伊藤雄馬のレビュー一覧

  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    ムラブリの研究を用いた筆者のエッセイのような作品。
    ふと思ったことに進んでみたら、新しい世界や視点をたくさん得られた。
    言語学にライトな人でも読みやすい。
    言語調査結果だけでなくそれに関係するとも言える文化や生活のことについて筆者の見解をもとに書かれている。
    未知の世界を覗ける、読んでいてワクワクする本。

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    2026年04月24日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    ムラブリとはタイの少数民族のことだ。ムラブリとは、彼らの言葉で「森の人」という意味だ。その名の通り、森を生活の拠点の一つとしている。また、彼らが使う独自の言語は、ムラブリ語と呼ばれ、この先消滅する可能性の高い「危機言語」に登録されている。

    本書は、作者がムラブリと共に生活した中で、手にしたムラブリ語の知見や、考え方の変化について、述べられている。

    私がこの本を読みながら、意外とムラブリの人は日本人と似ているところがあると感じた。

    一つ目はシャイなところである。ムラブリは外部からの人間に対して、シャイである。少数民族を取り上げた番組では、出演者や、スタッフに対して好意的な少数民族を見ることがたびたびある。しかし、ムラブリ達は全く歓迎しない、あまり他者と干渉したがらないのだ。日本人も初対面の人に積極的にフレンドリーなコミュニケーションを取る人は少ない。

    二つ目は、あいさつである。彼らの挨拶を直訳すると「ご飯食べた?」である。一方日本の挨拶は「おはよう」だ。意味としては、早いですね、といったところだろう。どちらも文字通りの意味はないのだ。つまり中身のない会話だ。だがこれにも、れっきとした役割がある。このような会話は、自身と他者の関係性を表す役割があり、メタメッセージと呼ばれている。意味のない会話を繰り返すことで、人はその人と仲良くなれる、あるいはそう錯覚するのだ。

    また、彼らは婉曲的表現をよく用いる。例 「私は怒っているわけではない、本当だよ。けれどあなた達が大声を出すと、村の子ども達が怖がるかもしれない、怖がらないかもしれない。私は怒っているわけではない、本当だよ。」 
    これは、実際に作者がムラブリの人に言われた言葉である。こういう、はっきりとしたことを言うのを避ける風潮は、日本にも同様のものを感じた。また、先述したシャイな面も同様に、ムラブリの人たちは、心が上がることをマイナスだと捉え、下がることをプラスだと考えていることに関係している。つまり、感情を表すことを避け、脱力することを望ましいと感じていると、この本では述べられている。この感情を全面に出そうとしない点も日本人と近い。

    この本の中でも好きな話がある。「タシーとの駆けっこ」と言う話だ。この話では、いろいろあって疎遠になってしまったタシーというムラブリとの思い出が作者の目線で語られている。後にこの本で語られるが、ムラブリの言葉に過去という意味はない。過去と未来が同じ言葉なのだ。私たち現代人は、過去の失敗や気まずい経験を引きずってしまう。一方ムラブリには過去という概念がないのかもしれない。私たちは過去を大事なものだと認識しているが、その過去によって、現在の悩みが生まれ、しがらみに囚われるのなら、過去というものを手放すのも、決して悪いことではないのかなと思った。また、自分も高校生の時に、気まずい感じになってしまってから、疎遠になってしまった友人がいる。本当は話しかけたかったけど、かけれなかったことがある。自分の感情を表すのを避ける傾向と過去に囚われることで、このようなことが今の自分に傷を残している。だからこそ、このエピソードが一番印象に残ったのだろう。

    この本を読んで、ムラブリは多様性の最前線にいると思った。彼らがよく使う言葉に「カラム ドゥ モイ」(そいつしだい)という言葉がある。先述した通り彼らは直接的な表現を避ける。これも、他者という存在を認めているからできることなのではないだろうか。また、彼らが余所者を歓迎しないのも、その人がその人であることを認めているからじゃないのだろか。

    彼らは、タイ人から持たない者として、施しの対象となっている。だが、彼らは昨今の欧米や日本で議論を巻き起こしている多様性を受け入れている。欧米人が、何千年もかけて至った考えに、早い段階でたどり着いている。そんな彼らを未開の人と言うことができるだろうか。

