市橋織江のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
雑誌で連載していた子育て短歌をまとめた本で、短歌はもちろん、その背景や想いと一緒に読むことができ、エッセイとしても楽しめる。
本書から7年後に発行された『ありがとうの缶詰』も大好きな作品だったが、本書もうんうん頷きながら、たまに涙を流しながら、うまく言えない感情を言語化してくれたことに感謝しながら読んだ。
子育てをする忙しい日々の中のありふれた出来事が、俵万智さんの素敵な感性と表現力によって思い出として残されていく。それを読者の私たちが読んで、大切なことや、忘れかけてしまっていたことを思い出させてもらえて、なんでもない日常が愛おしいことに気付ける。
特に息子さんが言葉を覚えていく幼稚園時代の作品なので、子どもの言語習得に関する歌も多く、個人的に興味のある分野でより楽しめた。
もう一度人生をじっくり味わえるというのが子育ての醍醐味だと最近気付いたので、俵さんのように日常のなんてことない出来事もひとつひとつ大事にしていきたい。
▼特に好きな歌
たんぽぽの綿毛を吹いて見せてやるいつかおまえも飛んでゆくから
親は子を育ててきたと言うけれど勝手に赤い畑のトマト
連休に来る遊園地子を持てば典型を生きることの増えゆく
振り向かぬ子を見送れる振り向いた時に振る手を用意しながら