【感想・ネタバレ】みどりいせきのレビュー

あらすじ

【第37回三島由紀夫賞受賞作】
【第47回すばる文学賞受賞作】

【選考委員激賞!】
私の中にある「小説」のイメージや定義を覆してくれた。――金原ひとみさん

この青春小説の主役は、語り手でも登場人物でもなく生成されるバイブスそのもの――川上未映子さん
(選評より)

このままじゃ不登校んなるなぁと思いながら、高2の僕は小学生の時にバッテリーを組んでた一個下の春と再会した。
そしたら一瞬にして、僕は怪しい闇バイトに巻き込まれ始めた……。
でも、見たり聞いたりした世界が全てじゃなくって、その裏には、というか普通の人が合わせるピントの外側にはまったく知らない世界がぼやけて広がってた――。

圧倒的中毒性! 超ド級のデビュー作!
ティーンたちの連帯と、不条理な世の中への抵抗を描く第47回すばる文学賞受賞作。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

本普段から読む人向けというかなんというか

勢いで書いたように見えてそこには確かな文体があるみたいに言われてたけどそもそも勢いをどこから感じたのかがよく分からんよく構成されてる

0
2025年07月16日

Posted by ブクログ

タイトル「緑、遺跡?」と思っていたので中身を読んでから、大麻の話なので恐らく「緑い、咳」だろうと推測。固有名詞が説明なしでぶっ込まれるので、ペニーとは?はるって男?等々疑問は浮かぶけど、文体のフロウに身をぬだねる読書体験は唯一無二。文章や小説はこうあるべきという考えを自然と持たされていたと言うことに気づく。

特に秀逸だと思うのは色彩表現で、はっと情景が浮かぶような文章が不意に放り込まれ、頭の中に勝手なビジョンが浮かび上がる。

一昔前の不良は明確に大人に反抗してワルやってやるっすわ!て感じがしたけど、現代の若者はとりまの感覚でピースフルに大麻を回しのみする。という現代の若者のダル感とどうしようもない閉塞感と仲間との平和みがすごくフレッシュにパッケージされていると思う。快楽といえばセックスに結びつきそうやけど、ピースにチルりたいんで✌️(ぎゃるぴ)て感じで性の話が全然出てこずウチらダチっしょて感じなのも、なんというか今っぽい。

装丁も中身にピッタリでイケてる。

0
2025年01月12日

Posted by ブクログ

すばる文学賞の受賞の会見動画を見て興味を持ち、手に取った。

文体は現代の若者(ギャル語?)の口語体で、他人の思考がどんどん自分に流れ込んでくるような感じが「乳と卵」みたい、と思ったら著者が「すばる」のインタビューで影響受けたって言ってた。
読み始めて最初の一章目は3回くらい読み直したけど、そしたら慣れてきてあとはもう勢いでどんどん進められた。

大麻売買についての専門用語とか特に説明はないからよく分からなくて、たぶん主人公と同じくらいの理解度。
そのうちになんとなく単語の意味が分かってきて、徐々にやってることへの解像度が上がってきてこっちも怖くなる一瞬がある。多分ももぴも同じとこで怖くなってる。
でも、なんかそんなに悪いことやってる感じがしない。仲間同士大切にし合っているし、他人を傷つけてもいない。ぶっ飛んでてもダークな感じがしない。
ももぴ、たくさん考えてるけどずっとぐるぐるしててその後のとこまではっきりイメージできてないからかな。
これも一種の青春小説と思った。

読めばタイトルも正しく読めるようになる。

0
2024年10月24日

Posted by ブクログ

文章が読みずれ〜〜〜!!!
地の文は状況を説明する力が弱くて、ベロベロに酔っ払ったときのモノローグをずーーーっと読んでいるみたい。句読点もない。
例えば突然登場した「ペニー」という単語が色も形もほとんど説明されないまま、ただペニーと書かれる。(スケボーの名前らしい)
主人公が知ってることは当然こちらもブランド名込みで知っていることを求められるので、時代や地域、年齢性別社会的所属が違うともう、ちんぷんかんぷんになる。
こんな文章でも読めるものなんだなぁ。

