ソフィー・アーウィンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。読んでいるうちに深夜になってしまって中断したものの気になってなかなか寝付けなかった。
翻訳物は文章のリズムや言葉選びの感覚が翻訳者の方と合わないと読みづらいのだけど、するすると水のように入ってきて自分に合っていたし、なにより作品の雰囲気が軽快で、特に緊迫したシーンからそれぞれ解放されたあとのキティとラドクリフのやり取りには本当にドキドキした。
キティとジェインの年齢差、ラドクリフとアメリアの年齢差が同じで、キティとラドクリフは性別も立場も背負うものはそれぞれに異なれど、兄弟・姉妹の一番上というのは下から見れば親よりも近い親代わりのようで、19世紀のイングランドではより顕著だっただ -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かったー!
止まらなくなって食事も後回し、生活に支障をきたした。
表紙やタイトルの可愛らしさから、主人公のキャラやストーリーもお茶目な感じを想像したら…「現実、食べてくのはそんな甘くないんだよ!」と、すぐに平手打ちを喰らった気分に。
ロマンス小説だから、ラドクリフと結ばれるだろうと予想しながら、え、でもこの取り返しつかない険悪さからどうそうなるの…??ってなった。
キティが弱味を握ったラドクリフを「心配することなく率直に話せるただひとりの相手」としたのが見事で、口論を通して違いを認め合って信頼するまでの自然な流れと説得力、リアルさがすごい。
あーラドクリフ格好いい。伝わる。
見なく -
Posted by ブクログ
冒頭で婚約破棄される展開はなろう系だけど、『高慢と偏見』の本格オマージュ作品。
婚約破棄される展開のその後の行動が素晴らしく機転が利き、家族のために形振りかわまず上流階級に乗り込むキティの不屈の物語。
彼女の大胆さや強さも爽快でした。
とにかく主人公キティの家族愛と婚活への自己犠牲と葛藤、意欲と有言実行能力の高さに惚れ惚れする作品。
キティの能力と度胸も凄いし、ヒーローのラドクリフ伯も嫌味なく男前で、キティに振り回されている姿は可愛くすらあって楽しめました。
読書垢で絶賛されていた作品で、確かに良質な読書体験時間を提供してくれました。
オススメです! -
帯の文句に惹かれて
オースティン、大好きなので、まんまと紙書籍を即買いw
作者さん、熱烈なオースティンファンなんでしょうね、見事な本歌取り?オマージュ?でした!
現代風に、難しいことは取っ払って、誰でも読みやすいようにアレンジした感じです。
ヒーローだけでなく、ヒロインも大活躍しちゃうのも、とても今風w
結末はわかりきっていても、そこまでのこの過程こそが醍醐味。
あぁ...TVドラマor映画化されないかしら...
思いっ切り現実逃避出来ました!
さて、お気に入りのシーンを、また読み直しましょ♪ -
Posted by ブクログ
ネタバレロンドンの上流社会に斬り込んでいくキティの様がとにかく痛快だった。一方で家族をひたすらに愛しているが故の苦悩だったり、自分自身の犠牲だったりの心情も繊細に描かれていた。
最悪の形で出会った伯爵、味方になる人、去っていく人々…どの登場人物との会話も鮮やかに繰り広げられていた。テンポの良いやり取りをずっと見ていたい気持ちになった。愛すべき登場人物が沢山出てくるので、一人ひとりがこれからどうなっていくのかも、とても気になる。
ロンドンの上流社会は見たことも無いけれど、物語の世界に引き込まれて、ページを読み進める手が止まらず、あっという間に読み終わった。読書の楽しさを改めて感じた1冊だった! -
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ネタバレ面白かった。高慢と偏見大好き、ジェイン・オースティンは最高!と考える人間だったので、これも楽しめた。
キティのどこまでも計算高い合理性と感情を抑制する理性に感服する。財産目当てだけど、内情が切実。まあ、贅沢したいから、ではないだけ良いけど、そんな事情はみんな抱えてるとすげなくされてたらどうするんだろう。ラドクリフ伯爵良いやつだな。
アーチーのうぶさは心配になるけど、こんなもんか?こんなもんか。みんなこれは真実の愛だと思いたいもんな。
ジェイン・オースティンは人間描写が巧みだけど、これもなかなか。
ハッピーエンドに至るまで楽しませてもらった。
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Posted by ブクログ
原題は"A LADY'S GUIDE TO FORTUNE-HUNTING"、初出は2022年。兒島みなこ訳。
ちょ、ちょっとー!!??
こ、こ、これはすごい!!面白い!!震えた。
途中から胸キュン止まらん展開になるし、仕事中も続き読みたくてそわそわしちゃうし、世界の全女子、年齢問わず心は永遠の乙女に超おすすめです!!!(男子禁制)
1818年、イングランド。
父母を亡くし、四人の妹と暮らすキティは、ある日突然、地元卿士の婚約者から婚約破棄を言い渡される。
死んだ父には莫大な借金があった。4ヶ月後までに返済しなければ姉妹の家はとられ、路頭に迷ってしまう。キティ -
Posted by ブクログ
ネタバレ帯に「高慢と偏見が好きな方に!」と載せられていて 宣伝に他の本を使っても良いものなのかと思いながらもまんまと手に取ってしまった。
開始10ページで間違いなくジェインオースティンの系譜であると分かった。女性は何も持たされておらず就ける職業も限られていて 一発逆転の手段は結婚のみ。高慢と偏見と違うのは ヒロインが家族のために結婚を選ぶところだろうか。またキャラクターがかなり深く作られているように感じた。頭でっかちな知識屋に見えていた妹(これも例の本の三女を彷彿とさせる)が 実は姉が自分のことを馬鹿だと思っていることを察していたり。対するヒロインも知識を披露するばかりの妹に呆れる振りをして その実羨 -
Posted by ブクログ
ネタバレ恋愛ものは普段読まないけど、これはレビューが高めなのと、ロンドンの上流階級の社交界が読めるとレビュアーさんがオススメされていたので、信じて読んだらちゃんと面白かったし、いつのまにか打算的でたくましいキティと夢みがちで文系乙女のセシルを応援してた。セシーには是非幸せになってほしい。案外貴族でも家柄とか気にしない所はあるんじゃないか。伏線としてセシーには学があるし。まあ社交界の厳しさはあるだろうけど。噂怖い。
どの国でも上流階級は政略結婚なんだな。でもそこに愛があってもいいじゃない。
ハラハラドキドキな社交界を乗り切るキティがかっこ良くて、ハピエンになれ!なるんだ!と気合いを入れながら読んだ。ピス