マシュー・ホンゴルツ・ヘトリングのレビュー一覧

  • リバタリアンが社会実験してみた町の話 自由至上主義者のユートピアは実現できたのか

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    めっちゃ面白かったです!著書のブラックなユーモアと、リバタリアンに対して冷笑的なようでいて、でも憎めないようにも感じている、微妙にあたたかみのある筆致がなんともクセになります!

    原題はLibertarian walks into a bearなのですが、思った以上にクマの話でした!登場人物も色々ぶっ飛んでて、ゴールデンカムイ味があります(笑)。いや、登場人物といってもノンフィクションなので、実在する人物なのですが…。自分がヒグマが出没する地域出身なのもあって、なんか懐かしかったです。

    自由至上主義者のリバタリアンが集まって暮らした結果、町がクマだらけになったというノンフィクション。リバタリ

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    2025年07月13日
  • リバタリアンが社会実験してみた町の話 自由至上主義者のユートピアは実現できたのか

    Posted by ブクログ

    税金というか街の仕組みを作った方々は本当にありがとうと思った本だった
    この本のリバタリアンたちは彼らがなんらかお金を出して設備投資してればもっと被害は防げたはずなのに…

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    2025年05月22日
  • リバタリアンとトンデモ医療が反ワクチンで手を結ぶ話 コロナ禍に向かうアメリカ、医療の自由の最果ての旅

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    近年アメリカにおける代替医療の横行跋扈を、具体的なケースを引いてつぶさに調査した報告がまとめられている。現代医療の横領さ、冷淡さもこういったトンデモ医療を助長する一因となっているという苦言もあり、近代医療との距離もバランスよく主張が展開される。

    著者の皮肉の利いた語り口が、このへんてこな事態の深刻さを逆に強調している。病気を患っている当事者たちは藁をも掴む思いで頼っているのに。特に幼い命が犠牲になる展開はやるせない思いになる。コロナ禍の反ワクチンやマスク不着用を当時アメリカらしい自由主義の風潮とだけ軽く受け流していたが、その背後には代替医療との結びつきがあり、救えたはずの犠牲者がいるという現

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    2023年11月24日
  • リバタリアンとトンデモ医療が反ワクチンで手を結ぶ話 コロナ禍に向かうアメリカ、医療の自由の最果ての旅

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    レーザー、手作りのサプリ、pHミラクル、ヒル、祈り、MMS…自由を標榜するアメリカ社会で、年々勢力を拡大する怪しげな代替医療。著者はその闇の中をかき分けて進んでいく。

    著者の前作は題材の興味深さに比べるといまいち内容がまとまっておらず難儀したが、今回は複数の事例とそれらに共通する問題を通してアメリカ代替医療問題の現状をさらう形で読みやすかった。
    人を救いたいという素朴な願いが、インターネットの発達や公的機関等との対立を通して、ディープステートやプランデミックのような異常な政治的妄想に絡め取られていく様。「唯一真実の治療法」の推進者たちにもはや付ける薬は無いが、それを食い止める有効な手立ても見

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    2024年08月14日
  • リバタリアンとトンデモ医療が反ワクチンで手を結ぶ話 コロナ禍に向かうアメリカ、医療の自由の最果ての旅

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    予想外に良く書けている。アメリカがいかに病んでいるか。製薬会社が麻薬を売りまくっていたことは、敢えて触れていないのだろうが、資本主義と、自由主義には、どこかで、制限を必要とすることを、私たちは学びつつあるように感じた。

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    2023年11月18日
  • リバタリアンとトンデモ医療が反ワクチンで手を結ぶ話 コロナ禍に向かうアメリカ、医療の自由の最果ての旅

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    【感想】
    その男はジム・ハンブルといった。彼はどこからどう見ても白人の男性だが、自分をアンドロメダ星雲から来た古代のエイリアンの神だと思っている。人間がかかる重い病気のほとんどは、実は人類を抑圧するためマンザノーラの手先が作り出している。ジムはマンザノーラの計画を阻止するべくとあるドリンクを開発した。彼はそれを、ミラクル・ミネラル・ソルーション(MMS)と呼ぶ。中身は栄養ドリンクどころかただの工業用漂白剤なのだが、彼はそれを人類を救うための万能薬だと本気で信じ、事実、全米で飛ぶように売れている。

