あらすじ
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“変化する日本語”が面白い!NHK調査データに基づいた、日本語エッセイ。・グラフ多数掲載! NHKならではの徹底した調査データに基づき、“変化する日本語”を読み解く。・敬語・発音・文法・言い回しなどを、国語・社会・音楽・生活等、教科になぞらえ、今現在の“日本語”を深く理解する手助けをする。・著者は、放送で用いる日本語に関しての調査・研究を担当する、NHK放送文化研究所の主任研究員。“日本語”って本当はこう使われているのか! 「日本語警察」が跋扈する昨今ですが、実際には、年齢層や地域によって、ことばの捉え方には大きな幅があります。敬語・発音・文法・言い回しなどを、国語・社会・音楽・生活等、教科になぞらえて、“変化する日本語”を読み解きます。NHKならではの徹底した調査データ結果は分かりやすく、グラフで多数掲載。
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Posted by ブクログ
いわゆる誤った使い方とされがちな言葉について、歴史的な視点・文法的な視点・年代別の世論などなど多角的な面から考察されていてとてもおもしろかった!特に「明治〜昭和初期に使われていた言葉が『正しい日本語』なのでしょうか」という言葉、すごく痺れた。
ついこのあいだも、朝ドラ「あんぱん」で「食べれる」という台詞があった。反射的にんん?と立ち止まってしまったけれど、よくよく調べると物語の舞台である高知県ではそういう方言が使われているらしい。改めて、言葉は流れゆくもので、わたしはこの時代・この地域・この年代の言葉しかしらないんだなあと実感した。
とはいえ、一般に(特に上の年代の方には)まちがいと思われやすい言葉や、伝統的な言葉を選ぶほうがベターな場面もある。自分で違和感をおぼえる言葉は使わないようにしつつ、自分の知らないこと・慣れないことを「まちがい」と判断することはしないようにしたいなあと思った。
Posted by ブクログ
そう!日本語って、変わるんですよね。
だから今は「文法上間違っている!」という言葉づかいも、もう少しすると認められるようになる。
たから、接客業をしている身としては若い方々の言葉づかいに嘆くこともあるけれど。どこまで指摘すればいいのかが、悩むところです。
ただ、自分は「きれいな言葉」使う方が大好きです。
Posted by ブクログ
「まったく」や「全然」の、否定を伴わない用法も、今やすっかり常態化している。
お店の「~でよろしかったでしょうか」を俎上に挙げることすら、もはや古い。
でも、まだまだ、言葉はゆれ続けているのだな、ということがよく分かる。
近所の本屋で見つけて、嫁さん(日本語教師)に渡しておいたもの。手遊びに、さっと読んでみた(さっと読めるくらいの内容)。
過剰な敬語は如何なものかという、これも昨今、耳タコだが、「~円弱」が、どのあたりを指すのかというのも、そういえば最近よく耳にする。そんな例も、たくさん挙げて、比較して、アンケートを取って、年代ごとにどのような意図で使っている傾向があるかを調査しているのが面白い。
カラアゲが「から揚げ」か「唐揚げ」か、「卵」か「玉子」かなどはどうでもよい議論だが(ケースバイケースで使い分けろという話)、「とんでもない」や「ぎこちない」といった一語の形容詞の語尾が変化しつつあるというのは興味深かった。
「募金」と「課金」も、どちらの立場で語るのかで、使える、使えないがある。
店を「貸し切る」か「借り切る」か? 私はだんぜん前者だが、若年層は違うらしい。つまりは、徐々に、そちらが大勢を占めるようになるのだろうな。
季節に「~本番!」と付ける話。
「夏本番!」は近年の猛暑を思えば大いに納得だが、ピークのはっきりしない、春、秋に使うのはどうか? という話だが、温暖化で二季化が進むと、もう、この議論すら不要になってくるのかとも思う。
言葉のゆれは、まさに時代と共にだ。