津本英利のレビュー一覧

  • ヒッタイト帝国 「鉄の王国」の実像

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    歴史に詳しい人でも「鉄器を用い、ラムセス2世と戦った。海の民に滅ぼされた」程度の知識しか持っていないであろうヒッタイト帝国についての一般向け解説書。入門書と言っても良いだろう。
    ヒッタイトについて語られることの少ない理由、鉄器を初めて用いたと言うのは本当か。海の民に滅ぼされたという真相はどのような物なのか?など発想すらしてこなかった疑問を投げかけ、答えてくれる本だった。

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    2025年08月24日
  • ヒッタイト帝国 「鉄の王国」の実像

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    高校の世界史で少し触れた古代オリエント世界、楔形文字を操るシュメール人や、強大なミタンニ帝国、バビロニア王国、アッシリア帝国からのササン朝ペルシアに至るまで、横と縦の関係性が全く掴めずに苦労した記憶はないだろうか。その中で鉄の王国として印象的なのがヒッタイト帝国で、それ以降深く学ぶ機会などなく、あくまで科目としての暗記事項にとどまってしまっていたことはとても寂しい。改めてヒッタイトの歴史入門書を読んでみて、歴史、考古学というのは、断片的に得られる情報、資料の中で、当時の社会体制を構造的に描き出していく、とてもロマンに溢れる営みであると思った。数千年も前の人々の考え方、社会体制、神学、戦争、イン

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    2025年05月04日
  • ヒッタイト帝国 「鉄の王国」の実像

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    20世紀初頭まで謎だった民族、ヒッタイト人。
    彼らは何処からきて都市を形成し、王国・帝国へと発展、
    そして、どうして滅亡してしまったのか。
    最新の調査・研究や楔形文字粘土板文書の解読から、
    その国家、外交、生活などを詳細に解き明かし、解説する。
    ・はじめに ・主要参考文献
    第一章 ヒッタイト人の登場
    第二章 ヒッタイト帝国の建国:古ヒッタイト時代
    第三章 ヒッタイト帝国の混乱:中期ヒッタイト時代
    第四章 帝国化するヒッタイト:ヒッタイト帝国期
    第五章 絶頂からの転落?:ヒッタイト帝国の滅亡
    第六章 ヒッタイトのその後:後期ヒッタイト時代
    第七章 ヒッタイトの国家と社会
    第八章 ヒッタイトの宗教

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    2024年11月30日
  • ヒッタイト帝国 「鉄の王国」の実像

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    ヒッタイトについて漠然としたイメージ、つまり鉄器で古代エジプトを圧倒したとかいうような情報しか持たない者にとって、今まで積み上げられた発掘された遺物による考古学の成果をベースに、何が判明していて何が不明かをはっきりとさせている詳細な解説がありがたい。現トルコ各地の遺跡の情報や、特に日本で根強い「鉄の王国」のイメージができた理由などとても興味深かった。

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    2023年12月30日
  • ヒッタイト帝国 「鉄の王国」の実像

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    想像の何倍も丁寧で詳しい内容だった。大満足。
    古代エジプト考古学者になりたかった時期もあったからか本屋で見つけて即断即決即買。
    碑文や書簡の日本語訳と引用されてたりして本当楽しめた。
    鉄の国っていうイメージしか持ってなかった自分としては大変勉強になった気がしてる

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    2023年11月23日
  • ヒッタイト帝国 「鉄の王国」の実像

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    友人にヒッタイト好きな人がいる。加えて、テレビで古代文明についての番組が組まれたこともあり、手にした本。テレビでの説明が簡単で分かりやすかったが、さすがに詳細が書かれていた。鉄の帝国、ヒッタイト。謎の海の民に滅亡させられた、との認識でいたがそうではなかったようだ。鉄も持っていたが、それはヒッタイトだけではなく、しかも隕鉄という隕石からできたもので、鉄の精製をしていたわけではなさそうだと知り、驚く。ヒッタイトではとにかく王が殺し殺されていて、文化の違いを感じる。そこは闘いに強いヒッタイト、のイメージから大きく覆らなかった。知ってるつもりになっていたヒッタイト帝国について、知識を修正できた。

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    2025年10月30日
  • ヒッタイト帝国 「鉄の王国」の実像

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    鉄の軍事国家というイメージを払拭してくれた内容でした。
    都市のインフラや人々の食など、想像以上に発展している印象です。

    多神教で征服した地域にも寛容だった点は古代ローマに通じており、現代より古代の方がグローバルな視点があると思いました。

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    2024年09月28日
  • ヒッタイト帝国 「鉄の王国」の実像

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    イメージした鉄の文明ではなかったらしい。考えてみれば聖書の世界より2000年近く前の話。碑文の解明が結構進んでいるのには驚いた。

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    2024年05月03日
  • ヒッタイト帝国 「鉄の王国」の実像

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    ヒッタイト帝国のイメージは、本書でも書かれる通り「鉄器を早くから使用して、古代オリエント世界でエジプトに並ぶ勢力を築いた」「バビロンを攻撃して滅ぼした」それと、「鉄の戦車(チャリオット)」。鉄の帝国で戦車まで作った文明なので、さぞかしと期待をもってこのチャリオットの絵を見ると、なんか‟人が引っ張る第八車“みたい。さすがに馬が引っ張ってはいるが、その荷台で人が弓を放つだけのシロモノでガッカリした記憶がある(それでも凄い発明ではあるのだが)。

    本書はそんなヒッタイトの表層的なイメージをやや専門的な領域まで入り込んで学んでいくという本。例えば、本当に「海の民」に滅ぼされたのか、など。

    ― ヒッタ

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    2025年12月01日
  • ヒッタイト帝国 「鉄の王国」の実像

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    ヒッタイトという神秘的な古代帝国について、豊富な資料と共に事細かく解説されており、タイムスリップした気分になれた。高校生時代に読んでハマった『天は赤い河のほとり』のお陰でヒッタイトという響きにロマンを感じる。
    当時のアナトリアで神々とともにヒッタイト人の生活があり、楔形文字のタブレットが現代にその様子を伝え、今私が読んでいるという当たり前の事実に対し、静かに感動する。

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    2024年01月05日