あらすじ
1936年、旧弊な日本を逃れ、父が綿花交易を営む仏領インドシナで地理学を学ぶ滝口鞠は、外務書記生の植田や、暗躍する商社マンの紺野、憲兵の前島らとの関わりにより、非情なる植民地の現実に触れていく。世界大戦の時代を生きる、ひとりの日本女性の運命は? 第13回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作!
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Posted by ブクログ
なんて素晴らしい!相応の知的レベルを求められるが、頑張りました。素晴らしさを伝えるためには、絶対に漫画か映画になさったほうが良いかと思います。漫画は大和和紀先生イメージ!学のない一般人から申しますと、、それぞれの方の人生の続きが読みたかったなです。歴史、戦争を学ぶため軽いうわべだけの多様性?を叫ばれる今こそ、たくさんの方にもっともっと読まれるべき。ベトナムにへらへら旅行した自分を恥じました…。
Posted by ブクログ
戦時中の仏印を舞台とした物語り。この時点で知らないことばかりで好奇心がくすぐられる。さらに天然ゴムを巡るエコノミクス、中国における日本人捕虜の扱い、憲兵の生態、塩見聖策、汪兆銘襲撃など、興味深いトピックが満載だった。
ただ、モチーフが多すぎて、逆に焦点がボケてしまった感じがある。1つか2つを掘り下げてストーリーを作っていたらもっと良かった。
Posted by ブクログ
ミステリの大家の名を冠する文学賞を受賞しながらも、些かミステリらしからぬ作品でした。確かに資料を読み込んでいるのは解るのだけど、それ以上のものを感じません
Posted by ブクログ
膨大な資料から書き上げた作品だとは思うのだが、歴史の流れに傾倒するほど物語が不鮮明になっていた。
主人公の鞠が奔放であるようで無自覚な部分は好きになれなかった。
いつの間にか植田が立場を逆転させていたりするのも、変更の過程や中身がよく分からなかった。
後半の前島の生い立ちは彼の人となりを表して好感がもてたが、彼と鞠の関係は全く必要がないようにも読めて、散漫な物語に感じた。
Posted by ブクログ
植民地、戦中の
人々が感じていたのでは、
ということがリアルに書かれいて
興味深いが、小説としては
主人公が途中で交代して
明かされないままの謎が
あったり、今後に期待、という感じ