岩永直子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ
正直最初は色々な苦悩を抱えて生きてる人、障害やがん、うつ病などそんな人生を生きてる人たちの物語だと思った。
結論みんな色々あるけど、その物語に答えなどなく生きてるという事実を書いた本だと。
考えさせられることはあるが、結局前向きに生きていてそれを書いた本だと。
ただ最後、遺伝性のがんを患って、精神的な疾患もある山崎さんとの出会いで一変する。自殺してしまうのだ。
本のタイトルの通り言葉で命を救うことの難しさが描かれていると思った。
最後に後ろ向きでしかいられない物語もあるというのがとても印象的だった。
世間からは苦難を乗り越えた物語。
そこには神様から与えられた試練に乗り越えられない -
Posted by ブクログ
生と死に対する「ことばの力」を考える内容。それぞれの生まれの違いからくる理不尽さ対する「物語の力」を考えてきた自分の問題圏と非常に関連しており、とても考えさせられた。
また、一つ一つのエピソードが個人にとって大きすぎる荒波のなかでの生と死を中心とした、つながりの物語になっており、切なく、何度も泣いてしまった。
著者は、ねらっているわけではないのだろうが、厳しい状況で生と死の物語は、どうしたって、心を打つ物語になることは、ある意味、人にとって(物理)現象なのかもとすら思いつつ、その受け止め方が自分は定まらない。
内容については、特に、「なぜ人を生産性で判断すべきではないのか(熊谷晋一郎)」に -
Posted by ブクログ
さしずめ、カジュアルイタリアンレストランの店主はつらいよ
というところだろうか。
医療ライターがこのレストランが気に入りすぎて
アルバイトに入り、見聞きしたレストランの人間模様。
もとはブログだったのを本にまで仕立て上げた。
そこで浮き出ているのが店主の苦悩。
ドタキャンの客、値切る客、残す客、、、
店主が一番がっかりするのが残す客だったりする。
美味しく食べていただくために、
素材を手作りし、顔を見て、味や量を考えているのに、、、
こだわりの店主だけにその落胆が目に浮かぶ。
しかしそれでアルコール依存になって体を壊しては、
折角の料理が作れなくなって本末転倒。
バイトをする彼女にも当たり散 -
Posted by ブクログ
いろんな意味で衝撃の1冊だった。
自分には知らないことが、気づいてもいないことがこんなにもあるんだなと。
「言葉はいのちを救えるか?」というタイトルを初めてみたときは、救えることもあるだろうし救えないこともあるだろうという立場だったけれど、本書(とくに最後の章)を読み終わって改めて問い直すと、気持ちは大きく変わらないまでも「言葉は絶対に無力ではない」と思った。
なんというか、言葉に力がある、いのちも救えると信じて疑わない人の言葉より、言葉にどんな力があるのか?いのちは救えるのか?と葛藤する人の言葉のほうが私には届く。
元々自分が持っていた意見や気持ちの良し悪しを考えるのではなく、本書を読