鈴木晴香のレビュー一覧

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    ひとつひとつの短歌の美しさもさるごとながら、全体にストーリー性があり読んでいて面白かった。
    劇的なラストも衝撃的だった。

    やわらかな言葉の中に潜むひたむきで濃度の高い愛情が良かった。
    木下龍也さんのほかの作品も読みたいと思った。

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    2025年04月29日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    ネタバレ

    短歌で紡がれたラブストーリー。。。
    と思ったらラブミステリー?はたまたラブサスペンスか??
    木下さんと鈴木さんに、してやられた感じだ。

    海辺で花火、仕事で会えなかったクリスマス、同棲の準備……。
    お二人によって紡がれていくことで、恋愛小説を読んでいるかのよう。
    でも、そこは短歌。
    五七五七七以外の余白を想像で埋めてゆくのは、読者である私たちだ。

    いつだって恋は繊細に揺らぐもの。
    揺らぐものなんだけど………。
    その衝撃の展開に、え?え?え??
    でも、落ち着け、私。
    何かがおかしいじゃないか。
    同棲かと思いきや、お二人が歌っていた短歌の、ペットがそもそも違うじゃないの。(犬と猫)
    木下さんの「

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    2024年12月11日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    初めて歌集という読み物を読みました。
    が、すごく良かった!

    ◼️良かった点
     ・短歌って聞くと、読むのにハードル高い感じしたけど、本書は恋愛、ミステリーのストーリー展開でとっつきやすい。
     ・エロティックな歌、狂気な歌など普段の自分なら、共感しづらき歌が割と心地良く読めた。(木下さんが詠む歌の方が同じ男性目線だからか歌の内容が理解しやすかった)
     ・31字という限られた文字数の中、削ぎ落として綴られる凝縮されたエッセンスのような一句が、読者に歌に込められた意味を想像させ、掻き立ててくれる。

    なんか本書を読んだばかりのレビューで、勢いで書いてしまったけど、わかりづらいな笑
    一言で言うなら新ジ

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    2024年12月02日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    ネタバレ

    短歌はもちろん虚構力がすごくて夢中で読んだ 来年の夏また読みたい

    ・君を撮るためのカメラがあたたまる太腿のうえ 海まで遠い
    ・海よりも近くに君がいる夏は海を見ようとするだけでいい

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    2024年08月25日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    1ページ31字で、2名の筆者が織りなすストーリーに完全に浸かりました。
    読めば読むほど分かるし分からない。面白い。

    自分の過去を結びつかせ、忘れていた過去を好きになれる本。

    6.8.16.31.46.56.68.85.105.141.144.147.159.160199
    好きなフレーズ



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    2024年07月18日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    これはすごい。
    ひとつひとつの短歌を切り取っても素敵なんだけど、
    短歌のかけあいで綴られる物語は、まるで映画のよう。
    少しずつ違和感が出てきて、「?」と思っている間に急展開。最後は予想外の結末へ。
    最後まで読んでから違和感のあったところを読み返すと、「そういうことか!」と二度読んでわかるおもしろさ。

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    2024年02月11日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    特装版を購入。
    特装版で読める【たくらみの告白】で木下さんと鈴木さんがどういう視点でで相手の短歌を受け取ったのか解説をしてくれている。
    明朝体が鈴木さん、ゴシック体が木下さん。それぞれ女性のSと男性のKの視点で話が進む。短歌を読むという体験だからこそ、仕掛けられる違和感があって、文字では書かれていない感情を想像させられる。
    【たくらみの告白】を読んだ前と後では、それが正解というわけではないけど、最初と違う視点と世界が見えた。狂気の中の美しさ。

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    2023年12月16日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    盲の熱情に目を奪われて、気づけばその終わりまで見届けてしまっていた。はじめにくる花火のように、恋は鮮烈で有限で、火が着いた時から終わりを予感せずにはいられない。やさしさと激しさと、いつまでも続くような後悔を抱き合わせて、くるくると、恋は回りだす。短歌ならではの余白や、不意打ちに翻弄されながら読んだ。特装版ではこの恋に仕掛けられたたくらみの一部が明らかにされているのでぜひお手にとっていただきたい。ページを捲り終えて、その終わりを認識してからまた開きたくなる。いつかの恋を思い返すように。

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    2023年11月05日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    ネタバレ

    すごいもの読んだ。
    たしかにすっごく上質な「歌集」なんだけど、それだけじゃなかった。

    まったく予備知識なしで読み始めたんだけど、男女二人の歌人がそれぞれ交互に歌を詠んでひとつの物語を作っていく、っていう構成なのはすぐにわかって、はじめのほうは素直に楽しく読んでた。

    脳内で浮かぶ絵は魚喃キリコか浅野いにお。実写なら岩井俊二の空気(世代バレ)。

    少しけだるいような、ささやかでしあわせな恋。
    荻窪がどういう雰囲気の土地なのか知らないけど、なんかこうやって地名が入ると一気に都会の片隅で肩寄せ合う男女の生活感みたいなものが滲んで良いね。

