市大樹のレビュー一覧

  • 飛鳥の木簡―古代史の新たな解明

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    木簡は、何かが書かれた形跡(墨痕)がある木の板またはその破片、削りくずなどを指すものらしい。

    中国では紙が普及する前に竹簡が使われたが、日本においては紙と木簡が併用された。
    そのため、木簡に記された内容は文献資料と照らし合わせて検討することができるものがある。
    ただ、その種類は非常に多彩であり、呪術の人形から荷札、字の練習やスケッチ、らくがきのようなものもある。
    本書は豊富な図版も随所に載せて、木簡からわかる古代の日本の姿について丁寧に解説している。

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    2021年05月09日
  • 飛鳥の木簡―古代史の新たな解明

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    主に飛鳥・藤原京出土の木簡から、日本古代国家の形成過程の歴史を描き出しています。木簡を研究するということは、『日本書紀』などの編纂史料を相対化し、より正確な史実を浮かび上がらせる作業です。また、日本古代国家の形成過程に朝鮮半島から強く影響を受けていることも、木簡の解読からわかります。文章も読みやすく、サクサクと読み進めることができました。

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    2020年09月14日
  • 飛鳥の木簡―古代史の新たな解明

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    まず口絵に木簡のカラー写真が載っている。これが木簡だと視覚的に了解出来る。暦木簡、墨画木簡、戯画木簡、天皇木簡、漢詩木簡、万葉歌木簡、音義木簡…この本には写真、地図、系図などが豊富で、絵本好きの私としてはたまらない。満足な造りだ。博物館などで木簡や土馬などの実物を何度も見た経験はあった。
    日本人として恥ずかしいことに古代の日本人が書いていた木簡が読めない。真似して書くことも出来ない。古代はもちろん近世の古文書や現代の書も読めない。読めないから辞書も引けない。
    そんな自分にとって木簡初体験と言えるぐらい近しいものに感じられるようになった。
    読めないから遠い、から、少し近しい気分にさせてくれたのは

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    2012年11月30日
  • 飛鳥の木簡―古代史の新たな解明

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    飛鳥で発掘されている木簡から判明した日本古代史における最新知見を新書にて学べます。主に本書の該当年代は7世紀半ばのいわゆる「大化の改新」から8世紀初頭の大宝律令制定直後まで。木簡は壬申の乱後の天武期に飛躍的に多く発掘されているとのことです。
    この時代の日本側史料としては政治的意図がこめられた「日本書紀」「続日本紀」がどうしても中心となってしまうため、膨大な量の木簡に書かれた文字を解きほぐすことによって、新たな発見や補強が可能となるということでとても興味がありました。
    そもそも木簡はその特性上、下級官人による一時記録やタグの扱いがほとんどで、何度も削り再利用されるものとのことで、最後に大量に捨て

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    2012年07月17日