市大樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
まず口絵に木簡のカラー写真が載っている。これが木簡だと視覚的に了解出来る。暦木簡、墨画木簡、戯画木簡、天皇木簡、漢詩木簡、万葉歌木簡、音義木簡…この本には写真、地図、系図などが豊富で、絵本好きの私としてはたまらない。満足な造りだ。博物館などで木簡や土馬などの実物を何度も見た経験はあった。
日本人として恥ずかしいことに古代の日本人が書いていた木簡が読めない。真似して書くことも出来ない。古代はもちろん近世の古文書や現代の書も読めない。読めないから辞書も引けない。
そんな自分にとって木簡初体験と言えるぐらい近しいものに感じられるようになった。
読めないから遠い、から、少し近しい気分にさせてくれたのは -
Posted by ブクログ
飛鳥で発掘されている木簡から判明した日本古代史における最新知見を新書にて学べます。主に本書の該当年代は7世紀半ばのいわゆる「大化の改新」から8世紀初頭の大宝律令制定直後まで。木簡は壬申の乱後の天武期に飛躍的に多く発掘されているとのことです。
この時代の日本側史料としては政治的意図がこめられた「日本書紀」「続日本紀」がどうしても中心となってしまうため、膨大な量の木簡に書かれた文字を解きほぐすことによって、新たな発見や補強が可能となるということでとても興味がありました。
そもそも木簡はその特性上、下級官人による一時記録やタグの扱いがほとんどで、何度も削り再利用されるものとのことで、最後に大量に捨て