    優劣という考えかたそのものが一面的であり、新たな視点を持つことで、他者の認識を改められる。そんなことを思った。

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    2026年03月04日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    めちゃめちゃおもしろかった、これは心が軽くなる系の本。ICUの特に言語学とか人類学やってたひとにとっても刺さりそうな本。寮に置いといたらみんな取り合いになるんじゃないかって思う。
    「正の走性」「負の走性」って言語に落とし込んだのはありがたい。気持ちが向くとか気分でとか自己中心的だと思われるような言葉じゃない言語化に感動。そもそも自己中心的とか最後の方にでてきた所有とかの概念もそうだけど都市化の過程で人々を統制するためにできた概念なのかって思ったら今までの「自由」の意味が変わって見えてきた。自由には責任が伴うなんて言うけどそれはムラブリの言う自由ではなくて都市の中での自由の意。本当の自由じゃない気がしてるけどそもそも自由って日本語の語源を知らないから勝手な解釈にすぎないかな。意の向くままに流れるって言うけど選択をしている気がする、心が赴く方に。それが正の走性か。だから運がついてくる。

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    2024年05月14日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    著者の研究人生のこと、ムラブリのことなど面白かった。
    コミュニケーションでは意味のあることを交換するだけでなく、意味のないことの交換(挨拶とか)で関係性を強化するというくだり、なるほどなと思った。

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    2023年11月23日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    昨年、ムラブリの映画がどうしても気になって東京に行く機会の時に時間を縫って横浜まで見に行った。
    久々の東京でかなり疲れていたし、横浜までの電車も遠くてぐったりしていたのだけど、ムラブリの映画を見たら疲れが無くなっていて本当に驚いた、という経験がある。今回この本では身体性についての記述が多く、やはり私が映像をみてムラブリをみて言葉を聞いた時に身体が変化したことは気のせいなんかじゃないと思った。

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    2023年11月15日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    ネタバレ

    言語学者からの言語に関しての視点だけではない、もっと幅ひろい視点での考察が刺激的。

    人の行動には何かしらの理由を求められることが社会ではしばしばあると私は感じている。その度に、えっとそれは…って理由を考えることがあるけど、人間の行動は、何かしら考えた上で実施しているのではなく、脳の無意識の深層の範囲で判断されたことが多く、意識下で判断していることは実はそう多くない。そして、何でそういう行動を取ったのかというと、それについてあとから意味づけされている、ということはよく言われている。

    筆者も学生時代は失礼ながら、気の赴くままの判断で日々を過ごしていたようにもみえた。でもそこからの学者としてのスタンスがだんだんと形成されていく成長過程を、さらけ出して本にかけているところに物書きとしての才能を感じてしまう。

    もともと突き詰めて考えることが筆者の性分からか、学者としての職も手放し、より研究に没頭できる立場を本執筆時期には選択している。このあたりの行動の早さも今後の展開に大いに期待してしまう。

    ちなみに私はこの本を知ったきっかけは、筆者自身がとあるゆる言語系のユーチューブチャネルで対談されているのをみて興味を持った。まだ見ていない方は是非視聴頂きたい。

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    2023年08月19日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    ゆる言語学ラジオで取り上げられていて知って手に取った本。

    世界は広い。当たり前のことのようでなかなか日々の生活では実感しづらいこと。本は、そんな普遍的な事実を手っ取り早く咀嚼させてくれるツールとして最適だ。
    この本は正に、“世界は広い”という何の新鮮味もない当たり前の事実を改めて腑に落ちさせてくれた。

    文字も暦も持たない(ちなみに世界中の言語のうち約4割は文字を持たないらしい!)狩猟採集民の言語。言語には文化や価値観が現れることはこないだ読んだ「言語が違えば、世界も違って見えるわけ」にも書いてあった。こんなにも、狩猟採集民の言語は我々から見て特殊なのか。と同時に、彼らから見た我々の言語もとても特殊に映るんだろうな、と思うと興味深い。

    特に印象的だったのは、ムラブリ語では「上は悪く、下は良い」らしい。これは世界のマジョリティの言語とは真逆のものの見方だ。心が動くことは良くないこと、平穏な状態が是であること、という見方が根底にあるらしい。狩猟採集民であることが関係しているのだろう、と筆者は述べている。また、年齢や数を数えることが重要でないというのも非常に新鮮だ。「今、ここ」を大事にする狩猟採集民だからこそ、抽象的な概念の必要性が薄いのだろう。幾何学的でない、有機的な世界。