    しあわせな恋人同士のふたり。
    やがて同棲をはじめ、ペットを

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    2023年09月30日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    ネタバレ

    すごく良かった
    歌人の木下龍也さんと鈴木晴香さんが短歌で紡ぐたくらみに満ちた恋愛ミステリー。
    鈴木さんの歌は明朝体で、木下さんの歌はゴシック体で表記されている。
    恋愛中の本好きの二人が、海行って花火見て、同棲して…ん?なんか変だぞ?
    今まで短歌を読んできて想像していたストーリーと微妙にズレてきて、物語は一気に不穏さを増してくる。
    今まで読んでいたものは何だったの?
    あれは、誰だったの?

    普段短歌に親しみのないひとでも、恋愛小説読み、ミステリ読みには楽しめるんじゃないかと思う。
    短歌というものは限られた音数に言葉を当てはめるため、そのぶん削ぎ落としている言葉が多い。
    それゆえ、想像の余地が大き

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    2023年09月29日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    ネタバレ

    1回目、え?ちょっとまって、どういうこと??笑
    という感想。
    2回目でようやく、なんとなくの予想がつきだす。

    ざっくりまとめると、付き合ってた彼女と別れたけど、男が忘れられなくてストーカー化して殺したって感じだよね?

    たぶん財布無くした時に二人は出会って、付き合い始めた。
    けど、二人がどこで別れたのかがわからない。。
    クリスマス会えてなさそうだったからそのタイミング?
    お母さんが来る日の話はなんなんだろう、、噛み合わない。

    完璧な解説が読みたいです。

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    2025年01月21日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    ネタバレ

    木下龍也さんと鈴木晴香さんの共作の現代短歌集。
    2人の短歌が物語のように、夏のデート→同棲→結末、と、ストーリー仕立てになっています。
    特に気に入ったのは
    『君を撮るためのカメラがあたたまる太腿のうえ 海まで遠い』
    『本棚にふたりの過去を並べれば「海辺のカフカ」上上と下下』

    勉強不足のせいか、1回目はあまりピンと来なかったのですが、2回目、3回目と目を通すと、全体が見えてきてゾゾゾとしました。他の方のレビューを読むと、もっと深い仕掛けがありそう。わからなかった短歌をちゃんと読み解きたくなりました。
    31文字でこんなに想像を膨らませるなんて、コスパならぬ文字パが高い!

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    2024年02月21日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    幸せな日々からのかすかな違和感。すれ違い。
    互いの気持ちの遠さが交互に掲載された短歌で表現されている。
    最後まで読んだあとに読み返したくなる。

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    2024年01月05日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    木下龍也さんと鈴木晴香さんが紡ぐ虚構のラブストーリー。短歌としてはもちろん物語としても衝撃のラストで「え?」って思ってしまった。

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    2023年12月12日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    ネタバレ

    男女が描く恋愛の歌、素敵!
    と思ったら、あれ?どういうこと?

    男性が、女性が落とした財布を拾った縁で恋が始まり、すれ違いもありながら同棲を始め、猫を飼い…
    その後、直接は描かれない別れがあり…
    女性は新しい彼氏ができて犬を飼いはじめ、
    男性は別れを認められずストーカー化。
    最後に渋谷のスクランブル交差点で刃傷沙汰。
    みたいなことだろうか。
    想像の域を出ないので、考察が気になる。
    最後の方に突然出てきた兄妹みたいな歌も気になる。

    素敵な恋の歌、と思える歌もたくさんあったのに、2回目以降考察する気持ちで読んだり、「これってストーカー目線の歌?」と思ってしまったのは、ちょっと残念。
    文脈によって

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    2025年08月11日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    お気に入りたち

    ぼくの肩を頭置き場にしてきみは斜めの夜をご覧ください
    ほーって思った

    ふたりとも黙ってしまうそのあいだ海が喋っていてくれるから
    なるほど

    ねえスーモ、毛づくろいしてあげるから同棲にいい部屋を教えて
    ユーモアがあっていいなと思った

    3180グラムを産んだ日を未来の話みたいに聞いた
    共感!

    お母さんと呼ぶのはすこしこそばゆくマルセイバターサンドこぼれる
    具体的な名前が入っているのもあってイメージしやすかった

    こねこって名前もいいって笑いつつきみの切るサランラップ長すぎ
    日常感が好き!

    「恋人はいますか?」なんて言えなくて代わりに訊いた「また会えますか?」
    これくらいの

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    2025年04月12日
  • 荻窪メリーゴーランド

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    表現方法に感心する。その情景を見ている人と視点が重なる感覚がある。感情を指定されない分、複雑な受け取り方ができて楽しい。本の試みも面白かった。

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    2025年01月07日