中川正子のレビュー一覧
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ネタバレ【あらすじ】
人間関係につまずいたイチコ。ある人のことばに背中を押されて生き方の舵を切り直した彼女は、一匹の猫との出会いで新たな感情を手に入れる。イチコ、モネ、ケイ。年齢も生い立ちも異なる三人の物語。それぞれやっかいごとを抱える彼女たちの人生は、とある喫茶店でかすかに交わる。店でひととき過ごしたあと訪れる、ささやかだけれどたしかな変化とは。 ひたむきに、今を生きるあなたへの一冊。読んだあと誰かに贈りたくなります。
『仕事も恋も結婚も、今しかできないことを選びつづけてきたのに。どうしてこんなに疲れているんだろう。』
【個人的な感想】
予想よりかなりページ数の薄い本だった。
綺麗な写真がたくさ -
Posted by ブクログ
ネタバレ写真が素敵。写真に合わせてテキストを考えたのでしょうか?こういうテイストの本好きです。好きな人が多いのでは。
更には桜木さんがこういうテイストの物語をつけるということもちょっと意外性があって良かった。素敵な温かい物語を紡ぎながらもピリッとするところや切なくなるところ苦みの効いたところを感じられるのが桜木調というか「らしさ」を感じて嬉しくなりました。
本書の写真家の方と桜木さんの対談?の記事をナニカで読みましたが、写真家の方のコメントが自信が透けすぎてて正直言うとちょっと嫌な感じだなぁと思ったんですが、本書の写真を見ると自信家なのもさもありなんと思わされてしまうセンスを感じました。言うだけのこと -
Posted by ブクログ
これは、とても丁寧な作り方をされている本だなと感じられ、単行本サイズの広々とスペースを取った写真と、メッセージとも受け取れる、一ページ毎に間隔を空けた、少ない文体で手軽に読める短篇小説とのバランスも絶妙な、桜木紫乃さんにとって、『Our Stories』な物語は、今を精一杯生きている、そんな『彼女たち』に贈る、新たな視点をそっと教えてくれるフォトストーリーです。
『なつかしいものなんて、ひとつもないの』
『だまって言うことをきいていたら、胸が苦しくなってくる。
本音と建前が透けて見えるのは、つらいんだ』
三つある内の、一つ目の物語は、誰も彼女の心の中に興味の無い環境で暮らしてきた、 -
Posted by ブクログ
本を開くと
細い枯れ枝の向こうに広がる青空
そして”そで”には力強くて優しい言葉。
『だいじょうぶ。
あななたちにはいまを乗り越える力があること、
わたしは知っているの』
「写真絵本」というのがぴったりな一冊。
軟らかい日差し、温もりを感じる写真と
桜木さんのことば。
優しく背中を撫でてくれているようで
そっと背中を押してくれているようで…
こころに残るフレーズを2つ。
今しかできないことー、いいえ。
今したたいことは、なに?
つよく生きる彼女が、思い出と連れそう日々と
上手に手をつなげますように。
いつか「つよく」から「つ」が抜けて、
「よく生きる」になります。