リクルートワークス研究所のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人材不足だと言われている昨今。
どの産業やどの職種の人材が不足しているのかなどデータで示しています。
かたや、人材不足をネガティブに捉えるのではなく、前向きにも捉えてみようと著書の半ば以降には書かれています。例えば完全自動運転の車など。そのうち本当に民間に出回るんだろうなと思います。
人を介してサービス提供がなされていたものが人を介してではなく、機械を介してとなる、そうすると日本が世界に誇っている「おもてなし」という文化は廃れていくんだろうかと頭によぎりました。しかし、無駄やゴミとなるものも事実ある。
キャリアチェンジを視野に活動し、自分にできることを広げながらも情報のキャッチアップをし続け、 -
Posted by ブクログ
いつか来る2040年に、日本がどうなっているのかをシミュレートした生活・労働事情の調査報告本です。
今のまま、危機感だけはあるけれどどうしたらいいかわからないという状況で世の中が過ぎていき、2040年になったらどうなってしまうのかということを、様々な統計やデータをもとに読み解いていく一冊です。危機の時代を座して待った場合、ピンチはチャンスの思考で社会改革を推し進めて危機を希望に変えることができた場合で未来予想が書かれています。
キーワードは、省力化産業と業務の効率化、賃上げと潜在労働力の活用、といったところでしょうか。
とにかく、現在の日本は超高齢化社会で、かつ超少子化社会です。今後 -
Posted by ブクログ
ネタバレ単なる人手不足論ではなく、
私たちの生活にはどう影響してくるのか、
そしてその対策までが示されています。
宅配便が届かない、生活道路が穴だらけ
救急車を呼んでも来ない...。
言われてみれば、その通りですが、
人手不足と普段の生活の事を
繋げて意識してはいませんでした。
2024年1月に出版と
比較的新しい情報ながらも
現実ではさらに数年進んだ
状況で進んでいると思われます。
本文より~
・かつては「お客様は神様です」という言葉があったが、
労働供給制約社会においては、「働き手が神様」になる。
お客様と働き手の数が不均衡になるわけだから、
働いている人が大事になるのは当然のことだ。
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Posted by ブクログ
ネタバレタイトルがショッキングです
。しかしもうすでに業種によっては「人が足りていない」という現実を感じることがままあります。
話にも聞くし報道でも目や耳に留まることは増えていると思います。(本書にあるように特に医療・介護現場、建築や運送関連業態など)このまま何も変えていこうとしなければ2040年には生活するだけで精一杯の毎日を送る人だらけになる…。衝撃すぎます。
本書に提示された、この危機を最小限にするための方策というかアイデアは、たしかに有効そうではあります。でも全部実行することは出来ないんだろうなと読んでいて私は悲観的でした。何とかしなければと思ってはいても、実際にすぐに動く企業や自治体はどれ -
Posted by ブクログ
リクルート研究員の力すごい!
