白川尚史のレビュー一覧
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ネタバレ後宮の呪術妃
白川尚文の長編ミステリー。舞台は中国、漢の時代。「ファラオの密室」も面白かったが、今作は歴史ミステリーを背景に圧倒的な熱量で物語がえがかれており、雪花と翠玉二人の女性主人公の生き様を最後まで表現した作品だ。正直、「ファラオの密室」以上になるとは思わなんだがスケールも迫力も僕は今作の方が衝撃的で、恐らく久しぶりに大きな感動と余韻に浸っている。
登場人物が魅力的で、雪花、翠玉はもとより、雪花の理解者と言える立ち位置にいる魏藘と明達についても最後の最後まで活躍し物語を彩る。
ストーリーはとあるきっかけにより大きく見え方が変わる。単純に雪花が父の死の謎を追い敵討ちをするミステリーとなら -
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ネタバレ雪花と翠玉のW主人公がそれぞれの覚悟を胸に陰謀へ立ち向かう推理×中華ファンタジー!
前半は雪花が妃嬪の葬儀で「首より上だけが縫い合わされたような死体」を目撃してしまい、真相を追うことになる推理ファンタジー。
処罰までに残された期限わずか三日のうち一日目は女官たちに広がる噂に探りを入れるも、出てくるのは幽霊の話ばかり。無駄足かと思いきや、二日目の早朝(日の出前なので深夜?)に雪花本人も奇妙な体験をする。
ここからファンタジー色が強くなっていき、雪花自身が何物かに呪詛をかけられた事実、二百年前に起きた「巫蠱の禍」という呪術災害の件、「呪禁医」の存在により、今回の事件においても呪術との関係 -
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ネタバレ歴史×ミステリー×ファンタジー×恋愛(友愛)と、様々な側面を持つ作品。
漢軍に一族を滅ぼされた翠玉と、後宮の妃失踪事件を追う女史である雪花の2人を軸に物語が進む。、
翠玉は一族の敵であった漢の皇帝に復讐のため近づくが、皇帝と恋に落ちてしまう。後には、一族を滅ぼしたのが漢では無いと発覚し、皇帝への反逆を企てる輩から逃げ出し、2人で生きていくことを選ぶ。
対して雪花は、反皇帝派の明達に殺され、キョンシーとなってしまう。冤罪をかけられ、殺された父親が守り持っていた呪術書(死体をキョンシーとしてこの世に縛り付ける書)が無いと動くことができなくなる身体となった彼女は、他のキョンシーの暴走とこれ以上の呪術 -
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ネタバレエジプトの歴史や神話などは、昔「世界ふしぎハッケン!」で見聞きした知識程度でこちらの本を読んだが、面白くて一気に読んでしまった。
はじめは生き返りなんて誰も信じてくれないのでは?と思っていたが、出会う人みんなあっさり受け入れていて、当時の価値観や死生観はそうなのだと気付かされる。
観念だけでなく、神は実在するし、そもそも主人公生き返りだし、つまるところミステリ×ファンタジーな作品。
話がエジプト神話に深く踏み込むあたりで、カリという異国の少女が本筋に絡みだし、読み手が疑問に思う場所を彼女が代弁して質問し、読者を置いてけぼりにしない構成にとても感心した。
ラストも愛に溢れたとても良い終わり方 -
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『ファラオの密室』でも、頭良い作者は(東大卒)面白い作品書けるんだなー、と感心しましたが、今作の舞台は古代中国。架空要素も多分にあると思いますが、陰謀渦巻く後宮の仄暗い史実とミステリーを上手くかけ合わせてありました。会話で解決、な部分が多かったので謎解きは多くありません。中国史を学んできた身としては、策略とか陰謀は歴史の表にも裏にも必ずあるものなので、改めて考えさせられました。書物に残っていることだけが事実ではないということですね。
★ひとつ減らしてしまったのは…もう本当に個人的なことなんですが…キョンシー、がですね。出てきたあたりからファンタジー色が濃く感じてしまったというか、子どもの頃キ -
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ネタバレエジプト史はほとんど知らないけれど、この時代の宗教観とかちゃんと説明してくれるので皆が当たり前のように黄泉がえったセティを受け入れてるのも納得いく。でも普通に神とか出てくるので、王が鳥になって王墓から出ていったと言われても信じていいのか、トリックを疑えばいいのか判断に迷ってしまう。
ミステリーとしてのトリックや、結局ナイフさしたのは本人でしたというのは少し無理やりな気がしたけど、セティや奴隷少女のカリ、ミイラ職人のタレクなど人物が魅力的だった。
セティが女でイセシの子どもではないと言うのは気づかず、違和感の正体はこれだったのか、と。表紙の女の人誰だよと思いながら読んでいたけどセティなのかな -
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ファラオの密室の作者が描く、古代中国のファンタジー小説。そう、これはもうファンタジーとしか言いようがない。
ファラオの密室でもそうだったように、今回も時間制限付きの真相解明がメイン。主人公の書記官がお偉いさんの葬儀の準備の際にやばいことを指摘したことにより目をつけられて、罰せられる寸前。助かりたければ後宮内で起きている不思議な事件を解決し、腐敗官僚を追放すること。期限は3日。限られた時間と情報だけで真相に辿り着けるのか?というのがお話の中軸。
実はもう1人の主人公がいて、かつて国を滅ぼされた亡国の王女。今は漢帝国の中で復讐の機会を待っている、という状況。
魅力的なキャラと2人の主人公の関わ -
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神秘が色濃く残る古代エジプトという舞台が面白かった。死にきれずに冥界から舞い戻った主人公が自分の殺人事件を調査するなんてこの世界観だからこそという感じで良い。死者の黄泉返りや大きくなる太陽とかファンタジー要素も強いのに、殺人事件が起きたらちゃんと取り調べ等の調査もするんだという秩序が並び立っているのも良かった。
個人的にはミステリ要素よりもこうした舞台と人間模様が興味深かった。ミステリ要素については密室の移動の謎よりも石運びで最下位になる謎の解明の方が分かりやすくなるほどなと思った。ピラミッド造りがしっかりとした公共事業だったという話は聞いている。国はきちんと報酬も出しているのに、中抜きがあっ -
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ネタバレおもしろかった。
エジプトのことをあまり知らないので、難しいかな?と思いつつ読み始めたけど、日本の宗教観に近い部分もあり意外と読みやすかった。
また、セティ(主人公の方)へ父親自身のセティへの思いを話す場面が印象的だった。
国や王様を思う気持ちは本物で従わないものは認めないけど、自分の子供だけはそれに背いても子供を信じているということ、血の繋がりはなくても家族になれること。
セティが生きている間に、話せていたらもっと良かったのになぁ、なんて思ったけれど多分セティがああならなければ、この子供思いだけれど子供が大事だからこそ臆病になってしまう父親は話せなかったんだろうなともどかしい気持ちにもなった