西村すぐりのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
広島の被爆体験の惨さをリョウタの曾祖父が今の子にも伝わるように、オブラートに包んで教えてくれた。
レイの曾祖母の息子が被爆死し、遺体も骨も見つかっていない。時間が停止したまま帰りを待ち、探し続ける様に胸が詰まった。
リョウタがそんな彼女(レイの曾祖母)についた嘘には、リョウタの優しさを感じた。もしかしたら彼女(レイの曾祖母)は嘘だと気づいていたのではないか?
深い悲しみに、戦後60年たった今も癒されていないんだと、勝手に想像した。
作者のお母さんの体験をもとに、長い期間をかけて作られた、事実を基にした物語(ノンフィクションではない)。
ロシアが原爆を脅しに使っているなか、人類は進歩して -
Posted by ブクログ
ネタバレ認知症のおばあちゃんをきっかけに小6の男のこと、中1の女の子が交流を深める。
戦争に興味を持つことって難しい。周りの強制で見学したり、体験したりはあまり意味はない。けど、心のどこかには残っていて、それがいつか自主的に知りたい時に息を吹き返してくれるといいよね。
女の子については深く語られないけど、髪ベリーショートにするところで、中1らしい内面的な葛藤を表現しているのだろう。
戦争について、正直自分も全く当事者意識がない。そして現実世界はどんどん戦争が起きてる。戦争は仕方がない。選択肢の一つという認識すら感じられる今日。
戦争から遠く離れてしまったからこそ、戦争に向かっているのではないか。
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