    この著者の書く文章は、淡々としているけど熱がある。静かなドラマチック。言語学の面白さ、言語学的な観点からのムラブリ語の面白さを素人にもとてもわかりやすく教えてくれる。

    そして最も印象的だったのは、定住生活を始めたムラブリの中には自殺者も増えた、というエピソード。計画性が求められるようになり、「今、ここ」以外の未来や過去を考えるようになったせいだろうか。色々と考えさせられるエピソードだった。

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    2023年08月15日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    ゆる言語学ラジオで伊藤先生の動画を見てこの本を手に取りました。

    狩猟採集民の生活は、私たち日本人にはなかなかイメージしづらいものですが、ムラブリ語を通して垣間見えたような気がします。

    ムラブリが「自由」を求めてこの生活スタイルに定着し、伊藤先生自身、ムラブリの体現として生きようということで、ムラブリの生活スタイルが自分に合っていて、それを欲している現代人も多くいるはずだ、という論旨で書かれていらっしゃることは重々承知ですが、私個人的にはその中に寂しさ、儚さを感じてしまいました。

    言葉を通じて自分の生き方についても考えさせられる良い本でした。

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    2023年07月20日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    文句なしに 面白い!

    文字がないからこそ
    豊饒な暮らしの文化が
    見えてくる

    文化人類学を専攻しておられる
    何人もの研究者の方から
    よく聞かされる言葉のひとつ

    文字をもってしまったから
    豊かになったモノ
    文字を持たなかったから
    豊かさが保たれたモノ
    どちらが 良い悪いではなく
    いろいろ 考えさせられました

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    2023年07月02日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    少数民族「森の人」ムラブリとの出会い。
    その美しい言葉に惚れて言語学者となった半生と、
    彼らとの関わり、そして大いなる影響を語る。
    ・本書に登場するムラブリの主な居住地
    ・ムラブリ語の頻出表現リスト
    第1章 就活から逃走した学生、「森の人」に出会う
    第2章 駆け出し言語学者、「森の人」と家族になる
    第3章 ムラブリ語の世界
    第4章 ムラブリの生き方
    第5章 映画がつなぐムラブリ、言語がつなぐ人間
    第6章 ムラブリの身体性を持った日本人
    コラム①~⑤、参考文献有り。

    タイやラオスの山岳地帯で暮らす「森の人」ムラブリ。
    少数民族であり、消滅の危機にある「危機言語」の
    文字が無いムラブリ語を話す、遊動生活をする狩猟採集民。
    就活から逃げ大学院へ。TV番組で知ったムラブリの美しい
    言葉に惚れて、フィールド言語学で調査したくなった。
    様々な出会いと縁により、ムラブリの人の村々を訪ね、
    言語を覚え、記録してゆく。
    それはムラブリたちとの交流となり、擬制家族ともなり、
    その生活にどっぷりハマりこむ。
    タイやラオスにか細く点在する村を巡り方言の調査、
    離れた村の住民同士を引き合わせたり、記録映画にも関わる。
    いつしか身体までもムラブリ化してしまう。そして現在へ。
    「森の人」ムラブリだけの話かと思ってたら、
    著者の半生や言語学に関する話もたっぷりでした。
    いや言語学って難しいなと知れたのも、大事。
    その言語学の学者なんだなぁと再認識してしまうことも多々。
    良かったのは、ムラブリ人たちとの交流の場面。
    他愛ない会話が、ゆったりとした時間の中の自由さを
    体現しているように感じられました。
    自分における自由って何だろうと、再考してしまう。難しいけど。

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    2023年06月05日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    ムラは「人」、ブリは「森」。だから、ムラブリは「森の人」という意味になる(中略)
    狩猟採集民だ。服はふんどし。(「はじめに」より)
    「負の走“嫌”性」には(私もコレだ!)と共感することばかりで、最初からトップスピードでおもしろいのだけど、「服はふんどし」が伏線回収されるくだりでは、さまざまな常識に囚われてるのは私達なのかも?と大笑いしながらもハッとさせられた。映画も楽しみ。

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    2023年04月05日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    生き方の選択肢っていっぱいあるよなぁと感じた。
    ムラブリは自由だし、そういう生き方に憧れるのもわかる。
    私は生き方の1つの選択肢としてムラブリを知っておくことが、人生に余白を与えてくれるなぁと思ったから読んでよかった。