    いったい何を言っているかわかるだろうか?私はさっぱりわからなかった。しかし、アメリカではこうした

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    2023年10月21日
  • リバタリアンが社会実験してみた町の話 自由至上主義者のユートピアは実現できたのか

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    自由主義者が自由を手に入れようとして余計に縛られていく、そんな様子を、クマとの軋轢という切り口で描いています。

    リバタリアンと言っても、自己責任論的な所から、アナーキー主義に違い人、たんなるフリーライダーまでさまざま。それらが主張にあわせて都合よく連帯したり離反したりしているんですね。

    日本人的な感覚ではちょっと理解しにくい思想だなあ、とは思いつつも、近年のクマに対する自治体の状況や一部の人の主張などを聞くに、日本も大差ないのかも、とも思ったり。

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    2025年05月26日
  • リバタリアンとトンデモ医療が反ワクチンで手を結ぶ話 コロナ禍に向かうアメリカ、医療の自由の最果ての旅

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    ネタバレ

    ・あらすじ
    代替医療推進派、唯一真実の治療法に目覚めた5人に焦点を当てたノンフィクション。
    其々唯一真実の治療法に目覚めた瞬間や経緯を紹介。
    それから悪の組織である政府(CDCやFDA)、裏で牛耳る大手製薬会社との闘いがコミカルに書かれる。

    ・感想
    アメリカってこんなにトンデモ医療が蔓延ってるんだと最初は笑いながら読んでたけど、病気で苦しんでいる人の藁をも掴みたい気持ちを利用して金儲けする人間が邪悪すぎて読んでると恐ろしくなってくる。
    もちろんそう「思い込んでる」人もいるんだろうけど、やっぱりその行動原理の目的は金と名声なんだよな。

    リバタリアンは何よりも自由を尊重する精神性の持ち主で、反

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    2024年02月25日
  • リバタリアンが社会実験してみた町の話 自由至上主義者のユートピアは実現できたのか

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    アメリカの田舎町を舞台にした自由と管理、人間とクマをめぐるノンフィクション物語

    リバタリアンが思い描く官僚的組織を最小限とし、自治・自責を是とする社会の実現はなかなか大変そうだ。

    要点だけでも知りたい人は訳者の解説を読むと良いと思う
     
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    リバタリアン
    人格や財産に対する無制限の権利を求める思想

    "入植者たちは、常に恐怖の中で生きていることから来る激しい憎悪を抱いて熊を嫌った。だが、彼らがもっと嫌うものがあった。税金である。"

    "死は最悪の災いじゃない。最悪なのは服従だ。人間の心を奪うシステムの中で絡み合う、長年にわたる残酷さや欠乏や隷属に比

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    2023年08月27日
  • リバタリアンが社会実験してみた町の話 自由至上主義者のユートピアは実現できたのか

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    リバタリアンというのが、どういう思想の範囲を指すのかよく分からないところもあるが、基本的には自分のことは自分でやるので、国は口出すなって感じなのか。税金払うなんてとんでもない。
    かと言って、アナーキストとも違う。

    要は、みんな、俺はこう思うなあ、って奴が、俺の自由のために勝手にするんだと言って集まるんだからうまく行くわきゃない。

    最低限の、共生のルールすら決められず、じゃあ、動けなくなったら潔く逝けよと思うんだが、そこは公共が助けろよって、無理でしょう。

    熊という否応のない条件もあったわけだが。
    実際やっちゃって、それなりに続いたところが、米国の懐の深さっていうか、所詮はそういう田舎な国

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    2023年06月17日
  • リバタリアンが社会実験してみた町の話 自由至上主義者のユートピアは実現できたのか

    Posted by ブクログ

    まさかこんなに熊のことがたくさん出てくるとは驚き
    と思ったが表紙のデザインや原題をちゃんと見れば
    すぐに気づけたはずなのに…

    とはいえ熊の行動もリバタリアンの行動も統一教会が
    出てくるとかも色んな意味で面白かったが、なんか
    読みにくかったかな

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    2022年08月15日