そして、なんか登場人物全員が頭悪そう。
主人公は学校すらまともに行けてない。
クビになったバイト先でも変に反抗的。
頼れる大人がいないから、近くの女の子に「立たせて〜」と甘えようとする。男友達もいない。勉強もスポーツもしない。家事もしない。責任感が皆無で罪悪感もない。
で、勘も悪い。それ、明らかに薬物やで。

母親は料金滞納で家の電気を常習的に止める。
そんな状況なのに、子供にぽんと一万円小遣い渡したりする。当然ご飯も作らない。
父親がいないようだが、まずは生活の安定を目指すべきだろう。中年女性なのに言葉遣いもおかしい。
学校は染髪、スケボーの使用を取り締まらない。校外学習で生徒が合流出来なくても連絡なし。挙句校内で薬物売買横行。

主人公の幼馴染の春。1番登場する人物で、多分女の子で、昔一緒に野球やってたみたいだけど、「友達」とも認めてくれない。
まともなキャラクターがあまりに少ない。
まだ高校生でこの環境とは酷い。
でもどうして彼らは薬物にハマってんのかな。
居場所がないから?
1ページごとに読み進められなくてため息が出た。

0
2025年12月05日

Posted by ブクログ

読むドラッグって生まれて初めてで、最初めちゃくちゃ読みづれえなこれと思ってたら面白くてどんどん読み進めて2時間足らずで一気に読んだ。

特に紙食うときのみんなの台詞や思考が秀悦!今まで見たことないページの使い方で感動した。

こんな高校生活を送らなくてよかった、って思ってしまうけれど、みんなそれぞれの描かれていない事情があったり、若さ故の好奇心があったりするんだろうな。

みんなも、ドラッグとポリには気をつけようね

0
2025年10月07日

Posted by ブクログ

チャラい文体でありながら充実した内容と薬物が文学的に充填された青春小説でした。

かつてバッテリーを組んでいた2人を囲む人間関係や三多摩エリアのリアリティに加えて、この時代にしかない言葉を楽しめる書籍でした。

ふとした拍子に、もしや古文を読んでいる?と錯覚する雰囲気はこの作品ならでは。忘れたころにまた読み返したくなる一冊です。

0
2025年06月09日

Posted by ブクログ

読みはじめ、整理されてない頭の中に入ったような感覚何度も読み直すもなかなか頭に入ってこないけれど、坂道を転がるように混乱しながらもスピーディーに読み出すと止まらず。春(主人公の友人)が登場し、闇バイトに加担し、その後闇バイトに主人公を巻き込んでしまったことを春とその闇バイトの仲間が主人公に謝ったところからすっと頭にストーリーが入ってくるようになる。文章で主人公が味わっている頭の中のごちゃごちゃ感だったり、文章が落ち着くなかで読者自体も非日常に巻き込まれていく感覚です。なので主人公が体験している非日常を深く味わうことができるかも。読む人を選ぶかもしれませんがこの世界観を体感してみてほしいです。

0
2025年04月23日

Posted by ブクログ

独特な言い回しが続き、最初は何の話をしているかサッパリわからなかったんですが、なぜか読み進めるうちにだんだん理解出来るようになってきて、そのうち景色がありありと浮かぶようになってきます。

これってもしかして「みどり、いせき」ではなく「みどりい、せき」と区切って読むのかな…?

新しい令和の純文学とどこかで紹介されていましたが、まさにそんな感じです。

0
2025年01月19日

Posted by ブクログ

こういう人のために小説ってあるんだ…と思った。作者の表現力、言葉選びがすごい。これぞ小説、これぞ文学。

0
2024年12月08日

Posted by ブクログ

またタイマと友情の話だった。わら。
この間読んだオールグリーンズもタイマと友情の話だったな。こっちの方が疾走感はなかったけど、しみじみいい話だった。青春っての?
小学生時代の友情が尊いし。
キマった時の描写は純文学っぽい、ていうかちょっと詩的だもんな。カンナビス小説。

