塩田雄大のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いわゆる誤った使い方とされがちな言葉について、歴史的な視点・文法的な視点・年代別の世論などなど多角的な面から考察されていてとてもおもしろかった!特に「明治〜昭和初期に使われていた言葉が『正しい日本語』なのでしょうか」という言葉、すごく痺れた。
ついこのあいだも、朝ドラ「あんぱん」で「食べれる」という台詞があった。反射的にんん?と立ち止まってしまったけれど、よくよく調べると物語の舞台である高知県ではそういう方言が使われているらしい。改めて、言葉は流れゆくもので、わたしはこの時代・この地域・この年代の言葉しかしらないんだなあと実感した。
とはいえ、一般に(特に上の年代の方には)まちがいと思われやす -
Posted by ブクログ
『NHKが悩む日本語』を少し前に読んだ。
その著者のひとりでもある、塩田さんの単著。
NHK放送文化研究所が行っている調査をもとに、ある表現の許容度が世代により、あるいは地域により差があり、ゆらいでいるさまを示していく。
最初の方の章は、比較的最近見られるようになった表現を扱っている。
例えば、「改札らへん」、声を出さない「号泣」、有名な「逸話」など。
こういうのは、自分も違和感がある。
「たり」は対にしなければならないか、「~市郊外」は市内か市外か、「住所がかわった」がいいのか、「住所が変わられた」がよいのか。
ここまでくると、自分も大いにゆらいでいることがわかる。
自分は(同年代より) -
Posted by ブクログ
ネタバレ「まったく」や「全然」の、否定を伴わない用法も、今やすっかり常態化している。
お店の「~でよろしかったでしょうか」を俎上に挙げることすら、もはや古い。
でも、まだまだ、言葉はゆれ続けているのだな、ということがよく分かる。
近所の本屋で見つけて、嫁さん(日本語教師)に渡しておいたもの。手遊びに、さっと読んでみた(さっと読めるくらいの内容)。
過剰な敬語は如何なものかという、これも昨今、耳タコだが、「~円弱」が、どのあたりを指すのかというのも、そういえば最近よく耳にする。そんな例も、たくさん挙げて、比較して、アンケートを取って、年代ごとにどのような意図で使っている傾向があるかを調査してい