山国秀幸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昔見たドラマの影響か、自分にも認知症への偏見があった。
読み始めてから半分くらいまでは、「ここからどんどん辛い話になっていくのか…」と怖々と読んでいた。それこそが、自分の認知症への偏見であったと、この本を通して気づいた。
印象に残った場面たち
★「認知症になったことで、私もあの人も、再スタートが出来たのかもしれない。諦めない人生のね」
さゆりは、私と晃一を見て笑った。晃一が聞いた。
「あのー。それって、僕たちにも出来るでしょうか?」
一瞬驚いた表情を浮かべたさゆりは、晃一の目を見て「大丈夫」と言った。
「だって、生きているんだから」
★失敗しても笑っていよう。失敗しても、命まではとられな -
Posted by ブクログ
ネタバレ2023/05/29予約 4
最後のご本人の解説
『周りの環境で変わることができる。家族だけでなく多くの人々仲間との出会いにより気持ちが変わった。進行は今のところ防げないが、諦めない環境、工夫でよりよく生きることができる。みんなが安心して認知症になれる社会を一緒に作っていこう。』
認知症本人の気持ち、
病人ではない、できることを取り上げないでほしい
これもハッとする。
忘れても大人だからなんとかなる
そのための対策も怠らないが、ひとりで出ていく。
飛行機も、海外も。
まずは自分の状況を正しく伝えること。できること、できないことを認め、必要なときはSOSを出すこと。
明るく笑うこと。
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Posted by ブクログ
大好きな家族がいて、仕事も順調。平凡で幸せに過ぎる日々に突然、若年性アルツハイマーだと告げられる。
記憶があるという事が、当たり前だと感じていましたが、何て幸せな事なのだろうと思い知らされました。
アルツハイマーになった主人公と、アルツハイマーの家族を持つ妻の交互の語り手で、物語は進んでいく。
アルツハイマーになっていく辛さや苦悩は読んでいても相当なものだったが、それを受け入れる心の持ち方も、計り知れないものでした。
ある出逢いから、病気でも前向きに人生を生きていく決断をする2人。その前向きな姿勢に、力をもらえます。明日も同じように生きれるって当たり前に思ってしまってた自分に、日々を大切 -
Posted by ブクログ
実在の人物をモデルにした物語。
39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断された夫。
営業マンとして致命傷となる物忘れや人の顔すらあやふやになってくる恐怖。
そう、自分はどうなってしまうのかという恐怖しかなかっただろう。
もう仕事はできない…と退職届まで出す。
妻と一緒に認知症本人ミーティングに参加して驚いたことは、進行役の人をはじめ認知症関連のシンポジウムでの講演を1人で行ったという人もいるのだ。
そして、営業マンとして仕事している人だっている。
みんな失敗を恐れてはいないのだ。
できなければ工夫すること。
そこから自分も有給消化するのをやめて、失敗をしても命までは取られない気持ちで -
Posted by ブクログ
〈僕は39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断された〉
実話をもとに描く・・・と聞き、読んでみることにした本。
映画化も。
貫地谷しほりさん、和田正人さん主演。
トップ営業マンとして順調な日々を過ごしていたが
お客様、上司などの顔が思い出せないことが多くなった。
ストレスか?
不安がジワジワと押し寄せる。
検査の結果「若年性アルツハイマー型認知症」と診断された。
この先どうすればいい?
「認知症は人生の終わり」そう思っていたと語る。
読みながら涙が出てきた。
何の情報もない時は不安だっただろうな。
「認知症本人ミーティング」での皆さんとの会話が印象的。
P128
〈失敗してもいいじゃな -
Posted by ブクログ
やっぱり、この作品を読みたくて購入してしまいました!
39歳で若年性アルツハイマー型認知症の診断を受けた只野晃一と、その妻真央の視点で描かれるストーリーです。夫婦にはふたりの娘たちがいます。物忘れが多くなったという自覚が5年ほど前からあったこと、仕事に支障を来すようになってきたことから受診しています。診断後、晃一はその後の人生を悲観するようになり、真央は認知症に良いとされるものを試させたり、行動を制限したりします。真央はそれが晃一にとって良いことなのだと信じて…。にも、関わらず晃一の症状は進行していきます…。
そんなふたりでしたが、参加した認知症本人ミーティングがきっかけとなり、今後