葉山博子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日本統治時代の台湾に生まれ育った、台湾人の陳(タン)くんと日本人の琴司くん。植物学に魅せられた2人の人生。前半はインドネシア諸島への植物採集探検、後半は戦争。
戦中のインドネシアについてよく知らなかったので勉強になった。興味深く、読んで良かったと思えた本。
読みながら様々なことを思った。
読み始めは台湾が舞台だったから凡そ25年前に親交のあった台湾人の友人を思い出した。
彼はおばあちゃん子で、日本語を話す祖母から「日本人には優しくしなさい」と言われて育ったと言った。私は申し訳なくて謝った。
読み進めていくうちに、私は日本人であることが恥ずかしくなって、居た堪れなくなった。戦前戦中の歴史小説 -
Posted by ブクログ
日本統治下の台湾で皇民として生きなければならなかった本島人の陳(タン)と、台湾生まれの内地人琴司のアイデンティティのひずみを巡る苦悩は読んでいてつらくはあるのだけれど、奇跡的な平和の中で、生まれた土地と国籍が一致している私がそれを“分かる”と感じ読んでしまってもいいのだろうかと、少なくない後ろめたさに似た感覚をおぼえもして、読み終わったいまも咀嚼した物語をすべて飲み込み「面白かった」とただ手を合わせるのには微かな躊躇いが有るにはある、それくらい考えさせられる核をもっていた。境界線、文化、そしてそこにある人々の生活と続く人生を無慈悲に捻じ曲げた戦争という圧倒的な暴力によって流れた夥しい血が直接の