中沢明子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
不景気だからモノが売れないのではなく、それによって変わった生活スタイルや価値観に対応できていないだけだと気付かされる。語り口調気味の文体は好き嫌いが分かれる。新書らしくて好き。
・バブル時代:ギラギラ消費「海外旅行型消費」
・ゼロ年代以降:堅実志向なキラキラ消費「遠足型消費」
⇒日常の延長として消費やレジャーを体験型で楽しむスタイル。日帰り。
・ルクエ:舶来物のキラキラした非日常性と実用性のリアリティ
・キッチンペーパーバウンティ
・花ふきん、白雪ふきん
・若年層ほど進む「コンサマトリー化(=身近な関係や幸せを大切にする価値観)」
⇒モノを買う=お金を払ってメンバーシップを得ることに近くな -
Posted by ブクログ
最近、週刊誌の記事のようなレベルの低い新書が多いだけに、この本もその一つだろうと思って無視していたが、意外にも使える内容だった。今現在、消費財のマーケティングに関わる者にとっては大いに参考になる。
異色のコンビによる共著で書かれた本書は、女性雑誌ライターがキャッチーで読みやすい文章を担当し、男性の東大大学院生が様々な現象について適格で理論的な背景分析を行うといった分担になっているのであろう。そのため、分かりやすくかつ説得力がある内容でとても参考になった。
若者が自動車に感心を持たず、CDのミリオンセターが出ないなど、モノが売れない時代と言われている現代の消費市場について、やんわりとそれは売 -
Posted by ブクログ
これ、面白い!!
筆者らによると、「ふわふわ・ゆるゆるのマーケット本」
ぷぷっ、まさに!
でも分析は興味深い。
必要なものはそろってしまった世界で、
必要じゃないものをいかにして売るのか、
そこで売れているものは何か、について。
非日常(といっても日常のちょっとだけ延長)のキラキラものがたり
それを求めてるんだという内容。
で、日常のちょっとだけ延長の非日常を「遠足」で象徴している。
旧マーケット理論で武装する「お父さん」には見えない
「女こども」が夢中になる流行が消費トレンド
たとえば、ディーン&デルーカのトートバッグやルクエ
コストコ、イケア、などなど。
流行は興味のある人にしか -
Posted by ブクログ
「マーケティングの嘘」ではコストコが流行った理由を「3世代消費」としていたが、本書は「遠足型消費」にあるとする。こちらの主張の方が、一般論としては受け入れられている気がする。
「『遠足型消費』とは、小学校の遠足のように、日常の延長として消費やレジャーを体験型で楽しむスタイル。行く前の日はちょっと楽しみで、日常と少しだけ離れたキラキラした空間で、キラキラしたものを買い、キラキラした時間を過ごすこと。
基本的に日帰りの日常の中で楽しむ、ささやかなオアシス。ハワイのオアフ島ではなく、車で行けるスーパー温泉やショッピングモール。高級レストランのフレンチではなくて、ちょっと素敵なキッチン道具を使っての -
Posted by ブクログ
ネタバレ世代論が書かれていると読んでみたが,どちらかといえばマーケティングよりの話.さらに,雑誌「マート」と「リー」について絶賛しているあたりがマーケティング領域の事実解釈なのかなと思った.
世代意識については,「ギラギラ」と「きらきら」で対比させて紹介.
海外旅行型消費と遠足型消費で対比させて紹介していた.
遠足型消費:ささやかだけど,楽しく生きていくのに十分な幸せをもたらしてくれる.ちょこ楽しい生活.
日常の中でちょっとした幸せを見つけ,それなりに「きらきら」したショップが軒を連ねるショッピングモールやアウトレットやスーパー温泉で家族と過ごし,たまに六本木に出かける生活.
遠足型消費は「今日