アーロン・コーエンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書はシカゴの音楽を単純に紹介するものではなく、シカゴという都市の発展と音楽の関係、公民権運動の流れも一緒に追いながらシカゴの音楽を語っているのがユニークでした。
私はカーティス・メイフィールドの音楽が大好きです。
第一章の頭からカーティス・メイフィールドとインプレッションズのデビュー前の話しから始まり熱くなってしまった。50年代、60年代のアメリカの白人による差別は酷かったとよく聞きます。そんな中、黒人アーティストが音楽ビジネスに参入して世界中にその活躍を示していく姿が描かれています。
また、カーティスが運営していたカートムが、音楽出版から始まっていたのも知りませんでした。まだ自分の作品が少ない頃から音楽ビジネスを勉強していただなんて。その後のカーティスの成功を考えたら頭が下がります。
70年代後半からは音楽の変化に伴い、音楽ビジネスも衰退していっているようでとても寂しく感じました。時代と共に音楽フォーマットも変わり、コレからの未来に音楽の役割がどのようになるのかはわかりませんが、再生を繰り返す音楽の未来に期待しています。 -
Posted by ブクログ
ソウルというブラックミュージックの1ジャンルについて、私自身はそこまで詳しくないのだが、その中で最も敬愛するアーティストの一人がカーティス・メイフィールドである。
極めてソフトなその歌声と美しいメロディー、ストリングスをふんだんに使ったアレンジなど、個人的な好みとして昔から彼の作品を愛聴している。本書は彼の出身地であるシカゴで生まれたカーティスらのソウルミュージックの歴史を描いた概説書である。
シカゴ・ソウルとして本書で扱われるアーティストは本書タイトル”Move on Up”という名曲を残したカーティス・メイフィールドと彼がソロ以前に活動していたボーカルグループ、The Impressions、シル・ジョンソン、ダニー・ハサウェイなどである。
本書ではアメリカ南部から北部への黒人の大移動によって都市動態が大きく変化したシカゴという都市の政治・社会・経済などの歴史を追いつつ、丹念に各時代でどのようなアーティストが生まれたのかを追っていく。特に新設されたレコード会社・レーベル、レコーディング・スタジオや優秀なスタジオミュージシャン、ラジオ局との関わりなど、ある種のインフラとして優れた作品が生み出されていくシステムに関する記述は非常に丁寧であり、汎用性あるメカニズムとしてのシステムの様相を知ることができたのは面白かった。