人口動態ベースの未来予測図。超高齢化社会がどうやって浸食してくるのか私でも想像できました。
経済が落ち込んだら生活困窮者が増加して犯罪リスクは上がるし、そこに警官・自衛官などの公安職が不足すれば今以上に深刻な事態となる。そそ、そうだね。「いつになったら人手不足は解消するんですか?!いや永久に解消しないよ」という事実はサラリーマンにとってもツラいっす。後輩が永久にできないんだ。
膨大なデータまとめの大変さは体験したことあるけど、敢えてね!ツッコむと(うざw)分析以外の所見が煽りすぎな気もする。「物が届かなくなるだろう。」「経済が成り立たなくなる恐れがある。」とアバ -
Posted by ブクログ
人口動態をはじめとした統計などから将来の労働需給予測の結果、2040年に日本では、1100万人の働き手が足りなくなるとして、その対策を論じた一冊。
このような人口問題を扱った書籍は、『未来の年表』シリーズが知られますが、それよりもデータを精緻に分析している印象ですが、ただ人口減少するということだけではこれまで語られていたとおりなので、それ以外の部分を中心に読み進めました。
すでに日本の労働力率は先進国でトップクラスとのことであり、単純なシニアや女性の活用といった考えだけでは対応できません。
そんな中、対応策として紹介されていた「ワーキッシュアクト」というものが興味深い内容でした。いくつか事例も -
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公的データを活用した精緻なシュミレーションにより、2040年の日本の未来に、ほぼ確実に来るであろう「労働供給制約社会」にクローズアップした大作です。
確かに、最近のニュース報道でも、ひしひしと人手不足であることを感じます。
それが、何の対策もしなければ、あと16年後にはとんでもない事態になっているというのですから、驚きしかないです。
本書においては、「労働供給制約社会」における独自の解決策が4つ、提示されているのですが、その解決策の一つである「ワーキッシュアクトという選択肢」は、非常に興味深かったです。
この「ワーキッシュアクト」という言葉も初めて耳にしましたし、紹介されている事例自体が新 -
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2040年に直面する働き手1100万人不足に対して、実例を交えながらその不足を遅らせる解決策を整理して示した本。
①機械化・自動化
収益性を向上し、労働環境の改善・賃上げを達成するために迅速に抜本的に行うべき。
コンソーシアムによる開発、購入で最新技術のコストを下げる取り組みも
コミュニケーションワークを重視、よりやりがいのある仕事に人を移動。
②ワーキッシュアクト
一人の人間が色んな場面で活躍する社会へのパラダイムシフト。
動機は何でもいい。楽しいから、お金がもらえるから、その評価が進路に役立つからなど。やりがい搾取では持続しない。企業が福利厚生の充実や効率化による可処分所得の増加に取り組 -
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人材不足の解消の一つの手段としてワーキッシュアクト(社会に対して機能している本業以外の活動)がある。つまり有償無償のボランティアやプロボノ、副業、趣味の延長など。たとえば派手な色の服を着てランニングがてらパトロールするなど。しかしそれってある程度生活にゆとりがある層(収入だったり、時間だったり)ができることで、本業や子育てや介護が忙しい人たちは難しいだろうな。だったら趣味やバイトや自己投資の勉強したいと思うだろう。何かメリットや楽しいことがないと。
他の手段は機械化・自動化、シニア、ムダ改革。客が店員にすべてを任せっきりにせず、自分でもやる(セルフレジ、配膳ロボットの調整)。
ここでも出てき -
Posted by ブクログ
これから日本が人口減少社会になることを示し、どのように進路をとっていけばいいかと論じている。本書でいうところの「労働供給制約社会」を打開するために提言されているのは「機械化・自動化」「ワーキッシュアクト」「シニアの小さな活動」「仕事におけるムダ改革」ということなんだけど、これらの手立てを講じても人手不足の進度を10年ほど緩めることにしかならない(2032年までの人手不足の上昇を一定程度抑制できる)。確かに不十分な補完策でしかない印象。でも、個々の人のウェルビーイング向上にはなりそう。
人が、若手がどんどん減っていくことは変えられない事実だから、前述の打開策で延命を図りながら根本的な対策を打ち出 -
Posted by ブクログ
すでに人手不足となっている業界からの生の声はリアリティがあり、より具体的に危機感を持つことができた。
ただその解決策として提示されているものが、①徹底的な機械化・自動化、②ワーキッシュアクト(本業以外で何かを助けているかもしれない活動)、③シニアの小さな活動、④企業のムダ改革とサポートなのだが、本当かなあと思ってしまう。
①それが浸透するのにどれだけの時間とお金がかかるのか、②③それ自体は良いがエッセンシャルワーカーの仕事が補えるとは思えない、④資本主義社会において企業はそんなことしてくれるだろうか(ムダ取りすれば他の仕事を作るのでは?)
それだけ難しいテーマということなんだろう。