0
2024年11月17日

Posted by ブクログ

最初ノリが謎で???ってなってたら途中からグングン引き込まれて久しぶりにこんな読書体験した気がするみんな読んでくれ…

0
2024年10月21日

Posted by ブクログ

とにかく若者言葉が多すぎる!!!バイブスって聞いたことあるけど使ったことないよ!笑初めて読む文体を目の前にすると読みづらくて内容もあまり入ってこないと思ってしまうのだと最初は思った。が、春と再開した辺りからステファニーさんに慣れたのかスラスラ読めるようになり一気読み。ノンフィクションなのに薬物をやっている場面がどうにもリアルで少しビビっちゃった。❁マークからのひらがなしかないシーンはいつの間にか口ずさんでいた。なぜだ!?主人公が闇落ちしたように見えたが本人的には新しい居場所を見つけ、彼なりの青春を謳歌しているのか。出てくる登場人物の名前も超キュートで現代的な名前ばっかで小説の新感覚!面白かった!多分小説あんま読まないZ世代も楽しく読めるよ!
という感じでファニーちゃんこと大田ステファニー歓人さんに少し真似て書いてみたが中々この構文で表現するのは難しい。小説の表現の仕方は無限に存在するのだと改めて固定概念を覆された一冊だった。

0
2024年10月15日

Posted by ブクログ

読み始め: なんだこの文体は????何言ってるか全くわからんこれは日本語か????
中盤: なんか癖になってきたな、題材も面白いかもしれない、この言葉ずっと浴びてられるかもしれない
読み終わり: なんだったんだ?????

0
2024年10月15日

Posted by ブクログ

馴染むまでの時間、黙ってつらつら読み下していればなんてことない話で、自分が好きで書く文章の言語感覚が近かった。文字にして伝わりにくいことや、春やまどかの性別、女の子3人のあだ名や本名もそうだし、春の利腕などかなり読者への信頼感というか読めばわかるという部分に対しての説明の少なさが好みだった。登場人物のメンタリティも含め楽しく読めた。

0
2024年10月13日

Posted by ブクログ

主人公の桃瀬は、野球でバッテリーを組んでいた友人と再会するが、彼女は実は高校生のプッシャーとして薬物を売り捌いていて、だんだんその仲間になっていく。
基本的に口語で文章が書かれており、独特なスラングも多用されていて高校生の会話に混ざったような不思議な感覚で読み進めていく。バイブスに馴染んでくると読みやすい。トんでるときの頭がふわふわになったような感覚を、ひらがなを多用したりわざと文字の間に空白を入れたりして表現していて表現唸る。
本当に最初が入りにくいし何を言ってるかわからないけど途中からスッと読みやすくなるので諦めずに頑張って。

0
2024年10月08日

Posted by ブクログ

著者の受賞スピーチや特有の言葉の使い方で話題になった一冊。タイトルや表紙、著者のピースフルな様子に惹かれて購入。
みずみずしい生き方に触れて、心が少し晴れやかになるような、ほろ苦い感じがするようなそんな一冊でした。

0
2025年12月20日

Posted by ブクログ

闇バイトの巻き込まれる高校生の話。
文体が独特で彼らの周囲にある暗さが認知しづらいんだけど、現実に闇バイトに手を染めてしまう人達の周りも明度が私たちと変わっているのかもしれない。

0
2025年11月07日

Posted by ブクログ

話題作だったので読んでみました。
が、意味が分からな過ぎて、これが日本語?!著者は現国習ったよね?TVだって見てるよね?!ご両親と会話してるよね?!と頭が??だらけになり、これが本当の今どきの高校生の実態だとしたら、意思疎通が図れない、と途方に暮れそうになりました。

が、我慢して読み進めてゆくと、なんとなくニュアンスがつかめてきて、要約は出来ないけど意訳は出来るようになってきました。不思議過ぎる。
要は、主人公の高校生が昔の友人と再会し、薬物の密売に巻き込まれてゆくお話でした。

こう書くと犯罪小説ぽいですがそうではなく、軸はあくまで青春。
思春期のエネルギーがモクモクしてるのに発散できない感じとか、刹那的に生きるしか選択肢がない感じとか、まあ上手く表してる気がします。
薬物体験のところは、追体験した感じとは言わないけど、浮遊感とかはすごくて目が回りました。

まあ、褒めてるレビューになってしまったけど、この手の本をまた読みたいとは思わないかな。

0
2025年10月25日

Posted by ブクログ

正確には「読み終わった」ではなく「途中で辞めた」。つるつる読めたけど、良さがわからなかったな…残念。

0
2025年06月23日

Posted by ブクログ

誰か忘れたけれど、とてもオススメされたので読んだ。
スマホで単語を沢山調べました。
うーむ、合わんかったなあ。
「オニツカのラインみたいな手相」という表現だけが好きな箇所。
でも、このような新しい感覚の作品は、私みたいな世代に良いと思われない方が良いのであるのだ。

