐらい、わかんない。

    でも、嫌いじゃないです。気が付けば、ハマってる。後半からは特にイッキ読みが加速しましたわ。

    なんとなく、若い子たち閉塞感であるとか、そういうことは感じられるような気もするが、分からなくたっていいんじゃないかな?
    わかった気になってるのも、オヤジかムリして理解者ぶってるみたいでイヤだし。

    私の知らない文体が、まだまだある。
    読書偏差値がまだまだ上がりそうな本に出会いました。それだけ言っておきます。

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    2026年05月02日
  • みどりいせき

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    序盤は読みづらさを感じるもののカチッとハマる瞬間がくるとその後はかなり楽しく読める

    ページ数が少ないのにちゃんと展開がありいろんな社会問題に触れていたりとすごいなと思った
    ボリュームがある

    アングラ好きもかなり楽しめると思う

    あのスピーチのインパクトすごかった本、文庫化したんだと思って読んでみたけど読んでよかった
    もう一度スピーチを見たいと思ったのに見つかりませんでした

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    2026年03月15日
  • 身体を記す

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    女性の書き手が綴る身体や性にまつわるエッセイ「私の身体を生きる」の、男性版。
    女であり女であることに違和感なく生きてきた私にとっては、女性の書いたものの方が当然共感するところは多かったけれど、男性たちの綴る文章もとても興味深かった。
    男女問わず、どんな属性の人だってそれぞれ尊重されるべきではあるけれど、同質である必要は全くないなと改めて思う。

    女性と比べて、身体やジェンダー、性のことを直接的に書いている人がかなり少ない印象を受けた。
    と同時に、男性が男性性を語ることの難しさとはこういうことかと納得させられる。社会において強い側とされる側が何をどう語るのか、語って良いのか、難しいのかもしれないけれど、もう少し踏み込んだ内容が読みたかったな、というのが正直な感想。
    身体より社会、に意識が向いているように感じた。

    その中でも田中慎弥さんの偏屈さが滲む文章がとても好きだった。好きだったとかも言われたくないのかなとか思っちゃう。なんだかいじらしい愛しさがある。

    最後の最後で朝井リョウが‘やっている’。
    両手を掴んでいたはずなのに、その手を掴んだまま大きく振り回されて、遠心力で吹っ飛ばされたような気持ちで本を閉じた。

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    2026年10月02日
  • 身体を記す

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    他の話は割と身体と(男)性について大切なことを訴えたり、考えを変えなきゃいけないことを真面目に説いていて、正論すぎてやや辟易だったりしたが、尾崎世界観が、自分の心の傷とそれの間違った解消法をプリペイドカードで例えたのが秀逸だったのと、春日太一の身体の見た目からくる運動に対するイメージのギャップと、自分の体なのに思いどおりに動かせていなかったことの気づきに共感した。

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    2026年09月30日
  • 身体を記す

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    「身体を記す」とのテーマでエッセイを読み、テーマとの距離感が掴めない作家がいたり、上から目線で今ひとつ面白くない作家がいたり、なかなか同じテーマで作家それぞれのアプローチが面白い。

    「身体は大きかった」は、幼稚園児で便を垂れた、ペニスなど奔放で話が自虐的で面白い。
    「報酬系との戯れ」は、達成感や快感を刺激するスイッチを押し続けたラットの話はなかなか興味深い。
    「じ論」に至ってはナポレオンと痔、軍隊生活と痔など、痔を語る潔さが面白い。
    ロマンティック恐怖症
    「もしかして体育と運動」の逆上がりのグダグダ感も面白く読んだ。

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    2026年09月29日
  • みどりいせき

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    初めての読書体験。
    歌のような音楽のような流れて行く文章。
    頭の中でぐるぐる考えていることそのまま書かれている感じ。
    闇バイトやってクスリもやってという結構センセーショナルな題材だけど、悪いことしているという感覚がいい意味で無くて遊びの延長っていうところが若さゆえの軽さで危ういところだなと。
    そんな題材なのに友情や青春を痛いほど感じてしまうのはなんでだろう。青春の尊さを感じてしまうのがとても不思議だった。

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    2026年07月20日
  • みどりいせき

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    ◼️ 太田ステファニー歓人「みどりいせき」

    ドラッグと仲間とスリル、破滅。すばる文学賞、三島由紀夫賞らしい。

    あまり画一的にくくるのもなんだが、文体を口語に近づけて書くこと、人の心に浮かぶ無数の感覚や想いを多く言葉にすること、というのはいくつか先例を読んだことがある。ただ、そこにも著者ごとの特徴があり、さらに構築されるドラマから醸し出されるあらゆるものに独自の筆致が現れる。さて、今作は・・

    高校生の桃瀬は、無気力で学校をサボりがち、アルバイトもクビになる。父が死んでから、母親とも距離を置いている。野球の小学生チームの時バッテリーを組んでいた小春と学校で再会し、ドラッグ入りのクッキーを食べさせられたのがもとで、グミ氏、ラメ氏らと小春の女子たちに成瀬先輩や小春の兄のしーちゃんがからむ密売グループと付き合うようになる。金回りがよく、一軒家のアジトを持つ仲間たちと過ごす時間は久しぶりに心地よいものだったが、やがてナワバリ争いやブツの奪い合いという危険が忍び寄るー。

    春の受け渡しのボディガード役となり、魅力的と思える仲間と集まってはドラッグでラリる日々。どこか他人を見下して友人もなく、うまくいかない生活をしていた桃瀬は、平たく言えば、生きている実感と温かいものを得る。

    マシンガンのようで、読んでても意味不明な言葉もたくさん混じる会話のテンポ、すべては明かされず謎と背後について回るのっぴきならない危険が生み出すスリル感。後ろめたいこと、劣等感が底に敷かれる。その中で破滅的な、桃瀬のブレイクスルーの表現が際立っている、と言えるのかもしれない。

    最初は進まなかったが、そのテイストに慣れた中盤からは引き込まれるものはあった。若い作品。ただ小春の心持ちにもう一歩踏み込めないところがちょっと不満かな。

    桃瀬はももちとかモモノス、グミ氏ははぐみ、ラメ氏は本名ひかるでラメち、しーちゃんは静。成瀬先輩はナル。小春は春、とかルル。このへんの呼び名センスも読んでて心地よいものがある。

    伝えるものをしっかり組み上げてるな、と思った読書でした。

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    2026年07月08日
  • みどりいせき

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    展開が早くいつの間にか
    怪しい世界に引き込まれて行くのに
    青春群像劇が心地よい
    そして
    語彙力とグルーブ感と不思議な世界観
    どっぷりハマりそう

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    2026年04月07日