パスカルエングマンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
超絶★5 スウェーデンで発生した女性殺害事件の背景に何があるのか、憐憫と憤怒と怨恨と… #黒い錠剤
■あらすじ
スウェーデンの首都ストックホルムで女性が殺害された。一番の動機がある容疑者は、刑務所に服役中の身であったが、事件当時は仮釈放で出所をしていたのだ。主人公である女性刑事ヴァネッサが捜査を進めていくが、彼は犯人ではないという女性が現れる。警察内部で捜査方針が混沌とする中、さらなる殺害事件が発生してしまい…
■きっと読みたくなるレビュー
超絶★5 この本はもっと話題になって欲しいなぁ~
ただ事件の描写や背景がドギツイので、不愉快な気分になる人もいるかもしれません。しかしそこが一番の魅 -
Posted by ブクログ
強烈な劇薬のような作品が登場。1986年の若手作家だが、スウェーデンの警察小説らしく実際に起こった事件をモデルにした社会的に無視し難い特別なテーマを題材にしたショッキングとも言える作品である。章立てが短く猫の眼のように切り替わる視点が最初はとっつきにくいが、徐々に数多い登場人物たちの個性が際立ってきて、それぞれがこの作品中で果たす役割がページを進めるにつれ明らかになってゆく頃には、一気読みできるほどの酩酊感と疾走感で脳がいっぱいの読書を体験できるのではないかと思う。
聴き慣れないであろうスウェーデンの名前の登場人物たちだが、主たるキャラクターは女性捜査官ヴァネッサとその友人で元軍人、本 -
Posted by ブクログ
これ邦題合ってないと思う。
整理するにあたってタイトルだけ見て内容思い出せなかった。パラパラとめくって、あーあれかー!って思い出したけど。
端的に言うと女性憎悪犯罪なんだけども女性ふたりが交わる経緯がなかなか興味深いというか。終盤でそことそこがー!?みたいな感じではなくて、序盤でキーパーソンとして関わってくる。北欧に限らず海外ミステリーの大半は意外な人物を犯人(もしくは協力者)に置きたがる傾向にあると思うんですが一周まわってなんかもう序盤で「こいつ、あやしー」って目星をつけられてしまうのでそろそろ意外性狙わず順当な犯人を順当に追い詰める作風の方が案外目新しく映るかもしれない。複数の視点が切り替 -
Posted by ブクログ
良質なミステリーを輩出するスウェーデンミステリー界に新たなる傑作シリーズが、誕生しました。
それが、国家警察殺人捜査課ヴァネッサ・フランク警部を主人公とする今作です。
まず、登場人物が良いです。主人公のヴァネッサを始めとして、クライマックスで大活躍するニコラス、ニコラスの隣人の少女セリーネ、記者のジャスミナと皆、芯を持った人物として描かれています。ヴァネッサとニコラス、ニコラスとセリーネのそれぞれの関係性が非常に良く、上手く丁寧に描かれています。そして、ボリエとエーヴァの悲しい物語も有ります。
最初は、各登場人物の短いシーンが続き、話がどのように繋がって行くのか見えないかもしれませんが、全貌が -
Posted by ブクログ
スウェーデンのミステリ。今話題の!みたいなことが描かれてましたが寡聞にして存じ上げませんでした。これもシリーズ2作目なんですね。
ミステリといっても謎を推理するのがメインの本格とかではなくてタフな女性刑事が主人公のハードボイルドな感じ?あと「インセル」というのを取り上げた社会派なそれでしょうか。
なかなかに面白かったですけどね。あらすじみたいなので「インセル」が現実社会に牙をどうのこうの書かれたらかなりがっつりとネタバレなんじゃないですかね?仮にも作中では「女性に対して暴力をふるう男性の犯行」みたいなミスリードが結構後半までされてるわけなんだしそこは伏せてほしかった。まあそれこそ謎を楽しむもの