0
2025年04月07日

Posted by ブクログ

どこで区切るん??何の事??って諦めかけてここに来たら、読みにくいけど慣れてきてって事だったので最後まで読んだ。

僕は横綱だな、一人相撲界の。
〜あたりまえのことに浮き足立った。

0
2025年04月05日

Posted by ブクログ

はじめは文体ちょっとくどいかも、、こういうの好きそうな人に刺さる感じかな、、と思ったけど、
とんだ感覚とか脳みそ垂れ流しのような言葉の積み重ねにだんだんと順応して、最後は一気に読んだ。
初めは文体にばかり注目してしまうが、だんだんと感情や感覚が乗ってきて、新しい文学といわれることに納得した。

0
2025年01月11日

Posted by ブクログ

「初めて聴くジャンルの曲をリズムの乗り方もわからず聴き始めたけど、なんとなくノリ方がわかってきて、その度食らって1人で笑っちゃうとき」みたいな感じ

0
2024年12月31日

Posted by ブクログ

読みにくい!と思ってたけど、どんどん楽しく泳げるようになっていって、わからない言葉は検索しながら読んでたら、本当にテレグラムに誘導されて買えるような事が分かって、現実と繋がって楽しかった。
若い男女が出てきても恋にならないの、すごい良い。
全体的にジェンダーレスで、今風だなー。
若い人が読んだらもっと親和性凄そう。

マリファナとの付き合い方、自分が若い頃と大して変わってなくて、あの頃紙だの草だの言って親しんでた人たち今何してるんだろう??

0
2024年12月15日

Posted by ブクログ

ぶっ飛んでるって前評判だったけど、文体というか現代高校生らしき会話、単語の組み合わせは語呂がよくて読みやすく、独白部分もなんだか太宰治の「女生徒」あたりを連想させた。主人公のナイーブな感情の表現はポエムのようで、急に文学的なワードチョイスな部分もあり、若干違和感を感じる部分もあった。全体的にはなんということのないエピソードなんだけど(いやまあ高校生がコレやってると思うとなんてことはあるのだけど)、エピソードというより若者をこそっと垣間見ることができた気にさせてくれたってことは、意外と幅広い年代に受け入れられる真っ当さがある作品だと思えた。個人的には馴染みの吉祥寺界隈が目に浮かんで、妙なリアル感があったのも作用しているのかもしれない。

0
2024年12月06日

Posted by ブクログ

現代的な喋り言葉をそのままおとした感じの文章で、最初は読みにくいなぁ、内容が全然頭に入ってこないなぁと思いながら読み進めていたけど、最後にはスラスラ読めるようになってるから不思議。いい頭の運動になった。
物語に特に目新しさはなかったし、キャラも惜しい感じだった。

0
2024年11月21日

Posted by ブクログ

文体?に慣れるのに割と時間かかった、!
闇バイトに焦点を当ててるのか、若者の「居場所」に焦点当ててるのか、もしくは両方なのかもしれないけど、その視点で書かれているものは読んた事がなかったので新鮮だったし等身大に感じることが出来た。これが令和の純文学なのだろうか

0
2024年11月11日

Posted by ブクログ

文体や世界観がよく言えば新鮮でしたが、読むのには難儀しました。
経験のないことや知らない言葉で戸惑いも多く、以前、挫折して読み切れなかった「ライ麦畑でつかまえて」を思い出しました。

0
2024年10月18日

Posted by ブクログ

これすばる文学賞か〜〜!
話し言葉を書くのうまい、言語化も、言語化しないこと(著者でいうところのバイブス)を書くのもうまい、文章力も展開もいい、けど、題材が……。
わからない世界のことは評価のしようがないし、わかるともわからないとも言えないから最大評価になってしまうのでは?と思ってしまうのは穿った見方過ぎるのだろうか。国が違えば文化じゃん、って言うならサティーもそうなる?高額で売りつけてる時点で愛を配ってるわけじゃないよなあ……。

0
2024年10月06日

Posted by ブクログ

手触りが鮮やかな世界に言葉で放り込まれ一緒にぐるぐる回る体験をした。

生きてくって途方もないし怖いよね。
でも私も生きてくよ、これからも。

0
2024年09月24日

「小説」ランキング