    この本を読んで私もそんな節あったわと改めて自覚したこととしては、幸せは外にシェアするべきというSNS的考えに毒されていたかも。
    そもそもなんで私ってSNSに投稿してるんだっけと旅行中にSNS投稿してその時間無駄じゃねと、なんだかもっとシンプルに生きていきたいなと思った。

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    2026年06月11日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    タイの森の中で暮らす少数民族である、ムラブリの言語を研究している、独立研究者?!の著者が書いたお話。
    言語が違えば、思考の癖や物事の感じ方や見えている世界も違うんじゃないか、と常々思っていて、自分のその疑問にぴったりフィットした本だった。
    著者は嫌ではないことを選択し続けた結果、言語学に行きつき、音の響きに惹かれてムラブリ語を研究対象に選んだとのこと。清々しい選択方法だけど、結果的に自分の人生を賭けて研究を続けているのだから、やはり研究者は変わった人が多いと思う。
    ムラブリ達の生活は、暦もお金も決まった家族の居住スタイルもなく、現代人のいろんなしがらみから解き放たれている自由な人たちだった。
    「7月なのに今年は涼しいですね」という会話自体、ムラブリには不要で、暑くなれば夏であり、7月は夏だと決めたのは後から人が決めただけ。というくだりはすごく納得できた。

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    2026年04月05日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    文字を持たない。暦を持たない。スマホも、インターネットもきっとない。お腹がすいたら食べる。寝たい場所で寝る。寒かったら着る。暑かったら脱ぐ。

    「そいつ次第だ」
    明日のことは「わからない」

    生活とはこういうものなんでしょう。いつの間にか人間は仕事に終われ、消費されて、気絶するように1日を終えるようになってしまった。言語学の話かと思ったら、生き方の話でした。

    それでも、印象に残ったことをひとつだけ。わたしは英語が好きです。英語が話せれば、いろんな人とコミュニケーションを取ることができると信じていたし、それは間違いではないと思います。だけど英語を第二言語で学ぶと、それは「私」としてコミュニケーションを取っていると言えるのか。わたしの母語は日本語です。日本語で感じる世界と英語で感じる世界。同じことを伝えようとしても、違いは否めません。これは悪いことはないと思います。(良いこととも言いきれませんが。)だけど、そういったジレンマが語学に魅了される要因のひとつであることは間違いないんだろうな、とこの本を味わって感じました。

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    2026年03月02日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    ネタバレ

    ・円滑な会話:量、質、関係、様態
    ・感情表現:好/悪、動/静マトリックス
    ・ぼくらは同じだし、ぼくらは違う。それは両立する。
    ・武学探求
    ・自分を生かすために必要なスキルはすべて外注していきていることに、この年齢でようやく気付いたのだった。
    ・ユニバーサル・エディビリティ・テスト

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    2025年10月30日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    普段あまりこのような少数民族を扱った本を読むことはないが、現在タイに住んでおり、当該書籍で取り扱われる民族の居住エリア付近にも旅行で行ったことがあったので、読んでみることにした。自身の知らない世界について理解を深めることができたのと、文体も非常に柔らかく、疲れている頭でも理解することができた。

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    2025年09月19日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    ネタバレ

    ムラブリに明日の予定をきくと、明日のことは明日の自分が決めるから分からないというくだりが印象的だった。

    言語の話も、ムラブリの暮らしも興味深い。

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    2025年03月26日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    危機言語であるムラブリを記述するためにフィールドワークを行った研究者のお話し。前半は言語学的な話と、フィールド言語学者としての成長が描かれており、興味深い。後半の最後の方で、言語の身体性も出てきて、言語を身に付けることの本当の意味を教えてくれる。ただし、最後はエッセイ要素が強くなるので、読む際には注意が必要と感じた。

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    2023年11月23日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    文字も暦も持たないなんて日本人の自分には全く想像もできないことだが、自分のいる世界の当たり前が通じない世界があることを知る。

    著者は言葉に興味を持ってその世界に飛び込んでいったが、言葉を学んでいくうちに身体性も変化していくということが、印象的だった。

    言葉ができることがコミュニケーションを取れるということではなく、その空間、世界を生きられることがコミュニケーションなのだと思う。

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    2023年10月03日
  • ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと(集英社インターナショナル)

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    言語学のフィールドワークのことがよくわかるよい本だが、それよりも何よりも、その上での本書(著者)の着地点に度肝を抜かれた。すごいな、この人。

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    2023年08月02日