伊藤雄馬のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者は世界で唯一のムラブリ語研究者で、文字のないムラブリ語の発音の美しさに心を奪われて、その研究の道に入ったとのこと。また調査は彼らの住む場所に赴いて行われる「フィールド言語学」と呼ばれる手法で実施されたという。
現在世界で話されている言語は6,000〜7,000と言われ、言語データベースであるEologueによると約42%の言語は文字を持たないそうだが、文字体系となると圧倒的多数は文字をもたないらしい。
私も出張でエチオピアのかなり外れた地域に行ったことがあるが、そこで暮らしていた半裸の遊牧民は学校に行っているとは思えなかったし、今から思えば文字のない暮らしをしていたのだろう。
またインドネシアのジャングル近くの人々も、そうだったかもしれない。
著者の「郷においては郷に従え」を地で行く生活スタイルは、今の時代の日本人なら驚く人は多いのだろう。
それにしても、かつて人類は言葉を発明し(自然発生的なものかもしれないが)、そして文字も発明した。
その時には、当然今のように各地の人々が交流していたとも思えないのだが、違う言語と文字が生まれてきていることは不思議なことだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレただの「偶然」だろうが、「いま」わたしが読みたいような本ではなかった。著者はおそらく、運の良さを自覚してはいらっしゃるけれど、ほんとうの意味で「不運ではない」状態には、なってはおられないのだろう(それを言ってしまえばわたし自身、まったく「不運ではない」わけではないけれども)。著者は男性で、奨学金を受けながらも大学に行ける家庭に生まれ、日常生活でなにかしらの襲撃に遭う危険を「現在も」考えずに済んでいる。襲撃という大袈裟なと思われるかもしれないが、日本でも技能実習生や「女性」になにが起きているか考えれば、こんな文章は書けないだろうと思う。
まあつまるところ、言ってしまえば、「カラム ドゥ モイ」なのかもしれない。